小説『混沌の魔術師と天空の巫女』
作者:白鋼()

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                 第3章 エドラス編 

                   コードETD




「王都だね・・・。」

ミントはそう言う。ハッピー達は王都の上辺りにいた。

「見て!!ルーシィが!!!」

ハッピーが指の先にはルーシィの姿があったが、
両手を手錠で塞ぎ、何者かの武器でその手錠の鎖により宙ぶらりんとなっていた。

そして・・・

「あっ!落とした!!」

「まずいわ!!」

ハッピー達は急いでルーシィを助けに行った。

「ルーシィーーーー!!!!」

「ハッピー!!!!シャルル!!!!ミント!!!!」

ルーシィはそれに気がついたようだ。

「もう大丈夫だよ!!!オイラが来たから、にびゃっ!!」

ハッピーは勢いがあったせいか、そのまま壁にぶつかった。

「・・・・・・。」

「あはははは・・・」

「あ・・・ありがとう・・・。あれ!!?アンタ達、羽・・・!」

「心の問題だったみたい。」

「うん。」

「久しぶりで勢いつきすぎちゃった・・・。」

「こ・・・これは一体・・・!?」

そう言ったのはエドラスのエルザであった。

「その女は女王様の命令で抹殺せよと・・・」

「命令撤回よ。」

「女王様がこの女を殺すなだって。」

「何ですと!?」

シャルルとミントはエドラスのエルザに嘘を言った。

「それとも、女王様の命令をまさか無視するの?」

「っ!!申し訳ありません!!!」

この状況にルーシィとハッピーは唖然となる。

「ウェン・・・捕まえた2人の滅竜魔導士はどこ?」

「に・・・西塔の地下に・・・」

「すぐに解放しなさい。」

「それだけは私の権限では何ともなりせん。」

「いいからやりなさい!!!」

「エルザーーー!!!」

突如、横から黒豹の顔をし、服を着た戦士の様な者がエドラスのエルザに駆け寄った。

「パンサーリリー!」

その者の名はパンサーリリー、王国軍第一魔戦闘部隊隊長であった。

「何アイツ!!!アンタの仲間!!?」

「あんなゴツイエクシードはいなかったよ!」

パンサーリリーの姿に驚くルーシィがハッピーに聞いてみたが、
ハッピーは見た事もない様だった。

「その3人のエクシードは“堕天”だ!!!!エクスタリアを追放された者どもだ!!!!」

「な・・・!!!!」

「やば・・・!!!」

「・・・・・・!!!逃げるわよ!!!!」

「うん!!」

「あ、あいさ〜!!!」

「ちょっと!何で逃げるのよ!!?」

「堕天って言われたら誰だろーと裏切り者扱いみたい。」

ルーシィの言葉にハッピーはそう言い、その場から逃げて行った。

「チッ!」

舌打ちするパンサーリリー。

「おのれ・・・!!!」

エドラスのエルザも怒りを出していた。

「全兵士に通達!!!!堕天が囚人を連れて逃走!!!!
 青毛と白毛と緑毛のエクシードは堕天である!!!!見つけ次第、抹殺せよ!!!!」









「ありがとう、3人共。」

離れた所でルーシィがハッピー達に礼を言う。

「怒ってないの?」

「え?何を?」

「捕まったのは私達のせいだし。」

シャルルの言葉にルーシィは・・・

「助けてくれたじゃない、ね?ハッピー。」

「ゴメンね、ルーシィ・・・。」

「私からも・・・ゴメン。」

ハッピーとミントはルーシィに謝る。

「だ〜か〜ら〜!!全然怒ってないってば!!!」

「それより、ミント。」

「何?」

「よく私の言ってた事を理解できたの?」

ハッピーとルーシィは理解する事ができていなかったが唯一ミントは
シャルルの言葉に理解できていた事にシャルルはミントに聞いてみた。

「やっぱり、長年のつきあいって奴かな?何となくわかったの。」

「そう。」

「・・・・・・。」

「その顔何よ、ハッピー?」

「ううん・・・ようやくミントとも仲良くなったなって思って。」

「(あれ?今・・・ハッピーって・・・それにミントって・・・。)」

ルーシィはシャルルがハッピーとミントの呼び方が変わった事に気がついた。

「う・・・うるさいわね!!!それより早くウェンディとナツを助けに行くわよ!!!」

「あい!!」

「西塔の地下って言ってたわ!!」

そ言葉にハッピー達の表情が変わる。

「(そっか・・・)」

ルーシィは何となくだが理解できた様だった。

「クスッ」

「何笑っているのよルーシィ?」

「別にィ〜?」

オオオオオオ・・・!

