72話「魚人島の乱〜ホオジロザメVSジンベイザメ?〜」
〜魚人島・魚人街・ノア〜
〜ホーディside〜
傾世のシオリを見限った理由…!?
…当初、アーロンさん、ハチさん達幹部が来た時猜疑心を持った。
映像や新聞でしか見てないがアーロンさんはあの傾世のシオリとか言う人間の女を盲信している様に見えた。
…正直失望…いや、それどころじゃねぇな…おれ達に人間に対する悪意、憎悪を植え付けた張本人が恥をばらまいているとすら思ったぜ。
しかも…泳げなくなっているとは…魚人としてもう死んだも同然だ。そのアーロン…さんが裏切った…興味はあるな…
「傾世のシオリは…自分の力…勢力の増大に心を奪われ手段を選ばなくなった…
その結果…部下であるこのおれに悪魔の実を食わせたんだよ!」
!悪魔の実…!…魚人、人魚にとっちゃまさに無用の長物…それを…
「アーロンさんは何の実を…?」
「マネマネの実の力は知ってるか?」
マネマネ…確か他人に変貌できる能力…現在は確か傾世のシオリの幹部連の一人がそれだったか…?
「それの上位種…コピコピの実のコピー人間になっちまったのさ!」
コピー人間!?…………
「マネマネは姿だけだが…コピコピは能力までも手に入れる事ができる能力…
過去に触れた事があるヤツになる事が出来る。」
とんでもないな…しかし…
「本当ですか?…いえ、疑っているわけでは…」
「いや、その疑問は当然だ。同じ立場なら到底信じられねぇ。
…だから見せてやる…適当に名前言ってみろ…とは言えお前らとは10年会ってなかったんでな。
今触り直さんと能力は10年前のお前らになるからな。
後、カナヅチになっちまったからシャボンの外にまで影響がある技は使えねぇぞ。」
………………………
「では…ジンベエに。」
「「「!!??」」」
「魚人空手しか使えなくなるが…いいか?」
「えぇ…」
…………!?むうっ!?これは……
「「「うわあ〜ジンベエだぁ!?ホントに変身したあ!?」」」
「ふむ…変な気分じゃのう…」
!声も仕種も…これは驚いた…しかしこれはまだマネマネの実のレベルのはずだ。
「ジンベエに変身した以上…生半可なヤツでは検証にならんぞ。相手はどうするんじゃ?」
ぐぬ…!?なんという気迫…これは一体…?
「おれが相手しましょう…」
バリバリッッ!
「ああ!頭!そんなに食ったら…!」
「エネルギー・ステロイドを躊躇なく使う…覚悟は本物のようじゃな。
良いじゃろう…思う存分来るがよい!!」
…………!!
「魚人柔術!『群鮫』ェェ!!」
「「「えええ〜!?いきなりぃぃっ!!」」」
「魚人空手…『四千枚瓦』…正中線四連突きぃぃ!!!」
ズガガガガッッ!!
「「「全て撃ち落としたああ!?やっぱりジンベエだああああ!!??」」」
…!なっ…まさか…四連突きは相当な達人でなければ扱えない高等技…空手界の最終兵器(リーサルウェポン)だというのか!?
「どうした?その程度では何の障害にもなりゃせんぞ!…来ぬのなら…わしから行くぞぉ!!」
!?あの構えはまさか…!?
「魚人空手…奥義…音速(マッハ)突きぃぃぃっっっ!!!」
スパパパンッッ!!!
