74話「魚人島の乱〜しらほし姫とルフィ〜」
〜竜宮城〜
〜ルフィside〜
宴会〜♪宴会〜♪う〜ん我慢できねぇ!先に食っちまおう!
修行ん時は食うにも困ったもんな〜食える時に食う!これは何度も死にかけて学んだ教訓だ!
…あっちからんまそーな匂いがするなぁ!おっ!あの部屋だぁ!
……!?なんだ?なんかの気配が…
「どちら様でいらっしゃるんですか!?あなた様は!!」
やべ!見つかっつった!…じゃねーや…ウルフの口調が移っちまったよ。あのヤローもめちゃくちゃだったな〜
しっかし、デケェ人間…あ、人魚か〜!?
「お前は誰だよ〜?」
「わたくしはリュウグウ王国のネプチューン王の娘!しらほしです!
賊に弱みを見せる様な無様な醜態はさらしませんよ!」
なっ…なんだぁ…コイツ…もじゃもじゃの子供ぉ〜!?
「ち、違うんだよ。おれ達、そのもじゃ…ネプチューンのおっさ…王様に招待されて来たんだよ!」
「…本当でございますか?わたくし、疑わしきモノは全てぶっ壊せとお姉様に教わっているのです。嘘だったら……!?」
「!?なんだ!?ありゃ…斧ぉ!?」
斧が飛んできた!?…にしたってデケェな!
「えい!しがんっ!!」
!?斧が粉々になっちまった!…しらほしとかいうヤツ…CP9の技を…
けどありゃ…えげつねぇなー…指がおれぐらいあるから凶器だ〜
「おい、お前それどこ…」
「も〜デッケン様ったらしつこいです〜!ここはお姉様の教え通り、『シメ』なきゃいけませんわ!」
…ずいぶんはちゃめちゃなヤツだなーアイツみてぇだ…
ここの飯ウメェな!しかも大量にあるし。しらほしってヤツもいっぱい食ってるな〜
「あっ!そうだ。今日はお母様のお墓に行きませんと!
え〜と…あなた様のお名前はなんと言うのでしょうか?」
「おれか?モンキー・D・ルフィ。海賊だ!」
「まぁ!あなた様が…お姉様からよく聞かされていましたわ。」
「モグモグ……へーお姉様って?」
「はい。とてもお強くて、美しくて、明るくて、優しくて…わたくし、尊敬しているんです。
2年前まで内気で引きこもりだったわたくしを鍛えてくださって…それに、この魚人島を守ってくれてるんです。」
「『海の神』様とか言うヤツか?」
「あ、皆様からはそう呼ばれていますね。わたくしやお父様達はもちろん、全ての海に住まう全ての者達の神様の様なお方なんですよ。」
「すげえな!ソイツ!会ってみてぇな!」
「はい。この前連絡があって、もうすぐここに上陸なさるはずですよ。」
「…ぶへーくった、くった…」
「それでは、わたくしはお父様に挨拶に行ってきます。」
「何のあいさつだ?」
朝はとっくに過ぎちまったぞ?
「はい。外出の時はお兄様達の誰かか10人の兵士の皆様が一緒に付き添ってくださるんです。」
あんだけ強けりゃ問題ねーと思うけどな〜
「おお、来たか。しらほしや…紹介しよう。この者達があのお方の言っておられた『麦わらの一味』のみなさんじゃもん。…お、ルフィ君。すでにしらほしに会ったのか。」
「あっれ〜みんな〜包帯〜どしたんだぁ?」
「ああ、『色々』話してたぜ。…ってなんだぁ〜!!??この女の子は〜!!」
「ああ、おっさんの娘のしらほしだってよ。」
みんなびっくりしてんな〜けどなんか表情が固ぇな〜…あ!ゾロ!
「ゾロ!いつ来てたんだよ〜また迷子だったんか?」
「違うわバカ!さっきまで変なガイコツに絡まれてたんだよ!」
「ヨホ?私、何もしてませんよ〜」
「オメェじゃねぇ!」
「ガイコツ……ファラオ殿か?」
「そんな名だったな…知り合いか?」
「うむ…」
「お父様、海の森のお母様のお墓に行きたいのですが…」
「うむ…付き添いは…うーん、今息子達は不在じゃし…」
「おれがついてってやるよ!」
「ルフィ君か…うむ、良かろう。ではしらほしをよろしく頼む。」
「おう!任せとけ!」
「しらほしも気をつけるんじゃもん。スパルタで鍛えられたとはいえ、お前の見聞色の覇気はまだまだ未熟なんじゃから。」
「はい気をつけます。それではお父様…行ってまいります。」
「うむ。」
〜ホーディside〜
ジャハハハハ…平和ボケしたリュウグウ王国のバカ王族共…貴様ら全員軟弱な思想を持つ国民もろとも根絶やしにしてやるぞ…
「バホホホ〜しらほしぃ〜今、お前の花婿が迎えに行くぞ〜…のハズだ!」
「フン…竜宮城か…」
デッケンやアーロンさんも気合いが入ってる様だ………それでこそ御しやすい。
………?妙だな…人気が…ない…だと?ナニがあったというんだ?
