小説『混沌の魔術師と天空の巫女』
作者:白鋼()

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                第2章 新たなるギルド
                   
                 フェアリーヒルズ



妖精の尻尾(フェアリーテイル)、ギルドの前にて・・・

「じゃあオイラがウェンディ達の寮を案内するよ。」

「それじゃあ頼むぜ、ハッピー。」

「コージはどうするの?」

「ちょっとナツさん達とプール掃除の手伝いをする。まぁ、後で会おうぜ。」

俺はそう言い、ギルドの中に入って行く。

「じゃあオイラについて来て。」





























少しして・・・

「このまままっすぐ行けば、もうすぐ女子寮のフェアリーヒルズにつくよ。」

「女子寮があるとは、助かるわ。」

「楽しみだね。」

「そうだねぇ〜・・・あれ?」

ウェンディ達とそういう会話をしていると
ミントがある人がフェアリーひる時の近くにいる事に気づく。

「あれって、ルーシィ?」

「え?」

寮の前の近くに猫の格好の様な物を着たルーシィがいた。

「あの、ルーシィさん?」

ウェンディが声を掛けると、ルーシィが振り向いた。

「え?あ、ウェンディ!それとシャルルとミントも・・・」

「いつもの感じと違う服だったから、ルーシィさんじゃないかと思いました。」

「よりにもよってその格好?いい度胸ね。」

「ルーシィの趣味?」

「好きで着てんじゃないから・・・。」

「あはは・・・。」

猫の前で猫のコスプレをしている、こんな姿を他の誰かに見られたら、
などと不安にならないでもなかったが・・・

「それで、どうしたの? なにか用事?」

「あ、それはですね。
 女子寮のみなさんが私たちの歓迎会をしてくださるそうなんですよ。」

「歓迎会を?」

「まぁね。」

「オイラもお手伝いできたよ!」

「うわ、ハッピー?いつのまに現れたのよ。」

「最初からいたよ!」

「・・・それはともかくハッピー、ここ女子寮だからあんたは入れないわよ?」

「オイラは男子じゃありません。猫です。」

「でも、オスでしょ?」

「男子とオスは違います。」

「どう違うのよ・・・。」


その後、ハッピーはウェンディ達を寮の案内をし、
ルーシィは寮にいたエルザと共に寮の中を案内された。





数分後、ウェンディ達の歓迎会をする為、
女性メンバー達はウェンディ達と共には湖畔へ泳ぎに行った。
湖畔では、砂浜を駆け回るレビィとビスカとラキ。
ウェンディとエバーグリーンは湖に浮かんでいた。
ただし、ジュビアはあまり楽しそうではなかった。



それからさらに数分が経ち、

「それにしても、楽しいですね。」

「ああ、フェアリーテイルもフェアリーヒルズも、どっちも楽しいぞ。」

エルザとウェンディが話して、少し離れた所にシャルルはくつろいでいた。

「ふん、皆ガキね。」

「お待たせ致しました。」

ハッピーは飲み物を持ってきた。

「あら?オスネコ共の癖に気が利くのね。」

「女子寮の皆さんにそう言われます。」

するとハッピーが、

「皆さん!」

「あっ!?」

「それでは例のやつ行きますよ!」

「例のやつ?」

ハッピーが飲み物を放り投げた為に唖然としたシャルル。
例のやつって、何かと気になるミント。

「フェアリーヒルズ名物、恋の馬鹿騒ぎ!」

「「「「「「わ〜!」」」」」」

「へぇ〜、面白そう!!私も司会者でいい?」

「いいよ。今日のお題は・・・
 あなたがフェアリーテイルで彼氏にしてもいいと思うのは誰?です。さあ!」

「グレイ様、以上。」

「ジュビア、それじゃあつまらないよ。」

「他の人は?」

「え〜・・・その〜・・・。」

「花が似合って、石像の様な感じの・・・。」

「それって人間ですか?」

「エルザは?」

「いないな。」

「即答だね。」

「他の人!」

「ちょっとお題に無理があります!だってそんな人いる?」

お題に意見するラキ。

「レビィはどうなの?」

「私!?」

「例えばジェットとか、ドロイとか・・・。」

「三角関係の噂もあるしね。」

「冗談!チーム内での恋愛はご法度よ!!仕事にも差し支えるもん!!!」

バッサリ言うレビィ。

「トライアングル〜、グッと来るフレーズね。」

「三角関係・・・恋敵・・・!」

「その真ん中に立つと、全ての毛穴から鮮血が・・・とか?」

「はい!そこ!」

「脱線し過ぎだよ〜!!」

「チームの恋愛って言えば、私前から疑ってる事があって・・・。」

「なになに〜?」

「実は、ナツとエルザが怪しいんじゃないかと思うの!
 だって昔、一緒にお風呂とかに入ったって言うし!」

「そう言えば!」

「ん?グレイとも入ったぞ?」

「「「「「えっ!?」」」」」

「それは即ち、好きと言う事になるのか?」

「グレイ様と・・・お風呂だなんって・・・。」

ピコッ!