「ガハアアアッッ!?」
「「「ホーディ船長〜〜!?」」」
「こ、拳が見えなかったっ何が起きたんだぁ!?…」
「ぐ…その強さ…本物の…様ですね…」
「能力をキチンと見せないと信じてもらえんじゃろうから…………と思ってな。」
!元の姿に戻った…
「計画が…上手く進めば…ネプチューン軍との決戦の場はギョンコルド広場になるでしょう…
そこでならあなたの力は千人力…いや、万人力でしょう。」
「陸の上でしか役に立たんがな。」
「いえ…これ程の人間を人質にしたんです。さすがですよ。」
「……………」
「頭…この人間…たしか傾世の部下の…」
「『鉄の城』クリークか……起きろ、ゴミ。」
簀巻きになっているゴリラを蹴り飛ばす。
「……う!?…!テメェら…よくも…!?アーロン!?お前…本当に裏切ったってのかよ!?」
「シャハハハ…短い付き合いだったな。危うく人間に染まる所だったぜ。」
「ぐ…ドンにあんだけ世話になったってのに…よくも悪びれもせずに!」
「ヤツが悪魔の実を食わせなければ…こんな事にはならんかったかもなぁ…ま、所詮は人間か…」
「………おれをどうする気だ!?」
「傾世のシオリをおびき出すエサにするか…」
「テメェ程度じゃ相手にもならねぇよ!ザコ野郎!!」
「フン!!!」
ごちゃごちゃ煩い人間のみぞおちに蹴りを食らわす。
「ぐへっ…なんてパワーだ…」
そうやってはいつくばっていろ…!…しかし…さすがに異名通り固いな…
「おい、面倒だがバブリーサンゴをつけてやれ。今死なれても意味がないからな。」
気絶したらしい傾世の部下を再び牢に運ばせる。
…さて、この後はバンダーデッケンが訪ねてくる予定か…恋に狂った馬鹿だが戦力は馬鹿に出来んからな…せいぜい利用し尽くしてやる。
「…………………」
〜同刻、海の森付近〜
〜ナミside〜
う〜ん………
「あ〜〜〜〜オ〜〜〜ル〜〜〜サ〜〜ン〜「まさか!ま!コイツが麦わら一味に入ってたなんて驚いたね!」デ〜〜〜」
なんか…聞こえる…
「じゃあ、お前らはジャガー号で『あそこ』で待機しててくれ。」
「う〜〜〜ん〜〜〜わ〜〜〜か〜〜〜た」
「このバカ!バッ!いい加減ノロマだね!ノロ!ノ!」
「相変わらず面白ぇペアだ…凸凹にもほどがあるだろ…
ま、それより…仮に『ヤツら』と出くわしたらテキトーにシメとけ。」
な〜んか…どっかで聴いたような…
…
…
…
…………!?
「ハッ!?」
ここは…?一体…あの後…
「起きたか。」
「包帯男…アンタが私達…あ!みんなは…」
「そこで寝てる。」
あ、ホントだ。ロビン、フランキー、ブルックか…
「手足は4本しかねーからな。4人しか助けられんかったが…
他のヤツらならほっといても問題ねぇだろ…」
「ここは……森!?」
海の中に森って…あ、空気がある…!?
「シャボンが張ってあるからな。ここは魚人島南東に位置する『海の森』だ。船が大量に沈んでたり近くに歴史の本文があったり麗しき人魚達もよく訪れ「船が!サニーが沈むぅー!?ふざけんなー!」
「歴史の本文はどこ!?」
「ヨホホホ〜〜人魚さん〜!今会いに行きますよ〜」
…コイツら…
「あら!?なんだぁここは…あちこちに船が…いやそれよりサニーはどこだぁ!?」
「歴史の本文はどこにあるの!!?」
起きぬけでいきなり包帯の首を絞めるロビン。白目剥いてるんだけど。首振ったらダメだってば。
「人魚さん達〜〜…あれ!?」
スケベが二人いると大変なのよね〜今はサンジくんいないから楽だけど。
「ゲホッ…あーー死ぬかと思ったぜ。さすが悪魔の子。悪魔すぎてヒクわー」
「そんなどうでもいい事はもういいから早く教えなさい。」
ちょっと…人が変わりすぎでしょ。
「こわ!もう三十路なんだからそんなんじゃ嫁のもらい…ぐへっ」
クラッチはやりすぎでしょ…
「ポ、ポーネグリフは…あっち…」
背骨を押さえてる包帯。ロビンは私らに一言言った後全力ダッシュで包帯の教えた道へ消えていった。
「そういや、おれ達が乗っていた船が向こうの方に着陸していたな。」
「そうか!よし、二人共おれはサニーのチェックをしてくるぜ。」
ハイハイ。止めないわよ……私らはどうしようかなあ…
「とりあえずサンゴが丘の表通りに行くか?1番人通りが多いトコだ。」
へー楽しそうなトコね。
ま…ルフィ達はどうせ無事だろうし焦っても仕方ないわね!
〜人魚の入り江〜
〜ウソップside〜
全く…サンジのヤツ、大丈夫かよ…アイツの血液型がそんな珍しいのなんて今まで知らなかったぜ。チョッパーがいなかったら死んでたな。
…にしても…なんか嫌な予感がするんだよなあ〜ケイミーもハチが1年以上前から行方不明とか言ってたし、どーなってんだ!?…ってアイツら…魚人島の前で襲ってきたヤツらじゃねぇか!
