小説『ONEPIECE世界を過去キャラと満喫』
作者:一匹犬()

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63話「戦争終了のお知らせ」


 〜海軍本部マリンフォード〜


〜黒ひげ海賊団・『チャンピオン』ジーザス・バージェスside〜


なっ何が起きたってんだ!? あの傾国とかいう野郎……ムチャクチャじゃねぇか! 船長を子供扱いしてやがる!
それにアレは……悪魔の実っておいおい! ヤバくねーか!? グラグラの実じゃねぇんだろアレは?
ってうわー!? 無理矢理食わされたぁー!?

「げぇっ! ペッペッ…う、うおあああ〜なっなんて事を……てっテメェ! なんて事をして……いや、何を食わしやがったぁ!?」

「自分で試して見ろよ。その方が早ぇだろ……それに当たりかもしれんぜ?」

な、なんて恐ろしい笑顔なんだ! 悪魔みてぇだ! ……って船長ぉ!?

「「「!!??」」」

「ぐ……なっ何がどうなって……ブ。」

……んっんなバカな!? 船長が……

「「「ブタぁぁ!?」」」

「ハアァァ!? ブ、ブタだとぉブ!?」

「クークックックッ!! お前に食わせたのは……ウシウシの実モデル・ブタだ!!」

「「「!!??」」」

「なっなんて事を! なんて事をしてくれやがったぁ! 傾国ぶぅ!?
白ひげをぶっ殺してグラグラの実の力を手に入れようとした計画がこんな事でぇぶ!!」

「俺に知られてた時点で破綻してたんだよ。壮大()な計画はWWWWW」

なっなんてバケモンだ! 頭が切れるってレベルじゃねぇ! ……ん!? ラフィット?

「ホホホ……どうやら私は見誤っていた様ですねぇ……
『黒ひげ』マーシャル・D・ティーチ……この男が世界に覇を唱える。そう思っていた時期が私にもありました……が、失望しましたよ。」

ラ、ラフィット……ど、どうしたんだよ!? その言い方じゃまるで……

「アナタではもうどうしようもありませんねぇ。傾国のシオリ……アナタにつくとしましょうか。」

「歓迎するぜ。『奇術師』ラフィット。」

!!?? ラ、ラフィット……冗談だろ……なんで?

「さて、お前らはどうする? ……ま、別に船長と一緒に『運命』を共にしたいんなら構わねぇが……そこまで付き合う義理はあるのかねぇ?」

あの巨大戦艦とやらが傾国の背後でこっちを見下ろしてやがる……あの大きさはいくらなんでも反則だろ……それに反対方向にはオーズとか言うでかいのもいるし……つーかアイツ足斬られてなかったか? なんで元に……

「どうやらお前と組んだ方が暴れられそうだニャー」

「ムルンッフッフッフッあなたの所の方が人生楽しめそうね〜」

「酒を寄越すんならドッチでもええぞ〜トプトプトプ。」

「好きなだけ飲ませてやるよ。」

!? おっおい! 苦労して仲間にしたレベル6の囚人共が!!

「おっお前ら!? ぐっくそっ……テッテメェ! ぶち殺してやるぶ! 闇穴道(ブラックホール)!!」

おお! 船長の能力が傾国を飲み込んだぜ!

「闇水(くろうず)!!」

さらに傾国を引っ張りこんだぜ!

「ゼハハハハ! 捕まえたぜぇ傾国!! もう能力は発動できねぇだろぉ! 油断しやがってバカが! テメェさえ殺しゃあ操られてるラフィット達も正気に戻るに違いないぜ!!」

「おー……確かに発動しねぇなぁ……なかなか便利な能力だわ。
けど、俺には何の意味もねぇけどな!!」

「ぐげ!?」

!? なっ!? 傾国の胸倉を掴んでた船長が逆にぶっ倒されるなんて……そんなバカな! パワーでもおれ並にある船長が全く歯が立たねぇなんて! あのバケモンにならなくてもめちゃくちゃ強いってのかよ!?

「おいおいどうした? その程度か?」

「バ、バカな……この力、赤髪以上だってのか!? ありえねぇ!?
いや、これは何かの冗談だ! このおれが負けるワケがねぇ!!」

「……お前と会えたのもまた巡り会わせか……ならばそれに殉じよう。」

「!? オ、オーガー!? まさか……お前まで!?」

「我輩はこの者から強大な意志を感じた……
間違いなくこの者は歴史を変えるであろう。」

「運命とは……突如としてその身に降りかかる……ゲフッ……ならばおれは甘んじて受け入れよう……ここで船長と別れるのもまた運命……ゴフッ」

「オーガー!? ドク!? お前らまで船長を!?」

「ハアッ! ハアッ! ハアッ! ……バ、バージェス! お前は! お前は残ってくれるよなぁ!? なあ! 頼むよぉ!」

せ、船長……なんでこうも無様に……

「じゃあここで死ぬのは2名様か。……やれやれ『チャンピオン』って名乗ってんだからもちっと野望を見せてくれるかと思ったが……とんだ期待ハズレだ……」

!! そ、そうだ! おれは自分の野望……世界一の格闘家になるって野望があったんだ! 船長の元でなら可能だと思ってた……けど!

