小説『とある零位の全を操る者(エネミー・デイズ)』
作者:()

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翌日




「垣根の所に行くが、お前も行くか?」

「遠慮しておく」

永奈は右手を前に出し、横に振りながら遠慮する。

あっそ?と言い、荒神は垣根と待ち合わせした場所に行った。









ショッピングモール

「垣根、何がしたい?」

手を上げながら、垣根の方に向かう。

「遊び」

遊びと言うのは、ゲームなどの事か?

考えていると、垣根の影から、少女が出てきた。

服装は結構圧着をしていた。

「・・・・・・麦、野?」

荒神はLEVEL5の第四位の麦野沈利の名前を出した。

「おっひさー」

(うるせー。メンドくさ)

思わず心の中で本音を漏らしてしまった。

「なになに?その顔」

「うるせーよ!!少し黙れ麦野!!」

堪えられなくなり、声にまで出してしまう。

麦野は口を動かそうとしたが、動かすのを許さず荒神は、

「てか、何だ?遊びって二対一で殺し合いか?俺の性格知ってるだろ!?女を傷つける趣味は無い!!」

断言したが、大覇星祭での出来事が知られており、

「知ってるわよ〜。貴方、魔術師の女に手を掛けた・・・・・・とか〜?」

「ちげーよ!!」

(話合うだけで疲れる)

すると、少年の心臓に、ドクン!!と、心拍とは違う動きが起きた。

そして、その動きをすると同時に、

「うひひひ!!やっぱいいぜ!?遊ぼうぜ」

雰囲気の変わったのは荒神だった。

その変わった荒神に気づいた、が。

「そう来なくてわな」

垣根は笑を浮かべ、言う。

向かった場所は窓のないビルだった。

アレイスターに頼んで練習場を借りるのだろう。







窓のないビル


「アレイスター!?部屋借りるぞ〜」

声の雰囲気も変わっている荒神だが、アレイスターは構わず借した。

アレイスターの顔にも笑が浮かんでいた。

学園都市には馬鹿げた奴がゴロゴロ居る。

ガシャ!!と。

自動ドアの開く音がした。

「それじゃー、始めるとするかァ!?」

その手には、武器としているエクスカリバーがなかった。

そんな事は眼中にないのだろう。

そして、二人の暗部のリーダーは戦闘態勢に入った。

戦闘態勢に入った所を見、荒神は殺気をガンガン降り注ぐ。

ガクン!!と。

二人は脚をガタつかせた。

「何て言う殺気だ」

垣根は手に力を入れ、態勢を取り直す。

麦野は黙って態勢を戻した。

「ふは!?ふはははははははははははははははは!!」

荒神は不気味に笑った。

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