「「「「!!!」」」」

何かの音が聞え、4人は止まった。

「何・・・何の音・・・?」

バサバサバサバサバサ・・・!!

「見つけたぞ〜〜〜っ!!!堕天ども!!!」

そこにはニチヤ率いるエクシードの兵達が空から現れた。

「猫がいっぱい!!!」

「追いかけてきたのか!!」

「どうしよ!!」

「空中はマズイわ!!!地上に降りましょ!!!」

「ま・・・待って!!!シャルル!!!」

ハッピーは地上であるものを見た。王国軍の兵士達が待ち構えていた・・・!!

「空にも地上にも敵が・・・!!!」

「やばいよ〜!!」

「ど・・・どうしよう!!!」

「ルーシィ、星霊魔法は!?」

「この手錠が魔法を封じているみたいなの!
 それに・・・魔法が使えたとしても、この人数じゃ・・・!!」

ルーシィ達は絶体絶命のピンチへと陥ったのであった・・・!!!






















「こ・・・これは一体何事だ・・・!?」

ルーシィ達とエクシード達を見て、エドラス王はそう言う。

「堕天を追ってエクスタリアの近衛師団が攻めてきたようですぅ!!」

そう言ったのは黒い犬耳でたれ耳の様な物を被り、
常に素足の王国軍幕僚長補佐を務める少女、ココであった。

「・・・・・・コードETDを発動せよ。」

エドラス王の言葉に驚くココ。














「建物の中に入るのよ!!!」

「そっか!!」

「急ごう!!」

ハッピー達は急いで建物の中にはいいた。

ボォ〜オオ、プオオ〜オォ

「法螺貝・・・?」

その音と同時に大量の旗が上がった。

「コードETD!!?」

「こんな時に!?」

エドラスのエルザと近くにいたヒューズも驚く。

「何なのよこの騒ぎ〜!?」

「わからないよ〜!!」

「建物の中に急いで!!!」

ルーシィ達も状況が理解はできないが、今は取りあえず建物の中へ行こうした。

「国家領土保安最終棒兵作戦・・・」

シュガーボーイはそう言っていた。

「コードETD発動!!!」

兵士達は何かライトの様な物を出してきた。
しかし、そのライトの光はルーシィ達でなく、エクシード達の方へ向けていた。

そして・・・

「のあっ!!」

エクシード達は当てられたライトにさらに球体の中に囲まれ、動けなくなっていた。

「何でエクシードの方を!!?」

驚くシャルル。

「これは一体・・・!?」

「あぁぁ!!」

「ぐあー!」

「苦しい!!」

ニチヤは驚き、他のエクシード達は苦しんでいた。

「何のマネであるかっ!!!人間共!!!」

ニチヤは怒りだし、そういう。

「ど・・・どういう事!?人間にとって、エクシードは天使や神様みたいな存在でしょ?」

「そう言われても・・・でもこれって・・・」

「反乱って事!?でも・・・何をするつもりなんだろう?」

「よくわからないけど、今はこの混乱に乗じるのが得策みたいね。
 今のうちにウェンディ達を助けに行くのよ!!」

「うん!!」

「あい!!」

シャルルの言葉に返事をするミントとハッピー。

「しまった!!!堕天と囚人が!!!」

エドラスのエルザはハッピー達の移動を見てそう言う。

「西塔の地下に向うハズ!!!守りを固めるんだ!!」

「はっ!!」

エドラスのエルザと近くにいた兵士達はハッピー達が行く西塔へ向かって行った。

「おのれ人間共・・・!!女王様が・・・黙っておらんぞー!!!」

ニチヤは最後にそう言い、球体は小さくなり、巨大な猫の姿の魔水晶(ラクリマ)へとなった。

「エクシードを魔水晶(ラクリマ)になっちまった・・・。」

「あわわ・・・。」

「ほ・・・本当にやちいまった・・・。」

「だ・・・大丈夫なのか・・・?」

兵士達はエクシード達を魔水晶(ラクリマ)に変えた事に不安を持った。

