小説『とある零位の全を操る者(エネミー・デイズ)』
作者:()

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荒神が研究員を殺した一件から数週間が経つ。

「炎月」

と何気なく弟の名前を読んでみる荒神。

「お前、彼女とか、作らないの?」

すると炎月はギクッ!!となり、

「な、何を言うんだよ兄さん!!」

声が裏返る。

何かを隠していると考える荒神。

「ははーん。お前、彼女出来たんじゃねーの?」

「あ、アハハ!!何お・・・・・・ッ!!」

炎月が笑った瞬間に荒神は演算を開始し、炎月の頭に手を添える。

「ホーホー。やっぱり居るじゃねーか!!しかも......常盤台の御坂!?」

そお言われると、炎月の顔が赤く染まった。

常盤台中の生徒は全員がLEVEL3以上の能力者であり、しかもそこのエースの御坂美琴と来た。

「そおやって!!俺の記憶を探るのやめてよ!!」

「おーっと、すまんすまん!!」

炎月は怒り出すと人格が変わる二重人格の持ち主だった。

「次探ったらぶっ殺す!!」

その声はその家は愚か、回りの家までもが聞こえていた。

「ホント怖いな炎月はよー」

そして荒神はいつも昼寝をしているマンションの屋上に行った。





「此処から見る夕日が一番だなー」

そんなことを言い、荒神は目を瞑り眠りに入った。

そして起きると、真夜中だった。

「やっべー、寝過ごした!!」

急いで家に向かう途中、コンビニに寄った。

前と同様で、カフェオレなどを買い、帰ろうとした。その時であった。

コンビニのドアが開くと、そこには御坂が居た。

外は雨が降っており、雨宿りとして利用していたのだろう。

「ミサ!!」

荒神は御坂のことをミサ!!と呼ぶ時だけそお呼ぶ。

真剣な時は御坂と言うが...

「何で此処に!?」

「お前こそ、こんな時間にこんな所で、何してんだ?お前の所の寮の門限厳しいんだろ?」

「え、ええ。まあ」

御坂は目を逸らしながら答えた。

こちらも、戸惑っている様だ。

そんな御坂を試すかの様に、

「お前ってさ〜・・・・・・?」

荒神の横をいかにも怪しいフードを着けた男が通り過ぎた。

その男は両手をポケットに突っ込んで居た。

荒神が推理すると、両ポケットに拳銃を隠し持っている。

微かだが、ポケットの隙間から銀色に光る物が見えた。

それは、いかにも、プラスチックの様な柔らかい物質ではない、鉄であった。

見えていたのは、左だけだったが、右のポケットは左と同じぐらいの膨らみができていた。

そして、何よりも、奴の脈拍が恐ろしく激しかった。

「おい!!」

荒神が声を掛けたが、それは既に遅かった。

奴は両手に拳銃を持ち、監視カメラを射った。

始めは両方の拳銃で監視カメラを射ち、その次は定員に右手で持っている拳銃を向け、

「両手を上げろ!!」

と命令しながら、全の監視カメラを射った。

「警察を呼ぼうとした者は速殺す!!」

「「「キャー!!」」」

中に居た三人の少女が悲鳴を上げた。

「動くなよ!!......ウッ!!」

奴は手刀を受け、気絶した。

「女子にまで、手を上げる奴は人間として失格だ」

そして数分すると、アンチスキルが来たが、その場に、荒神の姿はなかった。

すでに家に帰っていたのだ。

御坂も家に連れて行った。

「炎月!!愛しの御坂を連れてきてやったぞ!!」

「な!!なんでそれお!!」

すると上の階からダダダ!!という音がした。

そしてその音は階段えと続き、炎月は玄関に来た。

「兄さん!!何で連れて来るの!?」

流石に物凄く焦っている。

「将来の事をじっくり、三人で話し合おう!!」

そしてその夜は、朝になるまで御坂は帰ることが出来なかった。

もちろん先生には、こっ酷く叱られた。

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