「はいそこ!」

「想像しなぁーい!」

ハッピーが持ってたピコハンでジュビアを叩き、ツッコミを入れるミント。

「ビスカこそ、アルザックとは相変わらずうまくいってるのか?」

「エルザさん!?それ内緒です・・・!!」

「え?皆知ってるよ?」

「と言うより、知らないのアルザックだけだし。」

「「「「「うんうん。」」」」」

「ポ〜・・・////」

顔を赤くするビスカ。

「すまん・・・うっかりしていた。
 仲間だと言うのに・・・私の所為だ・・・取り合えず、殴ってくれないか?」

「えー・・・。」

「何でそうなるの?」

ツッコミを入れるミント。

「じゃあルーシィはどう?」

「ナツじゃない?」

「意外にグレイかも?」

「ジュビアはロキだと!」

「あっ、でも、ルーちゃん言ってたよ。
 ブルーペガサスのヒビキって人に優しくして貰ったって。」

「う〜ん、意表を突いてリーダスとか!」

「「「「「ないないない・・・。」」」」」

「わかった!きっとミラさんだ!」

「それもどうかと・・・。」

「ルーシィの相手が段々変な方向に行ってるね。」

「あい。」

「じゃあ意外にコージ君はどう?」

「そ、それはダメです!!」

そう言ったのは、ウェンディだった。

「ウェンディ?」

「お兄ちゃんはダメ!絶対にダメ!!」

「・・・何でコージはダメなの?」

「そ、それは・・・その・・・。」

「「「「「「じぃ〜・・・。」」」」」」

「あ・・・そ、その・・・。」

「もしかして・・・」

「ウェンディ・・・コージの事、好きなのか?」

「あ・・・うぅ〜/////」

エルザの言葉に顔を赤くなるウェンディ。

「兄妹なのに・・・?」

「あ、兄に恋をするのはどうかと思うぞ!!」

「近親相愛だね。」

「でも、義兄妹だから・・・。」

「ウェンディの気持ちはどうなの?」

「そ、それは・・・。」

「「「「「「「「それは?」」」」」」」」








































「好きです・・・////」






































「な、なんと・・・!」

「そうなんだ・・・。」

「成程。」

「へぇ〜。」

「グレイ様じゃなくってよかったわ。」

「が、頑張ってね。」

上から順にエルザ、レビィ、エバーグリーン、
ラキ、ジュビア、ビスカがそれぞれ思った事を言う。

「ちょっとあんた達、ウェンディにそんな話をしないでもらいたいわ。」

そう言ったのはシャルルだった。

「ウェンディも色々大変だから。」

「シャルルの言うとおりだね。」

「あい。」

「・・・ねぇ。」

「何?」

ミントがウェンディにある事を言う。

「噂をすればなんとやら、コージが来たよ。」

「ええっ!!?//////////」

ウェンディとエルザ達が横を向くと、釣り竿を思ったコージが現れた。

「あれ?ウェンディにエルザさん・・・女性の皆さんが何でいるの?」

「え、ええっと・・・。」

「ウェンディの歓迎会をやっているんだ。」

「へぇ〜、よかったな。」

「う、うん・・・///////」

「どうした、顔が赤いぞ?」

「えっ・・・き、気のせいだよ!!」

「そうかぁ?・・・というか何?この恋の馬鹿騒ぎって・・・?」

「お、お兄ちゃんが気にする事じゃないよ!!!」

「・・・ウェンディ?」

何か様子が少し変な気がする・・・。

「まさかお前、誰か気になる奴、いるのか・・・?」

「!!///////」

「まっさかねー。それはないよねー。まだ知らない人もいるしーーー。」

「・・・・・・。」

「あれ?どうしたの?」

「何でも無いよ!!」

なんか怒っているみたいだな・・・。

「コージ君・・・ウェンディの事、わかってないね・・・。」

「はい?」

それはどういう事ですかレビィさん。
ウェンディの事は何でも知っていますけど・・・わかる範囲でしたら・・・。

「しかしコージ、何故お前がここに?」

「男性達とプールの掃除を手伝ったんじゃあ。」

「いや、それが・・・」







































数分前・・・

「わりぃな、掃除の手伝いをしちまって。」

掃除中の俺に話しかけるグレイさん。

「気にしないでください。当たり前の事をしてるだけです。」

「りっぱだぜ!漢だ!!」

「漢は関係ないだろ?」

「というかグレイさん、なんで下穿いてないんですか?」

「うおっ!?」

と言う感じでした。また、鐘のある所では・・・

「新築してたいして日が経ってねぇのに、何で雨漏りすんだよ!」

「誰の所為で、新築するはめになったのかな?」

「テメェ!脳天に釘打ち付けんぞコラァ!」

「釘を食うな釘を!?」

こんな感じでした。





















少しして・・・

「燃えて来たろ?今まで味わった事の無いプールだろ?」

