小説『混沌の魔術師と天空の巫女』
作者:白鋼()

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                序章 始まりと出会い               

                   旅



あれから3日後の昼頃・・・

「雨が降ってきそうな天気だ。」

「本当だね。どこか雨宿りしないと・・・。」

ゴウゴウ・・・

「おいおい、本当に降ってくるぞ。」

「天気、悪いね・・・。」

「多分、今から雨が・・・。」

ドォーン!

「きゃああっ!!」

ウェンディは俺に思いっきりしがみ付いてきた。

「怖いよ!!」

「よしよし。俺とジェラールがいるから大丈夫。」

「早く、雨宿りできる場所を探そう!」

「ああ!」

俺はウェンディを抱え、ジェラールと一緒に走りだした。
その時には、もう雨が降ってきた。

「おい、あの木はどうだ?デカイし、穴もある!」

「そうだな、その木の穴に入ろう!」

俺達は木の穴に入った。

「結構降るなぁ。」

「しばらくは止まないなぁ。俺、何か食べ物でも探してくるよ。」

「じゃあ俺も・・・。」

「いや、コージはウェンディと一緒にいてやってくれ。
 1人にしたらウェンディが可哀そうだし、君が一緒なら大丈夫だし。」

ジェラールはそう言った。
ウェンディは俺の服にしがみ付いて、離れようとはしない状態だった。

「・・・そうだな。頼んだぜ、ジェラール。」

「ああ。」

ジェラールはそう言い、森の方へ行った。

「・・・。」

ウェンディの体はぶるぶる震えていた。
俺はジェラールが持っていたカバンから毛布を出し、
ウェンディを身体を暖めようと俺も一緒に毛布をまく。

「寒くない?」

「ううん、暖かいよ。ありがとう、コージ。」

「いいってことよ。」





















数分後・・・

「ただいま。」

「おう、帰ったか。」

「お帰り、ジェラール。」

ようやく帰ってきてくれたジェラール。
少し遅いから様子を見ていこうと思っていたが、大丈夫だったみたいだ

「雨の日は嫌だけど、たまにはこんないい事があるよ。ほら。」

ジェラールが持ってきてくれた果物が雨によって、きれいに見えた。

「どこで取ってきたの?」

「聞くなよ。」

「「?」」

「さ、食べよう。」

「そうだな。」

「うん。」

俺達はジェラールが持ってきてくれた果物を食事をし、今日はこの木の穴で野宿した。

































あれから5日後、夜・・・

「星が綺麗だな。」

「あ、流れ星だ!」

「本当!?」

「ああ。」

「お願いを3回言えば、願いが叶うって聞いたよ!
 私、流れ星さんにお願いする!グランディーネが見つかりますようにって!」

「頑張れよ!」

「うん!」

「また出たよ!」

「っ!グランディーネが見つかりますように、
 グランディーネが見つかりますように・・・。」

「あ、消えた・・・。」

「あう・・・。」

「また出た!」

「グランディーネが見つかりますように、グランディーネが見つかりますように、
 グランディーネが・・・。」

「あ、消えた・・・。」

「あう・・・。」

「また出た!」

と、何回も繰り返して、ウェンディは眠ってしまい、俺とジェラールも寝た。























あれから1週間、昼頃・・・

「今日は暑いなぁ・・・。」

「そうだね。」

「ジェラールは平気なのか?」

「俺は大丈夫さ。」

「ウェンディは?」

「だい・・・じょう・・・ぶ・・・。」

「そうには見えんぞ。」

「ご、ごめんなさい。」

「謝らなくていいから・・・。」

「あ、いいのがあったぜ!」

俺は見つけたデカイ葉っぱを日傘の代わりにした。

「これで少しは暑くはなくなるだろ?」

「ありがとう。」

「ジェラールもどうだ?」

「そうだね。そうしようか。」


































あれから2週間、岩場で・・・

「ここは足場が緩い所があるから気をつけてね。」

「わかった。ウェンディ。お前も気をつけろ。」

「う、うん。」

「2人とも、危ない!」

「えっ?」

「何っ!?」

突然、俺とウェンディの上から岩が落ちてきた。

「ウェンディ!」

俺はウェンディを抱え、かわした。

バコーン!