ったくハモハモうるせぇな〜しっかし…人間と魚人、人魚間の輸血が禁止なんて理不尽な法律だな…チョッパーもア然としてるし…って…あ!ハモがまた襲ってきた!
「打瀬網!」
投網か〜!?けどルフィにはカスリもしない……『毒食らわしてやるか…』毒!?
「ルフィ!!」
「分かってる!…トリプルJET銃(ピストル)!!!」
「「グハアア!?」」「………」
「止めとけ…タコのヤツ…」「!?」
「そっからじゃその毒の脚は届かねぇ。」
「うぃ〜…参ったねぇ〜…分が悪いようだ〜ヒック…次会った時…斬り合うたらいいなぁ〜」
フゥ〜行ったか〜
「ルフィの見聞色の覇気、けっこうやるじゃねぇか。」
「苦手だったんだけど、これは特にシオリに叩きこまれたな〜
それよりウソップもすげえじゃんか!」
「あぁ!地獄みたいな所でつねに化け物が襲ってきてたんでな。気づいたら使えてたぜ。」
「二人共すげぇ〜!けどおれもロビンを襲ったヤツらの技を一つだけ使えるようになったんだぞ〜」
「へぇ!すげえじゃん!」
「そ、そんな事言われてもうれしかねーぞ!バッバカヤローが♪
…あ!サンジ忘れてた!とにかく町に連れてかないと!」
そうだった!急がねぇと!…ある意味ここで死んでも本人は幸せなんだろうが…おれらの事も考えろよエロ男爵。
〜『濡れ髪の』カリブーside〜
「何が入ってるのかしら?」
「開けてみましょうよ?」
ケヘへへへ〜いいぞいいぞ人魚ちゃん達ぃ〜あともう少しだぜぇ〜
メキメキバキバキ…
「キャアアア!?」
「ウソッ!?なにコレ!?は、早く水」「お〜う手遅れよ〜う!もう捕まっちゃうんだぜぇ〜おバカさん達めぇ〜」
おれ様のヌマヌマで一人残らず捕まえて色んな事してあげた後売り払っちゃいましょうね〜ケヒヒヒのヒ
ドガアアア!!
ギャアアア!?な、なにが起きたんだあ〜なんだってんだよお〜う…
な、なんだあ〜このヘンテコな乗り物?は〜…ん?どこの誰さんだ〜!?
「お前さんか〜〜い?その妙な乗り物でおれを撥ねたおバカさん……おう!こりゃまたべっぴんな黒髪の女じゃないの〜!」
ん〜コイツの顔…見た事あるよ〜な…………あ!『傾世のシオリ』じゃねぇか〜!懸賞金公表禁止になった大怪物…
「……下品な…いや、下郎ならこんなものか…」
男!?『傾世』じゃねぇのか〜!?
「!シロウ様ぁ!」
人魚ちゃん達が騒いでるが…シロウ……?どっかで聞いた…まままままさか…つ、『月影』のシロウ〜!?懸賞金5億ベリーの怪物…
「へぇ…僕を知ってるみたいだな。僕は君なんか知らないけど。」
こ、こうなりゃ先手必勝!のんきにだらけてんじゃねぇよ〜?
「ヌマヌマのガトリング銃!!」
ケヒヒヒ!蜂の巣にしちゃいますよぉ〜!
「……フン。」
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン…
!?ハア!?全弾打ち落としたあ!?どういう剣術よお!?
「…ドロ、いや沼のロギア…けど、覇気すら使えないなんて…くだらない!…ま、雑魚にうろちょろされても困るし…
斬っておくか。」
ゾワァッッ!!
ヒィッッ!?な、なんだってのよ〜う!?この圧力は〜!?
「一の太刀…風雪即位付け。」
!?な、なんだあ!?雪が降ってるう!?…ア……レ……………………
〜傾世のシオリ海賊団幹部『月影』のシロウside〜
「凍っちゃったあ〜相変わらず美しいわ〜」
「目障りだな…あそこに突き出すか…パールさん、ニャーバンブラザーズさん達はライガー号で『あそこ』で待機していてください。」
「「「はい!」」」
「ブリキングチームのベアー号は竜宮城、ベラミー、フォクシー両海賊団のイーグル号はあそこか…それにあの人達も…」
結局5機全部出動か…!こんなレベルの低い戦場で出す必要があるのかな…?
まぁ…姉上に何言っても無駄か…僕は強敵がいる事を願うだけだ。