「この世に神など居ない。」

そう言ったのはエドラス王であった。

「我ら人間のみが有限の魔力の中で苦しみ、エクシード共は無限の魔力を謳歌している。
 なぜ・・・こんなにも近くにある“無限”を我々は手にできないにか。
 支配された時代は終わりを告げた。全ては人類未来の為、豊かな魔法社会を構築する為。
 我が兵士達よ!!!共に立ち上がるのだ!!!
 コード『ETD(エクシード・トータル・デストラクション)』天使全滅作戦を発動する!!!」

「「「「「「「「オオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」」」」」」」」

エドラス王の言葉に兵士達は活気を上げた。

「こりゃあスッゲェ事になったな。」

「んーーーーー。是非もなしってトコかなァ?」

「軍備強化はこの為だったのか・・・。」

魔戦部隊隊長達はそれぞれ思った事を言っていた。

「エクシードの魔力を奪えば我が国は永遠の魔力を手にできる。」

「陛下!!女王様の攻撃がきますよ!!エクスタリアの軍事力はとてつもないんですよーっ!!!」

エドラス王の言葉にココはエクシード達の軍事力を怖がっていた。

「この時の為に滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)を捕えてあるのだ。
 1人捕まえる事ができんかったのは残念じゃが、神を()とすのは今しかない。
 急ぎ滅竜魔法を抽出せよ!!!バイロ!!!」

エドラス王はそう言っていた。






















一方、ルーシィ達は西塔に入り、地下へと向かって行った。

「何か大変な事になってきたね。」

「まさか人間とエクシードが戦争するなんて〜。」

「どうなっちゃうんだろ・・・。」

「私達には関係ない事よ。どっちもどっちだし・・・勝手にやっていればいいのよ。」

ルーシィ達はそんな話をしていた。だが次の瞬間・・・!!

ギュウン!ドカッ!!

「!!」

「きゃっ!!」

「うわっ!!」

「んぎゃ!!」

突如、後ろから1本の槍がルーシィ達を襲った。

「この先には行かせんぞ。」

後ろから、エドラスのエルザと兵士達がいた。

「もう来ちゃったの!?」

「もう!!あたし達に興味なくしたんじゃなかったの!?」

キィィン

「え!?」

突如、ルーシィ達を襲って刺さっていた槍が光った。そして・・

ドゴオオオン!!

爆発した。

「あああ!うぐっ!」

「うあっ!!」

「きゃあ!!」

「ぎゃあん!!」

爆発により、ルーシィ達は飛ばされてしまった。

「ほう・・・私の魔法をくらってまだ生きているとは。」

どうやら、その槍はエドラスのエルザの魔法のであった。

「きゃあああああああ!!!!!」

「ウェンディの声・・・!」

「近くに・・・いる・・・!!」

「アンタ達・・・ウェンディに何をしてるの!!」

「コードETDに必要な魔力を奪っているんだ。」

ルーシィの言葉にエドラスのエルザは答えた。

「あああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

ウェンディの声はまだ続いていた。

「コージが・・・コージが聞いたらただじゃすまいないよ!!」

ミントがエドラスのエルザに向かってそう言った。

「やめなさい・・・やめなさいよ!!!」

シャルルも怒り、エドラスのエルザに向かい怒鳴って言った。

「気にやむな。どうせお前らはここで死ぬ。」

エドラスのエルザは槍をミントとシャルルに向けてそう言う。



















「死ぬのはあんたの方かもな。」


















「!?」

「おらぁ!!」

ドゴーーーーーーーーン!!!

