「この程度で気お失うなんて、けしからん」
「けしからん?一体今ので、どれぐらいの力を出したんだよ!?」
「1/10だけ」
その後荒神は、アウレオルスのことを、ステイルに任せ、外に出た。
そして荒神がぶらぶらしていると、上の方から、殺気が感じられた。
上を向くと、学園都市LEVEL5第一位の一方通行が居た。
すると一方通行は下に降りてきた。
「よう。荒神君!!」
「殺気が邪魔なんだけど」
一方通行は荒神に対する殺気を消した。
なんだか解らないが、ニヤニヤし始める一方通行。
「なんだ?」
「殺し合いしようぜ!!」
一方通行は右手を荒神の肩に載せようとした。
だが荒神は左手で一方通行の右手を遮った。
「何をしようと......ッ!?」
一方通行の手が荒神に付かない。
「向き変更だよ。お前はベクトルを俺に向けてる。なら、俺もお前にベクトルを向ければいい」
「だが、それは俺の能力のはずだ」
一方通行は一生懸命押すが、びくともしない。
「まあ、ベクトルを向けると言っても、俺の場合は、ベクトルを放っているからな」
「!?」
「このままじゃ、埓が明かないぞ?」
すると一方通行は手を戻し、付いて来い、と口を動かした。
そして、連れてこられた場所はコンテナのいっぱいある場所だった。
「此処で今回の実験がある」
実験とは、一方通行がLEVEL6になる為の実験だ。
ちなみに、荒神はLEVEL6である。
すると、第三位の御坂美琴のクローンの妹達(シスターズ)の10030号が来た。
「来たか」
「此処には一般人が居ますが、実験を開始しても良いですか?と、御坂は問いかけます」
「ああ大丈夫だ。それにしても、相変わらずのしかめっ面だな」
「開始時間一分前ですが、準備はよろしいですか?と、最終確認をします」
一方通行は載っていたコンテナを降り、
「お前とは、まともに、会話が成り立たねーな」
顔を下げながら一方通行は言った。
「始めるぞ」
そして一方通行はポケットに手を突っ込み、10030号に突っ込んだ。
「?」
荒神は一方通行に違和感を感じた。
「(あいつ、何手加減してんだ?)」
「ほらほら!!もっと早く逃げないと、追いついちまうぜ!!」
10030号は振り向き、ライフルで一方通行の頭を射った。
だが、玉は向かう方向を変え、10030号の頭に当たった。
そして頭を貫通し、死んでいた。
「一方通行!!」
「あん?」
荒神は瞬間的に一方通行の目の前に立ち、殴った。
「クソ!!何をした!!」
「お前は何様だ」
一回目は小さな声で言った。
「あ?」
「お前は、一体何様だ!!って言ってんだ!!」
そして二回目は一方通行を掴み、顔の真ん前で大声を出して、言った。
「なんの話だ?」
「殺し合いたくないんだろ?自分に正直になれよ!!」
「なぜそう思う?」
荒神は手を離し、
「お前の行動を見れば分かるっつーの!!」
それ以降無言の間が続き、荒神は実験を中止すべく、関係者を潰す事にした。