「なんで岩が!?」

「あいつだ!」

ジェラールが指をさした先には、ゴリラのような奴がいた。

「何、あれ?」

「あれはバルカンだ!雪山に多く生息するはずなのに、何でこんな岩場に!?」

「この岩場で育ったからじゃないのか?」

「かもね。」

「くるよ!」

バルカンは近くにあった岩で俺達めがけて、投げた。

「うわ!」

「きゃっ!」

「くっ!」

俺達は何とかかわす。

「ここはあいつの縄張りなんだ。何とかしないと・・・!」

「俺がやる。」

「大丈夫かい?」

「任せとけ。ウェンディ、ジェラールのそばに居ろよ。」

「う、うん・・・。」

「いくぜ。このゴリラ野郎・・・!」

「ウホ!喰らうがいい!!」

「えっ!?しゃべったよ!?」

「バルカンは知能が高いから、人の言葉が分かったり、言ったりできるんだ。」

「ほらよ!」

俺はなんなくかわす。

「よし、お前の下まで来たぜ。」

俺は今、バルカンがいる岩の下に来た。

「さーて、やるか!」

「ウホ、馬鹿め!岩の下敷きになるがいい!!」

バルカンは大量の岩を下にいる俺に落とした。

「遅いよ。」

「ウホ?」

ビュン!

「えっ!!?」

「き、消えた、ウホ!!!!???」

「お前の眼の前にいるぜ。」

「ウホ!?」

「喰らえ!光竜の鉄拳!!」

ドーン!!

「ウホーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「ふん、ざまあみろ!」

ビュン!

「ただいま。」

「お帰り。」

「え、ええっ!!?」

「ああそうか、ウェンディは始めて見るから驚くのも無理はない。
 俺は光の竜『フェルナール』に滅竜魔法を教えてもらったんだ。
 今、消えたようにも見えたけど、あれは俺が光になって早いだけだ。」

「そうなんだ。じゃあ光を食べるんだ。」

「そうだけど。」

「でも、驚くのはまだ早いよ。コージのすごさはそれだけじゃないよ。」

「えっ?どういう事・・・?」

「それは・・・。」

「ウホーーーーー!!」

さっき吹っ飛ばしたバルカンがやってきた。

「何だまたか。」

「これでも喰らえ!」

奴が持って来たのは、旅人から奪ったのか、杖のような物を持って来た。

「ウホ!旅人から奪った闇の魔水晶(ラクリマ)の杖だ!喰らうがいい!!」

放った闇の魔法が俺に襲いかかる。

「残念だったな、俺は・・・闇を食べるんだ!!」

俺は放った闇の魔法を食べる。

「ウホ!!?」

「えええっ!!!??」

「ご馳走様。」

「彼は光の竜だけではなく、闇の竜『インフェルノル』からも魔法を習ったんだ。
 だから闇の魔法を食べる事もできるんだよ。」

「嘘・・・!」

「そんなバカなぁ!ウホ!?」

「さーって、これで終わりだ。闇竜の咆哮!!」

黒いブレスがバルカンを襲う。

「ウホーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

バルカンはさっきより遠くへ飛ばされた。

「これでもう大丈夫だろ。」

「お疲れ様。」

「コージってすごい・・・!」

「そうかな・・・?」

































それから数分後・・・

「風がきて涼しいぜ。」

「ああ、そうだね。」

俺とジェラールがそんな話をしていると、ウェンディが俺達に、話しかけてきた。

「ねぇ、これからどこへ行くの?」

「さぁ、どこがいいかなぁ?」

「俺はお前とならどこでもいいぞ。」

「私も、2人と一緒について行っていい?」

ウェンディは俺とジェラールの手を握ってそう言った。

「もちろん。」

その言葉に俺とウェンディは喜ぶ。

「「ありがとう、ジェラール。」」

「どういたしまして。」

俺達は3人で仲良く歩きだした。
しかし・・・まさかのちに、あんな事になるとは思わなかった・・・。

-3-
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