「っ!!?」

「かわしたか・・・まあ、闇の方だから仕方ないか。」

「あ・・ああ・・!!」

そこにいたのは。コージであった。

「うちの2人の妹に槍を向かせるとは、いい度胸だな!!」

「「「コージ!!」」」

「来てくれたんだ!!」

「貴様!!滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)!!」

エドラスのエルザの言葉に兵士達も驚く。

「後ろのお2人さん、すいませんが、ここをお願いします!」

「ああ。」

ドッ!!!

「何だ!?」

兵士達の後ろから、あの人たちが攻撃してきた。

「オイ・・・コラてめえら、そいつらウチのギルドのモンだと知っててやってんのか?」

「ギルドの仲間に手を出した者を私達は決して許さんぞ。」

「ど・・・どうして・・・アンタ達が・・・!?」

その2人の人物にハッピー達は驚いており、ルーシィさんは涙を出していたが笑顔になっていた。

「てめえら全員、俺達の敵って事になるからよォ。妖精の尻尾(フェアリーテイル)のな。」

「グレイ!!!エルザ!!!」

そう、その2人の人物はグレイさんとエルザさんなのである。

「な・・・何だ!?エルザ様がもう1人!?」

「あっちはグレイ・ソルージュか!?」

ソルージュ・・・この世界のグレイさんの苗字か。
そういえばエドラスのエルザさんやナツさん、ルーシィさんも違ってたな。

「違う!!アースランドの者共だ!!!」

「「「「「「「ええ!!?」」」」」」」

エドラスのエルザさんの言葉に驚く兵士達。

「俺達の仲間はどこだ?魔水晶(ラクリマ)にされた仲間はどこにいるんだァ!!ア?」

グレイさんはそう言い、氷の魔法で兵士達を攻撃した。

「ぐああ!!」

「ぎゃー!!」

「うああ!!」

兵士達はグレイさんの魔法をまともに受けてしまった。

「はぁ!!」

しかし、エドラスのエルザさんはかわし、グレイさんを襲おうとした。

「はぁ!」

ガキィン!!

だが、俺達の知るエルザさんがその攻撃を止める。

ドゴォオオッ!

「エルザ対エルザ・・・!!?」

「きゃああああっ!!」

「!!!!!」

「ウェンディの声!!!」

「ウェンディーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」

俺はウェンディの声のした方へと向かって行った。

「速っ!?」

ルーシィはコージの早さに驚く。

「コージが起こったら大変だよ〜、これは。」

「そんな事言ってる場合!」

「早く行こう!!」

「グレイ!!先に行け!!!」

「わかった!!立てるか、ルーシィ?」

「うん・・・。」

グレイはルーシィの下へ来て、手錠を凍らせて壊した。

「でも、どうやってここに?」

「詳しい話は後だ!!行くぞ!!!」

グレイ達は急いでウェディ達のもとへ向かった。



































「ウェンディ!!」

俺が来た時はウェンディとナツさんは手首に手鎖(てぐさり)をされていて、動けなくなっていた。

「き、貴様は!?」

そこには身長の小さい爺が何かキャノン砲の様な物を手に持っていた。

「テメェ・・・!ナツさんとウェンディに何をしたぁ!!!!!!!!」

俺は怒り、攻撃をしようとした。

「ほほほほ!これは好都合だ!!」

「闇竜の鉄拳!!」

俺は爺に闇竜の鉄拳で攻撃した。だが・・・!?

シュウゥゥゥゥッ!!!

「何っ!?」

爺が持っていたキャノン砲の様な物が俺の闇の魔力を奪った!

「テメェ!!」

「まだじゃよ。」

爺はもう1本のキャノン砲の様な物でさらに俺の魔法を吸収した。

「ぐああああああああああああああっ!!!!!!!!!」

俺は苦しみ、叫んだ。

「ほう、この2人以上にあるな!さらに吸収率を上げよう!!」

ジュイイイイイイイイイイイイイイイッ!!!!!!!!!!!!

「ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

「ほほほ、これは強力だな。だが、これだけあれば十分だ!」

爺はキャノン砲の様な物を止めた。

「て・・・テメェ・・・!」

体がくらくらするが、まだわずかだが魔力がある・・・!

