小説『混沌の魔術師と天空の巫女』
作者:白鋼()

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                第4章 天狼島編

                 進撃のマカロフ



初代マスターの墓にて・・・

「メイビス・・・妖精の尻尾(フェアリーテイル)初代マスター、
 メイビス・ヴァーミリオンよ。ギルドの聖地たるこの島に敵を招くとは・・・
 何と失望させてしまった事か・・・全てワシの責任。
 この報いは必ず受ける。だから・・・ガキ共だけは守ってください。」

マカロフは初代マスターの墓に向かい、そう言ったのであった。

























少し前、ナツとハッピーは・・・


ドゴォーーーー!オオオオオォン・・・。

「なんか向こうの方からでけェ音がしたぞ?」

ナツがそう言う。この爆発音は評議院の戦闘艦が爆発された音である。

「敵がもう来たのかな!?」

「行ってみっか。」

「あい!」

ナツとハッピーは音のした方へ向かって行くのであった。





























一方、ウェンディ達は・・・

「な・・・何をしたの?」

「船が一瞬で爆発した・・・。」

「評議院の戦闘艦が・・・こうもあっさり・・・。」

船の爆発にまだ驚いていたウェンディとシャルル、メスト。

「オオォオオォォ!!!!」

リリーはアズマの元へ接近して行った。

「リリー!!」

リリーの行動に気づくウェンディ。

「ブレビー。」

ドゴォ!!

アズマの言葉と同時に接近して来たリリーを爆発させた。

「っ!!」

「!」

しかしリリーはギリギリかわし、接近する事ができた。アズマはそれにすぐ気がつく。

「ラア!!!!!」

リリーはそのままアズマの顎をアッパーで攻撃した。
アズマはリリーの攻撃を受けた。

「フム。」

キィィン!

「!!!」

ズガーーーン!!

「ぐあぁあああ!!!!」

リリーは今度は爆発を喰らってしまった。

「くっ!」

「きゃあ!」

「あう!」

爆風に巻き込まれ、メスト、ウェンディ、シャルルは少し飛ばされた。

「ぬぅ・・・(せめて剣があれば・・・。)」

「リリー!!剛腕(アームズ)×瞬足(バーニア)!!!!」

「おおっ!」

ウェンディはリリーを援護する為、強化魔法をかけた。

「(これなら!!!!この爆発魔法をかわせる!!!!)」

リリーは(エーラ)を出し、アズマの爆発の魔法をかわした。

「メストさん!!私に作戦があります!!力を貸してください!!」

ウェンディはメストにそう言ったのだった。

「な・・・何を言ってる?俺は評議院の人間だぞ。」

「今はそんなの関係ありません!!
 私は妖精の尻尾(フェアリーテイル)を守りたい!!力を貸してください!!!」

「俺は出世の為にお前達を潰しにきたんだぞ!!!!」

「かまいません!!!!絶対、潰されたりしないから!!!!」

「!!」

ウェンディの言葉に驚くメスト。

ドガガガガ!!!!

「くう!」

アズマの爆発魔法は空を飛んでいるリリーにも攻撃は届く様であった。
しかしリリーは(エーラ)をしまい、下に降りてかわしたのだった。

「リリー!!空へ!!」

シャルルがそう言った。

「ウム!!」

リリーはあるものを見て確認し、(エーラ)を再び出し、飛んだのであった。

「どこへ逃げても、俺の爆発は届くがね。」

アズマはそう言い、右腕を上げ、リリーに向かい、爆発の魔法をかけようとした。だが・・・!

シュバッ!!

「(瞬間移動(ダイレクトライン)!!!!)」

アズマの後ろにメストとウェンディがいたのであった。
どうやらメストがウェンディに協力してくれたようであった。

「(今はこいつを排除する方が得策だ。)」

「(もらった!!)」

「((ゼロ)距離からの・・・天竜の咆哮!!!!)」

しかし、アズマは・・・

「つまらんね。」

アズマはそう言い、両腕を横に伸ばし、爆発魔法を放った。

「タワーバースト!!!!」

ドゴオッ!!!!!!!

