小説『とある零位の全を操る者(エネミー・デイズ)』
作者:()

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気づくと荒神は回りが真っ白な世界に居た。


「・・・・・・はぁ?」


数瞬で荒神はなぜ此処に居るか思い出した。


荒神は死んだ・・・・・・のか?


この世に来るには、時間は朝に遡る。










「アレイスター!!」


いつもと同様で、壁をすり抜け荒神が入ってくる。


「例の件で必要な資料はそこに置いてある」


「メールはちゃんと届いてたみたいだな」


そう言うと荒神は床に置いてある資料を広い目を通した。


「アレイスター。この写真は女か?」


「見れば分かるだろ」


「まあ、女が研究に関係してるわけないか」


荒神はアレイスターの言葉を無視し、外え出て行った。


その日に爆発事件件数が30件あった。


その殆どは荒神が原因だったが、最後の一件は荒神の起こした爆発ではなかった。






話は戻るが、最後から二番目の荒神が勘違いしていた芳川 桔梗の番が来た。


ある研究所のドアがバタン!!と勢い良く開いた。


「おい、そこのお前!!いきなりだけどー・・・死んでもらう」


「ああ。寿命が尽きたか」


その声は女そのものだった。


「・・・・・・?死ぬ前に、一つ聞くが、お前ってもしかして、女か?」


「ふふ。私が男だとでも?」


嘲笑うかの様に芳川が笑う。


「あ〜あ。やってらんねー」


そして、荒神はドアの方に向きを変え、歩いて行った。


その動きを止める様に、


「殺さなくていいのか?」


「俺は、女を殺すほど、腐った男じゃねーよ!!」


そお言葉を吐き、荒神は最後の男の居場所まで行った。


最後の男は天井 亜雄と言う男だった。





そしてさっきと同じく、バタン!!とドアを開けた。


「・・・ッ!!」


天井はバッグに荷物を色々と押し込んでいた。


「(研究員を狙っているのは、こいつの事か)お前だな!!研究員を殺していたのは!!」


すると男は手に持っていたスイッチを押した。


そのスイッチを押したと同時に、後ろにある機会がブォー!!と音を出し、動き出した。


「何をした!?」


荒神は頭を横にたおし、聞いた。


「終わりだ!!」


天井は横に飛び倒れ、天井で隠れていたレーザー砲が出てきた。


荒神はヤバイ!!と思い演算を開始したが、発射するまでの対応が遅れ、荒神の頭に当たり、後ろに飛び、倒れた。


「ふ、ふは!!フハハハハハハハハハハ!!」


天井は勝ち誇ったかの様に腹を抱え笑い続けた。


そして、始めに戻る。




「クソ!!天井の野郎!!レーザーを隠してあがったのか」


『君はまだ死んでいないよ!!』


女の声がした。


声からして、歳は十歳後半だろう。


荒神はその声を聞くと、立ち上がり、


「お前は誰だ!!それと、俺は死んでないだと!?」


『また何時か会えるよ!!それに......』


その声は一回止まったが、


『君は300年に一人の存在。そう簡単に死なせはしないよ!!』


その声はだんだんと、遠ざかっていく。


「おい!!お前は誰なんだ!!」


『また会えるよ!!その時がきたら、私の身ごと』


その最後の言葉が終わると、目の前が輝に飲み込まれた。


気づけば天井の居た研究室の天上を見ていた。


詳しく言うと、レーザーで出来た穴から覗いた空を見ていた。


そこの真上に月があった。


すると奥の方では、ガラ!!という音がしていた。


その音のする方を見てみると、天井が準備をしていた。


その姿を見て荒神は立ち上がり、


「どこへ...行くんだ?......天井...亜雄ぉぉぉぉぉぉぉおお!!」


その言葉を聞き天井は焦りながらも、机に置いてある銃を掴み、荒神に向けた。


「その様子じゃ、射つ為の気力も残ってないか?」


荒神の傷はすっかり治っていた。


「・・・・・・ク、くそぉぉぉぉぉぉお!!」


「さっさと死ねや!!」


荒神は手を上に向けた。


手の手前には、輝の様な物が集まっていた。


「なあ、太陽光熱線(ソーラ・レイ)って知ってるか?通常は太陽の光を使い、太陽光を凝縮した光の塊を音速を越
す、光速で放つ技なんだけどよお。実は月の光でも出来るんだ!!」


「ック!!」


今のそれは、俺は終わった。と思った一突きだった。


「その分、威力は弱まる...けどなぁ!!」


荒神は貯めていた光を天井に向け、光速の速度で放った。


威力が弱まるとは言えど、人の原形を保つ事は出来ない破壊力だった。


「あ〜、疲れた」


すると荒神は倒れ、気を失った。


数分すると、一台の車が来た。


乗っていたのは、芳川だった。


芳川は倒れている荒神を抱え、車に乗せると研究室に連れて行った。

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