「ほう、殆どを吸ったが、普通ならそいつらみたいに気を失うが、
 さすがに貴様は異常だな。おっと、わしはこれにて失礼。」

爺は何か装置みたいなのに乗り、消えた。

「待て・・・!!くそ・・・!!いや、それより!!」

俺はくらくらしながらも、ナツさんとウェンディの手鎖を力ずくで外した。

「ぐぅぅぅぅぅっ!!!!!!」

バリン!!!

「よし・・・あつ3つ・・・!」

残り3つも力ずくで外した。

「ナツさん!ウェンディ!!」

俺はつい大声を出してしまう。

「そうだ、エクスボールを・・・」

俺はジェラールから貰ったエクスボールをナツさんとウェンディに食べさせた。
ナツさんは何か勝手にも見込んだ様だが、ウェンディは・・・

「まぁ、気を失っているから飲める筈ないよな・・・。」

気を失っているとはいえ、ウェンディは口を開いてくれない様だ・・・。

「・・・仕方・・・ない・・・。」

アレをやるしかなかった・・・。
































一方、時を少し戻し、グレイ達は・・・

「広場にあった魔水晶(ラクリマ)!!?」

「ああ、そうだ。あれが丁度俺とエルザだったらしい。」

「うっそォ!!?」

「マジで!?」

グレイの言葉に驚くルーシィとミント。

「でもどうやって戻ったの?」

ハッピーは疑問に思い、グレイに聞いてみた。

「ガジルとコージがやってくれた。」

「「「「ええ!!?」」」」

ルーシィ達はその言葉にに驚いた。

「実はな・・・」






































時を戻って、数時間前・・・

「「おりゃああああっ!!!!」」

俺とガジルさんは出した滅竜魔法をもう1発、魔水晶(ラクリマ)に向かい放った。
ガジルさんは剣となった上を上にあげ、降ろし、俺は右足でやったのを今度は左足でやった。

バリィィィン!

すると、魔水晶(ラクリマ)が光り出した。

「何・・・!?」

「・・・っ!!」

俺達は驚いた。その光が小さくなり・・・とある人となった、魔水晶(ラクリマ)から戻った人は・・・!