「おれはまだ野望を捨てるワケにはいかねぇ! 殺されるワケにはいかねぇんだ!! おれの命、アンタに預ける!!」

「バ、バージェスぅ!? ……こ、これは……そうだ! 夢だ! そうに決まってる! このおれが! 世界を取るこのおれがぁ!!」

ん? 傾国がせんちょ…いや、ティーチに……














〜『黒ひげ』マーシャル・D・ティーチside〜


「うおおおお! ブラックホール!!」

「!? うわぁ!」

傾国を重力の底へ落とし込む。動けなくなくなった所を捕まえ……一撃を入れる!

「ああぅっ!?」

「ホホホ……スキを見せましたねぇ傾国!」
ラフィットが斬りつけ、んでレベル6の囚人達が加勢する。

「運命とは常に流転するもの……傾国はその器ではない。」
ドクQが鎌で切り裂く。

「この出会いは偽りであった……これも巡り会わせである……傾国。」
オーガーが射ぬく。

「船長の野望を邪魔すんじゃねぇぞ! 傾国ぅ!!」
おお! バージェス! さすがだぜ!
みんなの攻撃でもう死にかけだな傾国め! トドメを刺してやる!

「もう……やめ……」

聞こえねぇよ! 調子に乗りやがって! このおれをビビらせた報い味わってもらうぜぇ!!





………………

「ゼハハハハ! やったぞ! 傾国を討ち取ったぁ!ゼハハハハハ!!」













〜シオリside〜


「ゼハハハハ! ゼハハハハハハァァー!!」

「……シオリ、一体何したってんだ?」

ビックリした様子で白ひげが聞いてくる。まぁ気持ちは分かる。目の前で起きている事態に元仲間はおろか海軍でさえ硬直している。

「あぁ……楽しい夢でも見てんじゃねぇかぁ?」

「最初……まるで溺れてる様に見えたが……ありゃひょっとして……」

「お! さすが白ひげ! 知ってたか。」

「一体何が……」

クロが聞いてくる。

「目と鼻の間に涙穴ってツボがあってな……そこに高速で水をたたき付けると…………溺れるんだよ。陸地でもな……んで、意識が混濁してあの様だ。」

by渋川先生。……さ〜てと……

「おら、起きろ。」

豚を蹴っ飛ばす。

「ゼハ!? ハハ? ハ……? ここは? っ!? なっなんで生きてるんだ!? テメェはおれ達がぶっ殺したはずだぁ!?」

「ジャスト一分だ。いい悪夢は見れたかよ?」

「ゆ、夢……?何を馬鹿げた事言ってんだ!お前はおれ達にやられたんだよ!おとなしく成仏してろよ!」

「……よく状況を確認しろ。せめてもの一時だけの幸せをプレゼントしてやったんだ。これで心置きなく逝けるだろ?」

さて、まずは……覇王色……100%!!


ゾワァ!!!!

「むぉっ!?……とんでもねぇ覇気だな……」

俺の覇気の範囲外にいたのに白ひげがうめく。他の者は言わずもがなだ。だが俺の近距離にいるこの豚は……

「!!?? ヒイィィィィ!!!」

圧倒的な殺気を受け悲鳴を挙げた……んだが……
ありゃ!? 黒ひげの髪が白く……ジョーと戦ったホセみたいになってもうた……
つかみんなも元黒ひげクルーも驚いてんな。おっラフィットやオーガーのあの表情はレアだな。

「………………哀れすぎて殺す気も失せた……消えうせろ、ティーチ。」

心の底から同情した白ひげがつぶやく。

「…………………………」

……反応がねぇな……しょうがねぇ……殺すのはもったいないし……
黒ひげを持ち上げる。

「じゃあ……運とやる気と力と仲間があったらまた俺の首を取りに来いや!」

黒ひげを空の彼方へ投げ飛ばした。そして……








「やる事やったし、さっさと帰るか♪」

「ぐ……まっ待てい! みすみす逃がすか……!」

さすがセンゴク……正義感はハンパねぇな!