ナツさんの熱でプールが温泉プールとなった
・・・いや温泉になったと言った方がいいかな。

「ナイスアイデアだな。」

「漢はやっぱり温泉だ!」

それに対してグレイさんは・・・

「暑苦しい奴め・・・プールといえばこうだろ?」

グレイさんの氷でさらに冷たくなったプール・・・
いやただの氷海のプールになった・・・。

「プールというより・・・氷そのものだな・・・。」

「だっひゃひゃ〜、こりゃ〜良〜や。」

ビックスローさんはどうやら気にいったみたいですけど・・・
見るからにとても入りたくないと思います・・・。

「あいつら・・・好き勝手だなぁ・・・。」

「それより・・・プール掃除はどうなったんだ?」

「イカレてるぜ・・・。」

アルザックさんとガジルさんは呆れてそう言った。

「一応、プールの中を掃除はして、水を入れましたが・・・このようになりました。」

「良いんじゃない?少しくらい息抜きもしないとね」

何でミラさんはここでくつろいでるんですか・・・。
するとナツさんが何かを発見した。

「ん?何だこの穴?」

「ガラスはめ込んであんぞ?」

「の、覗き穴!?漢にあるまじき行為!」

「下に部屋まであんぞ!」

「覗くって何をだよ?」

「そりゃお前、女子一同の水着姿だろうがよ!」

「(それ女子の皆さんが聞いたら怒りますよ・・・。)」

「そんなの何が楽しんだ?」

「イカレてるぜ・・・。」

興味のないナツさんとガジルさんはそう言う。

「(まぁ、プールも綺麗になったし、釣りにでも行ってこよう・・・。)」







































「・・・という訳です。」

「覗き部屋って、最低!!」

回想をし、最初にレビィさんがそう言った。

「一体誰かしら!?」

「取りあえず、掃除していたメンバーにはいないと思いますが・・・。」

「何でわかるのだ?」

エルザさんが疑問に思い、質問をした。

「もし、メンバーの中にその覗き部屋を知っている人がいたら、
 動揺する筈です。それに全員、初めて知ったという話でした。
 第一にまず、その覗き部屋のあるプールの掃除をするのに
 普通なら隠しているはずです。その様な行動をとった人はいませんでしたから。」

「「「「「成程。」」」」」

女性メンバーの方々は納得しました。

ドーン!

「何っ!?」

「爆発音・・・?」

「ギルドの方からだ・・・。誰かがあの覗き部屋を壊したと思います。」

「それはそれで助かるわ。」

ちなみに、この後にミラさんから聞いた事だけど、覗き部屋の犯人はマスターで、
ナツさん達が何かとんでもない物を見て、覗き部屋で暴走が起きたそうです。

「それでは、みんな発言したから、そろそろお開きにしよっか?」

「次回もお楽しみに〜!」

「(次回もあるか・・・?)」

俺はミントの言葉に心の中で疑問にそう思った。

「ではハッピー、片付けは頼んだ。」

「え〜・・・またオイラがやるの〜?」

エルザさんの言葉にそう言うハッピー。

「しょうがない、俺も手伝うから。」

「ありがとう!」

「では、ハッピーとコージ、頼んだぞ。」

「はい。」

「あい。」

「じゃあ、私達はお風呂入って来るね〜。」

「ああ。」

ミントの言葉に俺はそう言った。






































少し経ち・・・

「・・・・・・。」

俺は釣りをしていた。魚は3匹釣れた。

「中々釣れないな・・・。」

結構魚がおるのかと思ったけど、予想外に少なかった。
時間が遅かったからかな・・・?

「コ〜ジ〜。」

「ん?」

この声は・・・ミントか。

「風呂から出たのか。」

「うん。ウェンディ達もう出たよ。」

「そうか。」

「ねぇ〜、1つ聞いていい?」

「何だ?」

「・・・ウェンディの事、どう思っているの?」

「・・・どうって、妹として思っているが・・・それがどうかしたのか?」

突然に質問に疑問に思い、俺は言う。

「・・・ううん、別に。ただ気になっただけ。
 それじゃあ私は寮に戻るよ。そうそう、ウェンディの部屋は2階の角部屋だって。」

「あ?ああ・・・そう・・・。」

何でそんな事を言うんだ・・・?

「じゃあ、またね〜。」

「ああ。」

ミントは(エーラ)を発動させ、飛んで、寮へ戻って行った。

「・・・ウェンディの事、どう持っているか、か・・・。」

俺は・・・いつからだったか・・・ウェンディの事が・・・。

「・・・・・・。」

でも、俺はあいつの兄だ。それはいけない事だと俺は思う。

「・・・・・・。」

そう思うと、胸が痛い・・・でも、それが1番大丈夫・・・だと思う・・・。
それが・・・俺が兄である限りな・・・。
















その後帰りに、ルーシィさんの大声が聞こえたそうだ・・・。

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