「グレイさん!エルザさん!!」

グレイさんとエルザさんだけであった。
あの魔水晶(ラクリマ)でグレイさんとエルザさんだけって、2人の魔力がかなりあるという事がよくわかる。

「「っ!」」

「おおう、気がついたか!」

「ガジル!」

「コージ!ぅお!?どうなってる!!?」

「話は後です!」

「ここからずらかるぞ!」

「貴様らぁ〜!」

「何と言う事を!!逃がさんぞ!!」

「「「「「うおおお!!!!」」」」」

兵士達が俺達に襲いかかろうとしていた。

「くっ!」

グレイさんは構えをした。

「っ!?魔法が使えない!!?」

「何!?」

魔法が使えない事に驚くグレイさんとエルザさん。

「その話も後だ。」

ガジルさんは鉄を食っていた。

「ここは俺達に任せてください。」

俺とガジルさんは兵士達を倒す事にした。

「鉄竜の咆哮!!」

「闇竜の咆哮!!」

俺とガジルさんはそれぞれの滅竜魔法の咆哮を放った。

「「「「「「「うわああああああああっ!!!!!!!」」」」」」」

兵士達はもろに咆哮を受けた。

「今です!」

「ずらかるぞ!!」

俺達は兵士達が援軍を来る前に逃げた。


























「と、いう訳なんです。」

俺は2人のこの世界の事を話した。

「成程、この世界じゃ魔法は道具としてか・・・。」

「しかし、何故お前達は魔法が使える?」

「これです。」

俺は赤のエクスボールが入っている瓶を出した。

「エクスボールという物で、これを食べればこの世界でも俺達は魔法が使えます。どうぞ。」

俺はグレイさんとエルザさんに1つずつ渡した。

「しかし、俺達に一体何があったんだ?」

「詳しく聞かせてくれ。」

「それは・・・」

「お2人は魔水晶(ラクリマ)にされていたのですよ。」

「「「!?」」」

誰かがそう言った。しかし、誰かの声に似ている様な・・・。

「おう!来たか!!」

「ギヒッ。流石アースランドの僕さん。見事に助けだしましたね!」

その人は髪型が違うが、顔はガジルさんにそっくりだった。

「ガジルが!?」

「2人!?」

驚くグレイさんとエルザさん。

「この世界のガジルさんですか。」

「まぁ、アナタ達からすればその通りですね。」

「こいつ、結構使えるぜ。この顔は仕事ができるって顔だろ?ギッヒッヒヒヒヒ!」

「はぁ・・・。」

「それよりも、魔水晶(ラクリマ)にされていたのはどういう事だ!!」

「それ、より・・・?」

「お前らの顔はどうでもいいって事だ。」

「「・・・・・・。」」

グレイさんの言葉に暗くなる2人のガジルさん。

「それはですね・・・」

ガジルさんの代わりに俺が説明をした。

「と、いう事なんです。」

エドラス王が俺達妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔法を狙っている。
おまけにそれをエクシードという奴らの住むエクスタリアにぶつけるという。

「私達の仲間を爆弾代わりに・・・!」

「ギルドのみんなが消えちまうぜ!!」

「私達は広場の魔水晶(ラクリマ)こそ、それだと思ったんですが・・・」

「あの大きさでお前ら2人だけとはな。」

「切断面がありましたからね、もっと大きいと思います。」

俺達はそんな話をした。その後にエルザさんとグレイさんはエクスボールを食べた。

「しかしコージ、何故お前がこれを持っている?」

エルザさんはそれが気になったのか、俺に聞いてきた。

「ジェラールが、くれたんだ。」

「何っ!?」

「いや、ニルバァーナの時のジェラールではありません。
 この世界のジェラール、アナタ達でいう所のミストガンです。」

「ミストガンが!?」

「おい!ミストガンがジェラールってどういう事だ!」

「それは・・・」

その事も俺が話をした。俺の知るジェラールはどうやらこのエドラス世界のジェラールであった。

「そうだったのか。」

「それよりも、ナツさん達が王都に捕まったのです!助けに行きましょ!!」

「ナツ達が!?」

「わかった。」


































「と、いう訳だ。」

「そうだったんだ。」

「でも、私達の仲間を爆弾変わりだなんて!」

「許せない・・・!!」

グレイの話に理解するハッピーと怒るミントとルーシィ。

「そっか、ガジルも滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)だからナツ達みたいにアニマが効かなかったんだ!」

「こっちに吸収されずにアースランドに残されたって事?」

「そしてミストガンが送り込んだ。」

「あいつ・・・何で自分はコッチに来ない訳?」

「こっちの世界じゃ、滅竜魔法は色んな役割を果たしてくれるらしくってな。
 魔水晶(ラクリマ)にされたみんなを戻す事もできるんだよ。」

「本当!!?」

そのグレイの言葉に驚くシャルル。

「オイラ・・・みんなの魔水晶(ラクリマ)どこにあるのか知ってるよ!」

「マジか!?」

「あい!!」

「ガジルが今、その巨大魔水晶(ラクリマ)を探すって町中で暴れてる!」

「わかった!!オイラがガジルをあそこへつれていく!!」

ハッピーは(エーラ)を出し、ガジルの元へ行った。

「ちょっと!!大丈夫なのハッピー!!」

「大丈夫よ。」

「俺達も早く行こうぜ。」

グレイ達も急いで行こうとした、その時・・・!

「ぐああああああああああああああっ!!!!!!!!!」

「コージの声だわ!?」

「何かあったの!?」

「急ぐぞ!!」

コージの叫び声が聞え、急ぐグレイ達。

「ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」

「ナツやウェンディだけでなく・・・コージ君まで・・・!!」

「許さねぇ!!」

少し経ち・・・

「見て!扉があるわ!!!」

「あそこか!!!」

グレイは扉蹴って開けた。































少し時を戻し、コージは・・・

「・・・仕方・・・ない・・・。」

アレをやるしかなかった・・・俺はエクスボールを口に入れる。

「・・・・・・。」

そしてそのまま、ウェンディに口移しをした。

「・・・・・・。」

「・・・・・・ん。」

ごっこく。

「(何とか飲んだみたいだな・・・。)」

俺はウェンディの唇を放す。

「くそ・・・まだくらくらする・・・。」

ガッ!