「ぐわあああああ!!!!」

アズマの魔法は飛んでいたリリーまでも届いたのだった。

「うわあああああ!!!!」

「あああああ!!!!」

「きゃあああああ!!!!」

メストやシャルル、ウェンディも爆発を受けた。




























「っ!!ウェンディの悲鳴が聞えた!!」

「おいコージ・・・さっきもそれを言ってなかったか?」

先程もウェンディが誰かに捕まった様な声と
何か爆風で飛ばされてしまった様な声が聞えたが、今度のは違う!!
攻撃を受けた様な声だ!!!

「俺、ウェンディが心配なので、ちょっと行って来ます!!」

「お、おい!」

「コージ君!?」

「ちょっと待ってよ〜!!」

俺はエルザさんとジュビアさんをおいて、ウェンディの声が聞えた所まで行った。
ミントは俺に着いてくようであった。





















ゴォオオオ!!!

「何だありゃ?」

「炎の塔?」

ナツとハッピーはアズマが出したタワーバーストに気がついたのいであった。

「あんな魔法を使う奴はギルドにいないよ。」

「敵にちげぇねえ!!!」

ナツとハッピーはタワーバーストが出た所へ向かって行ったのであった。























「・・・・・・。」

「う・・・ぅぐ・・・(時間・・・・・・切れか。)」

リリーはシャルルと同じ大きさの姿に戻ってしまった。

「このギルドは猫や子供ばかりなのかね。」

アズマはそう言う。

「(これが噂に聞く煉獄の七眷属・・・こんなのがあと6人も・・・)」

メストは倒れていたが、顔を上げ歯をガチガチを震わせていた。

「(妖精の尻尾(フェアリーテイル)に勝ち目は無い・・・。)」

メストはそのまま顔は下に落ち、気を失ったのであった。



























一方、悪魔の心臓(グリモアハート)の魔導飛行船では・・・

「ウルティアさん、いつになく気合入ってんな。」

ウルティアが戦闘服に着替えたのを見て、ザンクロウはそう言ったのであった。

「当然だ。(メエ)もこれを戦争と心得る。」

「行こう。戦いという名の楽園(エデン)へ。」

カプリコとラスティローズがそう言う。

「じ・・・じじじ・・・じ・・・自分も。」

「ウル!あれ!!」

「私を()()と呼ぶな。」

ウルティアはウルと言ったメルディを睨んだ。

「ご・・・ごめんなさい。」

「そんなナーバスになるなってば!で?どうした?メルディ。」

「見えてきた。」

メルディの言葉に煉獄の七眷属の5人とハデスが見えたのは・・・

「妖精の島。」

目的地の天狼島であった。だが・・・

「!?」

「あれは何だい?」

煉獄の七眷属の6人とハデス見たのは、
マカロフが悪魔の心臓(グリモアハート)の魔導飛行船の前に巨人となって、現れたのだった。

「巨人・・・!」

「ウーウェ・・・。」

「マジかよ。」

「でかい。」

驚きを隠せない煉獄の七眷属の6人。しかしハデスは・・・

「マカロフ・・・。」

何故か笑っていたのだった。

「消えろ。」





























X736年、今から48年前、妖精の尻尾(フェアリーテイル)ギルド内にて・・・

「お・・・俺が3代目の妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスターに!?」

48年前のマカロフがそう言い、驚いていた。

「無理だよ!!ガラじゃねえ!!」

()()にならできる。」

「小僧言うな!!もう40だっての!!」

この頃のマカロフは40歳であるようだ。

「お前は仲間愛し・・・信じる事のできる男だ。きっといいギルドにしていける。」

マカロフにそう言っている男、実は2代目、妖精の尻尾(フェアリーテイル)のマスターである。

初代(メイビス)から2代目()に、そして2代目()から3代目(お前)に・・・
 その精神を継ぎ、妖精の尻尾(フェアリーテイル)を頼んだぞ。」

これが、48年前の事である。そして今・・・


















「ここから先へは行かせんぞ。」

マカロフは悪魔の心臓(グリモアハート)の魔導飛行船攻撃し始めた。

「フヌゥ!!」

ドゴォ!!!!