「今そっちで満足に戦えるの黄猿とドフラ、鷹の目ぐらいじゃねぇの? あんたと青キジはもう無理だろ。それ以上犠牲者を増やしたいんなら……好きにしろや。」

「ぐ! ぬ…」

「何十連発もの津波を味わいたいのか? さっきのはエースがいたんで手抜きしてたが……本気出しゃこの島なんざ一瞬で沈むぜ。」

「!! ………………」

さて……黙った事だし、そろそろ帰り支度しとくか。

「ウルフ! 軍艦を港の方へ運んでてくれ。」

「分かったっつった!」

俺はマザーバンガードを運んとくか…………この凍った海邪魔だな……よし……右腕に武装色の覇気を極限まで高める。

「! おいおいその覇気はしゃれにならんだろ!?」

驚くシリュウ。そういやどこ行ってたんだ?

「ガープの副官を始末してきた……と言いたいが復活したガープに邪魔されちまったよ……」

ボガードさんボコれるとか……流石だな。

「それよりその手刀の行き先はどこなんだ? どこに振り下ろしても大惨事だぜ。」

「なに……ただ海を割るだけさ……」

右手に圧縮するは超高密度の武装色! これが大魔王バーン必殺の!

「カラミティエンドッッ!!!」

凍った海に全てのモノをも切り裂き砕く手刀を振り下ろす……と。

ズパァァァン!!

どのぐらいの距離まで凍っていたか分からないが手刀から発生した衝撃波は地平線の彼方まで走り凍っていた海が二つに割れた。……あらら……モーゼみたいな事してもうた……




「……さてと帰るか……あ、PXはどんぐらいパクれた?」

目の前の光景にア然としてる仲間に話しかける。

「10体ぐらいっす!」
答えたのはクリーク……って……アレ?

「クリークお前、鷹の目に斬られてなかったっけ?」

えらいピンピンしとるけど。

「あぁ死ぬかと思ったっすけど手ぇ抜いてくれたみたいで……傷は浅いっす。」

あれ? そういや黄金+ウーツ鋼の鎧が真っ二つになっとる……よく生きてたなぁ……確か金色夜叉放ってたから手抜きなワケないんだが……防御力なら新世界レベルか?
と、エースがこっちに駆け寄ってきた。

「シオリ……なにからなにまでホントにすまねぇ。アンタがいなけりゃオヤジやみんなに顔向けできなかった……おれを、みんなを救ってくれて……ありがとう!」

「別にいいさ……今回は味方だっただけ。それだけだ。次会ったら分からねぇぜ? お前も白ひげの意志を継ぐ者なら気合い入れてけよ?
あと、天竜人の味方するなら確実に敵だからな。」

「クソッタレの天竜人なんかの味方になんかならねぇよ……ってオヤジはちゃんと生きてるよ!!」

「…………」

白ひげが片膝をつく。

「オヤジ!?」

「元々死にかけの体で無茶したからな……分かってた事さ。エースはもちろん他の家族にも犠牲が出なかったのが……何よりの幸せだ。
もう何ヶ月も持たねぇが……おれは満足している……!」

「あのアイテムは病を治す効果は無いからな……悪いが……」
白ひげが亡くなると色んな場所が混乱するからな…………色々回るか……

「いや、十分すぎる助けだった。エースを、みんなを救ってくれたオメェに……最大級の敬意を表してぇ……ありがとう。」

「あぁ……あんたも家族で水入らずの生活、悔いのない様にな。」

「グラララ……分かってるよ。……この世界の事、頼むぜ……(■■■ーよ……)」

白ひげはジョズに肩を貸されモビーディックに帰っていった。

「ルフィ……弟に助けられちまうとはな。シオリにも怒られたし……まだまだ修業が足りねぇな……
けど、だからこそ次会う時は……今度こそ海賊の高みだ。処刑台の高みなんて二度とゴメンだしな。」

「おれだって海賊王になるんだ! まだシオリや白ひげのオッサンよりだいぶ弱いけど……いつかは越えてやる!」

「へっ! 楽しみにしてるぜ……じゃあシオリ……またな!」

「あぁ、二度と油断すんなよ!」

「もちろんさ!」

エースもマルコ達と共に船に帰っていった……
んで、マリンフォードにやって来た軍艦にルフィ達脱獄組、元黒ひげ一味、バギー一味、クロコダイル組(かなり渋ったが)、そして俺が乗り込む。
一方のマザーバンガードにはみんなが乗り、PXの残骸を載せこの場を離れた。
……ってシャンクスはともかくローとの仲良しフラグ折っちまったな……ま、いっか…