「!?あ、ああ・・・みんなか・・・。」

扉を開けたのはグレイさんの様だった。

「コージ!大丈夫!!?」

「大丈夫じゃないかも・・・魔力を持っていかれた・・・。」

「何ですって!?」

俺の言葉に驚くシャルル。

「2人にはエクスボールを食べさせておいた。」

「ナツ!!!ウェンディ!!!」

「ぐ、うう!」

「ナツ!!!大丈夫?」

ゴッ!!

「!!」

「と・・・止めねえと・・・!!」

「止める?まさか・・・」

「んがぁああああああ!!!!!!!!!」

ナツさんは炎を拭き、その後、何処かへ走って行った。

「ナツ!!!」

「オイ!てめえ・・・!」

「ん・・んん・・・。」

「「ウェンディ!!」」

「シャルル、ミント・・・ギルドのみんなが・・・。」

「もしかして、ギルドのみんなをエクスタリアにぶつける事?」

「え・・・何で?」

「コージがジェラールから聞いたそうよ。」

「そう・・・っ!お兄ちゃんは!?」

「ここだ・・・。」

ウェンディの言葉に俺は返事をする。

「お兄ちゃん!!大丈夫!!!」

ウェンディは俺の所へ来た。

「あの爺に魔力を奪われた・・・すまん・・・助けに来たつもりが・・・。」

「いいよ!それより早く、エクスボールを・・・」

「食べさせたよ。」

「え?そ、そうなの?」

「ナツさんはすぐに飲んだけど・・・お前は飲めなかったから・・・その・・・」

「?」

「口移しさせた・・・。」

「!?///////」

「悪かった・・・ぐっ!」

俺はその場に座り込んだ。

「くっそ・・・しばらくは動かない方がいいな・・・。」

「お兄ちゃん・・・。」

ウェンディが俺の側に来て手を握ってくれた。

「ありがとう、ウェンディ。」

「ううん。お礼は私だよ・・・ちゃんと助けに来てくれて、嬉しいよ。」

「そうか・・・。」

「おい、イチャついてる場合じゃねーよ。エクスタリアってどこにあるんだ?」

俺達の会話にグレイさんが割り込んでそう言った。

「空の上。」

「はぁ!?空の上!?」

ミントの言葉に驚くグレイさん。

「エドラスには空に浮いてる浮遊島があるの。みんなもいくつか見たでしょ?」

ルーシィさんの言葉にグレイさん以外の俺達は頷く。

「あれはエクスタリアの魔力で浮いているらしいわ。
 世界の魔力のバランスをとってるって本に書いてあった。」

魔水晶(ラクリマ)にされた中もその島の上にいるのか?」

「うん!あったよ!!」

「エクスタリアのすぐ近くに。」

「成程、王都中探しても見つからない訳だ。」

「今私達がいる王都上空にエクスタリア魔水晶(ラクリマ)が浮いているのよ。」

「その浮遊島に滅竜魔法を当てる事で加速させて、
 エクスタリアに激突させるのが王国軍の狙いなんです。」

「そして俺が説明した通りで、エクスタリアと妖精の尻尾(フェアリーテイル)の魔力を
 ぶつける事で融合させ、永遠の魔力を手に入れる、と奴らは考えている様だ。」

「何て奴らだ!!」

ドタドタドタドタドタドタドタドタドタ

「何だ?」

何か走って来る・・・?

「誰か来やがった!!」

「敵!!?」

しかし、現れたのは・・・

「あぁああああああああああああああああああ!!!!」

「ナツかよ!!!」

何かに脅えているかのように戻ってきたナツさんでした。

「エルザが2人いたーーーーーー!!!何だよあれ!!!
 怪獣大決戦か!!?この世が終わるのかーーーーーー!!?」

ナツさん、そこまで言いますか・・・?