マカロフは右腕で悪魔の心臓(グリモアハート)の魔導飛行船を殴った。

「!」

「ぐお!」

「ウーウェ!」

飛行艇の一部が破壊され、飛行船が傾いたのだった。

「右舷大破!!」

「強化装甲がいとも簡単に!!」

「なんて事だ!!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の船員達がそう言う。

「フン!!」

マカロフは今度は左腕で悪魔の心臓(グリモアハート)の魔導飛行船を殴ろうとした。

「速度を上げろ!!」

ハデスの言葉と同時に飛行船は速度を上げ、マカロフの攻撃をかわした。

「魔導集束砲ジュピター、撃てーい!!!」

ハデスの言葉と同時に飛行船から強力な光線がマカロフに襲いかかろうとした。

ドッ!ゴバァァ!!!

「っ!!!」

「ほう。」

マカロフは左腕でジュピターの攻撃をガードしたのだった。

「かあっ!!」

マカロフは今度は右足を上げ、悪魔の心臓(グリモアハート)の魔導飛行船を蹴った。

バコォ!!

「船が・・・!」

「何て奴だ!!!」

「これがマカロフ!!!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の船員達がそう言う。

「ウルティア。」

「は。時のアーク、レストア。」

バキバキバキ、ズゴゴゴゴ・・・ガシーーーーン

ウルティアの言葉と同時に(グリモアハート)壊れたいた悪魔の心臓の魔導飛行船は元に戻ったのだった。

「カプリコ、全員をあの島へ連れていけ。」

「ハデス様は?」

「私はマカロフを片付けよう。」

「了解。」

カプリコは「パン」と手を叩いた。
それと同時に周りにいたカプリコとハデス以外の人間が全て消えた。

「お気をつけて。」

カプリコはジェットがついたハンググライダーで天狼島へと行ったのだった。
マカロフはそれを見落とさなかった。

「どこへ行っても無駄じゃ。
 妖精の尻尾(フェアリーテイル)審判のしきたりにより、
 貴様等に3つ数えるまでの猶予を与える。」

マカロフはそう言い、両手に光を溜め出したのだった。

「術者が敵と認識した者全てを討つ超魔法」

「1つ」

妖精の法律(フェアリーロウ)か。」

「2つ・・・」




























一方、コージは・・・

「ウェンディ!!」

俺はウェンディを見つけた!シャルルとリリーもいた!!

「ウェンディ!!ウェンディ!!!」

俺はウェンディの元へ行き、声をかけた。

「う・・・お兄・・・ちゃん・・・?」

「ウェンディ!よかった〜。」

安心したぜ。

「ミント、シャルルは?」

「起きたよ〜!リリーも。」

ミントはシャルルとリリーを見て、俺にそう報告した。

「!?」

何だ・・・この暖かい光は・・・!?初代マスターの墓とは違いますね・・・。

「(マスター・・・か?)」

コージが感じた魔力は実はマカロフが妖精の法律(フェアリーロウ)で溜めこんでいる魔力である。

ガサガサ・・・

「っ!?誰だ!!」

「コージか!!」

この声は・・・!

「ナツさん!!」

「オイラもいるよ!!」

「ハッピー!」

ナツさんとハッピーだった。

「ウェンディ!!」

「リリー!!シャルル!!大丈夫!!?」

2人はウェンディ達の状態を見てそう言う。

「一体何があった!?」

「わかりません。俺も今来たばかりです。」

「そっか・・・ん?」

ナツさんはある人を見た。

「メスト・・・さん?」

「お前がやったのか?オイイ!!コノヤロウ!!!」

「うぐ・・・(記憶操作の魔法が解けたか・・・。)」

「ナツさん、その人は評議院の人です。」

「いいコートだね・・・て!!評議院が敵なのかーーーー!!?」

「あいやーーーーーーー!!!!」

「やっぱり・・・ギルドの人じゃなかったのか。」

「ああ・・・コージ、お前が言ってた通り、こいつはギルドの人間じゃなかった。」

俺の言葉にリリーがそう言う。

「それに、敵は悪魔の心臓(グリモアハート)、闇ギルドよ。」

やっぱり・・・。

「グリモアハート?」

「闇の三大組織バラム同盟の一角じゃない!!」

ナツさんはどうやら知らなかったようで、ハッピーは知っていて驚いていた。

「・・・・・・。」

「お兄ちゃん?」

俺はメスト・・・の所へ行った。

「ふん!」

バン!!