「おいおいせっかく来たのに出迎えがねぇとはなぁ!シラけさせてくれるぜ!」
…確かにアーロンさんの言う通り…誰もいない……!?ここに近づく気配…
…ヤツらは…確か麦わらの一味…それに…誰だ?あの包帯は…
「アーロン…まさかアンタが襲ってくるとはねぇ…」
アーロンさんと知り合いの様だな…という事はあの女が『泥棒猫』か…
「ナミか…シャーハッハッハッ!久しぶりだなぁ…シャボンディ以来か…」
「アンタ…シオリを裏切ったの!?一体どういう事よ!」
「このシャボンを見りゃだいたい分かると思うが…おれは泳げなくなっちまったんだよ!もうアイツにはついていけねぇのさ!」
「なっ…彼女がそんな事を…」
「構うんじゃねぇ…それよりあのホオジロザメのヤロウが危険だ…」
さっきから一体なんだ?あの包帯…
「よそ見してるたぁずいぶん余裕だな!SHARK・ON・ARROW!!」
「!?は、早…」
アーロンさんの突撃が因縁があるらしい泥棒猫に迫る…確かに記憶にあるより…早い…
「………」
ガシィッッ
!?あの包帯…受け止めるとは…
「!?テメェはなんだぁ!?」
「…テメェらに名乗る名はねぇよ!」
「バホホホ!お前らは勝手にやっていろ!さぁサンゴよ…しらほしの下へ飛べぇ!」
城に生えてるサンゴでしらほしを追跡するか…
「硬殻塔へ飛ばねぇ!?おのれぇぃ!誰がかどわかしたぁ〜!」
……いきなり戦力が減ったか…まぁいい…女、剣士、長鼻、骨…数は足りんが確かに麦わらの一味だな…
「我々はアーロンさんの意志を受け継いだ新魚人海賊団!アーロンさんの野望を打ち砕いたお前らは…我々の糧になってもらう!」
「テメェ…一回負けたくせに性懲りもなく…」
「シャハハハハ!止めたきゃ…殺すしかねぇぞ。
そうでもしないと…止まらねぇのさ!おれ達魚人族はなぁ!」
「アーロンさん…バブリーサンゴの用意を。
…さて、人間共…無力になったらどうするか…見せてもらうぞ!…租鮫(ソシャーク)!!」
城の柱を破壊。これで…ここに海水が侵入してくる。
「うおっ!?なんつー真似を!」
ジャハハハハ…驚くのはまだ早ぇぜ…
「矢武鮫(やぶさめ)!!」
海水は無限にある。いつまで耐え切れ…「矢武鮫!!!」
!?バカな!?…あの包帯男…魚人か?おれと同等…
「フン…荒ぇな…若僧め。」
「うわぁ!?頭の撃ち水を相殺しやがったぁ!バケモンだぁっ!!」
「サメ野郎…テメェはおれがブッた斬ってやるよ。」
人間の剣士がなまいきな…
「アーロンはおれがやる…ナミちゃ…はケイミーらと共に先に行ってろ。」
「け、けど…」
「いいから任せろ。直に追いつく。」
「逃がすか…って早ぇ…さすが人魚…」
手下じゃ追いつくのは無理だな…フン…女と人魚とヒトデもどきを逃がしたか…が、ささいな事だ…
「さぁ、王共をどこへ隠したか…吐いてもらうぞ下等生物共…」
「一刀流…厄港鳥!!」
!水面を疾る斬撃…ちっ!
「ぎゃああああ!!?」
「あのヤロー仲間を盾に!最低だぁ〜!」
フン…もう手遅れだ…直にここは海水で満たされる…?剣士め…おれに水中戦を挑むか…愚か者め…
ザンッ!!
!?グッ…ハッ…!?バカな…これほどとは…
「か、頭〜!エ、ESを!」
……!!ッグオオオ…!!
…ハアッハア…
「ウソップ!ブルックを…!?テメェ…しつけぇな…」
「ジャハハハハッ…もうテメェらは終わり…」ドゴォォ!!
なっなんだ!?あの船……潜水艦だと!?
「まーはっはっは!たかが魚人がやってくれるじゃないか!チェス!クロマーリモ!やれい!」
「「ハッ!…魚雷発射ぁ!」」
ちぃっ…何者だっ!?
…が、魚雷ごとき喰らうおれではない!
「その笑い声…まさかあのカバ…だと…?」
「カバ…少し向こうにいけ、狭い。さて…ゆくぞ?1000万V放電(ヴァーリー)!」
!?ぐ、…で、電撃…か…!?
「今のうちにギョンコルド広場に撤退するぞ!」
…!?…く…逃げられたか…しかし…ギョンコルド広場とは…
〜サンゴが丘〜
〜???side〜
「おいチョッパー!海の森ってトコに行きゃいいんだったな!」
「うん、さっきルフィとゾロから連絡あったぞ!急ごう!」
クスクスクスクス…相変わらず…騒がしいなぁ…サンジさんは…
「え、え〜と、おれ達はどうします?ギ、ギンさん…」
「オメェらはどうしたい…」
「え、え〜と…大頭の指令通り待機…」
「キャハハハハ…Mr.5ったらそんなにビクつかないでよ…ギンさんその程度じゃ…怒らない…わよね?」
「オメェらはしばらく隠れてろ…
おれはシオリが来るまで…適当に遊んでる…」
「あ、ちょ、ちょっと…」
フン…サンジさん…その程度か…ガッカリさせてくれるなよ?頼むからよぉ…