「!グレイじゃねーか!!!」

「しまらねーし、落ち着きねーし、ホントウゼェな、お前。」

「アースランドのあたし達の知っているグレイよ。」

「何!!?」

「色々あってこっちにいるんだ。エルザとガジルもな。」

「ハッピーは魔水晶(ラクリマ)を止めにいったわ。」

グレイさんとルーシィさんはナツさんに説明をした。

「あれ・・・本当だ・・・グレイさんがいる・・・。」

「おや?地下だから陽が当たんねーのかな?自分の影が薄く見えてるぜ・・・。」

ウェンディの言葉にグレイさんは暗くなった・・・哀れですね・・・。

「す、すみません!!」

謝るウェンディ。

「もしかしてお前らが俺達を助けてくれたのか?
 つうか、ルーシィも無事だったんだな!!」

「やっぱり、シャルルとミントも助けにきてくれた、ありがとう。」

「へへ、私達、家族みたいなものでしょ?ね?」

「う・・・うん・・・。」

ウェンディの言葉にミントはそう言い、そのミントの言葉にシャルルはそう返事をする。

「どーでもいいけど、服を着ろよ。」

「うおっ!?いつの間に!!?」

「最初からだけどね。」

「はい。」

兵士達が攻撃してきて現れた時からもう着ていませんでしたね。

「おし!!準備完了!!王様見つけて魔水晶(ラクリマ)ぶつけんの止めるぞ!!」

「おう!!」

「うん!!」

ナツさん、グレイさん、ルーシィさんは魔水晶(ラクリマ)を止めに王様を探しに行こうとした。

「待て!!そっちは怪獣が2匹いる!!こっちだ!!!」

ナツさんはそう言い、俺達が北方向とは反対方向の道へ行った。

「エルザ・・・放っておいて大丈夫?」

「あのエルザだぞ。」

「相手もエルザだけどね。」

エルザさんにはエルザさんか・・・。

「シャルル、ミント、私達はエクスタリアに向かおう。」

「!!?な・・・何で!?」

ウェンディの言葉に驚くシャルル。

「王国軍の攻撃がある事を伝えて避難させないと。」

しかしそのウェンディの言葉にシャルルは怒鳴った。

「私達はその攻撃を止めるんでしょ!!!」

「もちろん止めるよ!絶対にやらせない!!!それはナツさん達を信じてるから!!!
 でも・・・王国軍は他にどんな兵器を持っているかわからない。
 万が一に備えて危険を知らせなきゃ、私達にはそれができるんだから。」

「わ、私はしれでいいけど・・・。」

「いやよ!!戻りたくない!!」

「シャルル!?」

シャルルの言葉に俺は驚く。

「私は・・・エクシードなんてどうでもいいの!!!」

「シャルル!何故そんな事を言う!!」

「そうだよ。人間とかエクシードとかじゃないんだよ?
 同じ生きる者として・・・できる事があると思うの。」

「ウェンディのいう通りだ。嫌なのはわからないけど、そんなの関係ないぜ。」

「・・・・・・。」

「私やお兄ちゃんがそばにいるからね。怖くないよ。ね?」

「・・・わかった。」

「よかった〜。」

シャルルはエクスタリアで再び行く事にした。















「じゃあ、行って来い。」

「休んでてね、お兄ちゃん。」

俺は魔力が回復するまで休む事にした。

「あとから俺も行くから。」

「私残っておくわ。もしもの時に。」

ミントがそう言う。

「わかったわ。」

「じゃあ、行ってくるわね。」

シャルルはウェンディの胸の横のあたりを握り、(エーラ)を出し、エクスタリアへ向かって行った。

「ふぅ・・・。」

「コージ。」

ミントが俺を呼ぶ。

「ありがとうね。私達の事、助けてくれて。」

「・・・お前らも、一応妹達だからな。」

「うん!」












少し経ち・・・

「よし!回復した!行こうぜ!!ミント!!」

「はーい!!」

俺とミントは(エーラ)を出し、ミント達の故郷、エクスタリアへと向かって行った。

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