「ごぁ!?」

「「「「「!?」」」」」

俺はメストを殴った。

「これは俺達ギルドの人達をだました分だ・・・そして!!」

バキン!!!

「ぐああっ!!」

「これは・・・ミストガンを・・・ジェラール(あいつ)の弟子だと嘘を言った罰だ!!
 本当はこんなんじゃすまなかったけど、今はそれどころじゃないから、勘弁してやる。」

「「「「・・・・・・。」」」」

「!あれは何だ?」

リリーの言葉に俺達を空を見上げた。何者かが何かを空から落として行ってる様だが・・・。

「泡?シャボン玉?」

そんな物がしたから落ちてきた。でも中には・・・

「人が入ってる・・・?」

人の様なのが入っていた。






















一方、ルーシィ達も、空から降って来るものに気がついた。

「!」

泡が1つ、ルーシィの目の前にやってこようとした。次の瞬間!

パァン!ドガッ!!

「ひーっ!!」

「うおっ!?」

泡が割れ、そこから入っていた人が大きくなり、ルーシィ達を襲った。さらに・・・!

「「「「オオオオ!!!」」」」

他の泡も割れ、人が次々に現れたのだった。

「空から人が・・・!?」

「天気予想、見とくんだった・・・。」

「敵・・・。」

「オイオイちょっと待ってよ・・・あれが全部人間なのか!!!?」

大量の泡が割れ、人がさらに次々と出て来て、ルーシィ達を囲むかのように現れた。














ミラとリサーナの方でも・・・

「ミラ姉。」

「うん。」

敵に囲まれていた。









レビィとガジルは・・・

「うう・・・もう来たんだ・・・。」

ガジルをキャンプまで運ぶ為、敵に見つからない様に隠れていた。








エルフマンとエバーグリーンも・・・

「漢たる者、侵略者は許さん!!」

「めんどくさいわ・・・両方とも。」

エルフマンは戦う気であり、エバーグリーンはめんどぐさがっていた。









エルザとジュビアも・・・

「なんという数だ。」

「まだ空から落ちてきます。」

敵に囲まれていた。









コージ達の方も・・・

「敵ですね。」

「おもしれえ、燃えてきたぜ!」






















「やれやれ・・・騒々しい連中が到着したかね。」

アズマはそう言ったのだった。

「ヒャッホーーーー!!」

「捧げよ、妖精の(サクリファイス)。」

「任務開始。」

「ウ・・・ウーウェ。」

「やっと会えるのね・・・ゼレフ・・・。」

煉獄の七眷属の6人も天狼島に到着した。

「ふ。あのじじいに見つからずに先に来たぜ。礼を言うぞ、カプリコ。」

「いいえ、それではお気をつけて。」

カプリコは空へ飛び、どこかへ行った。

「さーって、探すか、兄貴より先に・・・。」

男はそう言い、歩き出したのだった。

















「また争いが・・・始まるのか・・・」

ゼレフは悲しそうにそう言った。











一方、マカロフは・・・

「・・・3つ、そこまで。妖精の法律(フェアリーロウ)・・・」

「やめておけ。」

ハデスがそう言った。

悪魔の法律(グリモアロウ)。」

ハデスの両手には闇が溜めこまれていた。

「っ!!?」

「この魔法は抑止力だ。無闇に解き放ってはならん。
 それでも互いに引かぬというなら、それは双方にとって最悪の結末となるぞ。」

ボフ

突如、マカロフは妖精の法律(フェアリーロウ)をやめた。

「そ・・・そんな・・・まさか・・・」

マカロフはハデスの顔を見て驚いていた。









X736年、今から48年前・・・

「私は旅に出る・・・いいギルドにしなさい。」

2代目マスターはそう言い、旅へ出ようとしたのだった。

「待ってくれマスター!!」

「マスター?マスターはお前だ、マカロフ。」

マカロフに2代目マスター、プレヒトはそう言ったのだった。そして・・・















「久しいな()()。」

ハデスはその妖精の尻尾(フェアリーテイル)2代目マスター、プレヒトであった。

「マスター・・・・・・プレヒト・・・。」

マカロフは震え、驚いていたのだった。

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