〜Nonside〜


「アマクサ・シオリ……世界最悪の犯罪者ドラゴンをも越える存在になりおった……だが我々は全力でヤツを捕らえてみせる!」

「当然じゃ! しかし……ボルサリーノはともかく、クザンが重傷、サカズキが今後現役に復帰できるか怪しい程の傷を負っちまったな……
しっかし、シオリはなんでサカズキを……」




「フッフフフ! ヤツなら……おれが待ち望んだ新時代を築けそうだなあ! 面白くなってきたぜぇ!」
ドフラミンゴが何かを企む。




「ああ! ルフィを追わなければ……そこの海兵共! 船を用意せぬか! 『麦わらのルフィ』を追う!!」

ハンコックは相変わらず恋に溺れ……




「ドレーク船長!」

「あの海軍にこうも大打撃を与えるとは……アマクサ、ヤツは何を望んでいる? あのままならば海軍を滅ぼせたはずなのに……
何を企んでいるのか……これに気づく者が現れなければ……世界の覇権はヤツが握るだろう……!!」
Xドレークが虚空を睨みつける。




「……四皇の領海(シマ)が激変するな……ヤツの兵力……もはや驚異的な一勢力と言える…」
カポネ・『ギャング』・べッジが吐き捨てる。




「エネルを従わせていた時点で気づくべきだった……あの者は間違いなく台風の目となろう…」
ウルージ僧正が悟った様な表情になった。




「あんのヤロー……けど、アイツとなら楽しくやってけそうな気がすんなぁ!」
スクラッチメン・アプーが踊りながらも未来を決めた。




「アイツめ! あんなバケモンだったなんて……なめやがって!」
ジュエリー・ボニーが叫ぶ。




「……黒ひげの死亡確率…………?…………どういう事だ?」
バジル・ホーキンスが何かに気づいた。





「けっ! とんでもねぇタマだったな傾国め! だがテメェだけ前を走らせねぇぞ!
おれはいつか越えてやるぜ! 例えテメェが……になったとしてもな!!」
ユースタス・『キャプテン』・キッドが宣戦布告する。




「……傾国屋か……いや、それより麦わら屋……なぜヤツに引かれる?」

ズキン!

「!? この頭痛は……?」
トラファルガー・ローは一人戸惑う。




海軍は大打撃を受け、黒ひげはインペルダウンのレベル6に幽閉された。
……これからは紛れも無く傾国のシオリの時代が訪れる……そして、動き出す者達がいた……













 〜???side〜

う〜む……驚いたな……まさかこの様ないくさ場に姫様とシオリ様がおられるとは……
特に姫様……『闘神』の手引きで行方不明とされていたのにまさか生きておられるなぞ……上様がお知りになったらさぞお喜びになられるだろうな……
しかし……海軍という温い所で過ごしたとはいえ……あまりに未熟であったな。……いや、そんな事はただの間者に過ぎぬそれがしが口を挟む余地は無いであろう。
いや、それよりも最大の問題は……シオリ様……まさか楽園の方におられたとは……血なまこになって新世界中を探し回った我々がとんだ道化だな……
しかし……シオリ様もあまりに大きくお変わりになられた……あの海蛇に、人外じみた身体能力……一体何が起きたというのだ? それに天才的と言われ、弟君であらせられる四郎殿に匹敵するとされた剣術もまるで素人同然…………謎が多すぎる。一旦ご老公の元に帰還……いや、まずは上様の元にご報告に行くか……しかしこの状況を許嫁であるバサラ殿が知ったら……
それにしても……戦争の開戦から常におったのに誰一人それがしに気づかぬとは……些か見聞色の使い手の質も落ちたものだな……海軍に頼らないと判断なされた上様の考えは間違っていなかったという事か。しかし……これから忙しくなるな……














〜マリンフォードはるか上空〜


 〜???side〜


アハハハハ……驚いたなぁ……まさか僕の世代でリヴァイアサンが現れるなんて……なんて幸運なんだ♪

腐りかけてた人生が楽しくなりそうだ〜これは僕も奮起しないとね〜♪
おや? あれは……ワノ国の忍か……恐ろしい程の技量の見聞色だなぁ〜誰にも気づかれないなんてすごいや! 僕も『天眼』を持ってなかったら分からなかったね〜

それはそうとヤミヤミの実の人間……まだ退場するには早いなぁ……次のおもちゃは彼にしとくかぁ……
さてと……彼女と戦えるために僕も色々頑張らないとね! アハハハハハハハハハハ♪


あ、あまり長い間行方をくらましてたらコングに小言言われちゃうな〜……帰ろっと〜

じゃあね? アマクサ・シオリ。





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