小説『混沌の魔術師と天空の巫女』
作者:白鋼()

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                第4章 天狼島編 

                混沌モード100%




一方、ハッピー達は・・・

「これって・・・・・・」

「動力源って感じじゃなさそうね。」

「じゃあ・・・何だろう・・・?」

悪魔の心臓(グリモアハート)の・・・まさか・・・な。」

ハッピー達は見つけたそのものを見ていた。

「中から声がしたぞ。」

「バカな!!どうやってこの部屋に!?」

「!!」

「ふぇ!!」

「見つかったわよ!!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達に気がつかれてしまった。

「敵は俺が食い止める!!お前達は()()を停止させるんだ!!」

リリーはそう言い、ドアの方まで走って行った。

「停止!?」

「どうやって!?」

「やりましょ、ハッピー、ミント!!」

ハッピー達は()()の停止をする事となった。

「ウオオオオッ!!!!」

リリーは戦闘フォームになり、部屋から入ってきた悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達に突進した。

ドカッ!

「うわぁ!!」

「何だコイツは!!?」

「ひるむなー!!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達は突進してきたリリーによって、
飛ばされるが、すぐに反撃を開始しようとした。

「つぇあーーーー!!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員の1人が剣を持って、リリーを斬ろうとした。

がし!

しかしリリーはそれを片手で止めた。さらに・・・

「借りるぞ。」

と、斬ってきた相手の剣を奪った。

「わっ、俺の剣!!」

ズアアァァ!!!

「「「「「「「「「「「ぐあぁあ!!!」」」」」」」」」」」

リリーは剣を振り、悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達を斬り飛ばした。

ブォォォォォ・・・!

「!」

リリーが相手から奪った剣に異変が現れた。

「停止って・・・言っても・・・どうやって・・・!?」

「わかんないよ〜!」

「いろいろいじってみるしかなさそうね。」

ハッピー達の方は()()の停止すべく、いろいろ叩いたりいじったりしていた。

「大きさが変化する剣か。我が剣(バスターマアム)のようだ。」

奪った剣が、リリーに合わせて大きな大剣になっていた。

「死守しろーーーーーーーーーっ!!!!」

「この部屋だけは死守するんだー!!!!」

悪魔の心臓(グリモアハート)の一員達はそう大声で言う。

「気に入った。こいつを俺の“武器”にする。ギヒッ。」

ガジルの口癖がうつったリリーであった。

「あ〜〜〜・・・ムジカの剣、高かったんだぞあれ・・・。」

そう言う、ムジカの剣の持ち主であった。


































一方、コージ達は・・・

「魔道の深淵・・・。」

「な・・・なんという魔力だ・・・。」

「そんな魔力がまだあるなんて・・・!」

「あう・・・あうう・・・。」

グレイさん、エルザさん、俺、そう言い、ウェンディは怯えていた。

「ナツ!!しっかりして!!お願い!!」

「げほ!体が・・・ゲホ!ガハ!」

ルーシィさんはナツさんの所へ行っていた。

「魔の道を進むとは、深き闇の底へと沈む事。
 その先に見つけたるや、深淵に輝く一なる魔法。
 あと少し、あと少しで一なる魔法にたどり着く。
 だが、その“あと少し”が深い。その深さを埋めるものこそ大魔法世界。 
 ゼレフのいる世界。今宵、ゼレフの覚醒とともに世界は変わる。
 そして私はいよいよ手に入るのだ。“一なる魔法”を。」

ハデスはそう言うのであった。

「一なる魔法・・・」

エルザさんがそう言う。

「(やっぱりこの話、どこかで聞いた事・・・・・・ママ!!?)」

ルーシィは一なる魔法の話を誰かから聞いた事を思い出していた。
その人物は自分の母親であったそうだ。

「うぬらは行けぬ。大魔道世界には。うぬらは足りぬ。深淵へと進む覚悟が。」

ハデスはそう言い、何か構えをしていた。

「何だあの構えは・・・・・・!?」

グレイさんがそう言う。

「ゼレフの書、第四章十二節より、裏魔法天罰(ネメシス)。」

何かわからないけど・・・!

「やる前に俺がやる!」

俺はハデスへ接近しようとした。だが・・・!

「っ!!?」

床に落ちていたガレキから、何か腕の様な物が出てきた。
そしてそのまま、まるで化け物の様な姿をした。それが15体ぐらい出てきた

「ガ・・・ガレキから、化け物を作ってるのか!!」

「ひっ!ひぃん、ひっ!!」

グレイさんは驚き、ウェンディはかなり怯えていた。
しかもこの化け物ども・・・とんでもな魔力の塊だ!!

「深淵の魔力をもってすれば、土塊から悪魔も生成できる。
 悪魔の踊り子にして、天の裁判官、これぞ裏魔法。」

「天というより悪魔だよ!消してやる!!混沌竜の咆哮!!!」

俺は化け物達に混沌竜の咆哮を放った。
しかたなかった、今戦えるのは俺だけ。俺が何とかしないと・・・!!!!

ズダォォォォォォォン!!!

「あ?何だ簡単に倒せ・・・」

ギェルルル!!!!

「何っ!!?」

俺が倒した化け物達は足だけが残っており、その足から、すぐに再生した。

「無駄だ。今の貴様の魔力で勝てるものではない。」

「・・・っ。」

まずい・・・まずいぞ・・・!完全に追い詰められてる・・・!!!

「(このままじゃ・・・やばい・・・!!!!・・・いや・・・。)」

一応・・・1つまだ手は残っている・・・残ってるけど・・・

「(時間を待ってくれるような相手じゃない・・・!!)」

()()には、少し時間がかかる・・・!誰かが時間稼ぎをしてくれないと困る!!!

けど・・・

「(今のナツさん達に・・・そんな力と魔力はない・・・。)」

まずいぞ・・・。

「(くそ・・・体も震えるぜ・・・!)」

俺は心の中でそう言った。

「(一体一体が・・・なんて絶望的な魔力の塊・・・あ・・・ありえん!!!!)」

エルザさは心の中でそう言う。

ぎゅう

ルーシィは恐怖のあまり、ナツを抱きしめる。

「(怖い・・・!!!怖い!!!!お兄ちゃん!!!!!)」

ウェンディは恐怖のあまり、泣いていた。

「(私が・・・恐怖で震えている・・・。)」

「(何ビビってんだ俺は・・・コージが頑張ってんのに・・・ちくしょォ・・・!)」

「(怖くて・・・もう・・・ダメ・・・誰かあたし達に勇気を・・・!)」

エルザ、グレイ、ルーシィは心の中でそう言う。

「・・・やるしかない・・・!」

俺1人で・・・やるしかないか・・・!!!

がしっ!

「ナツ・・・?」

「なんだ・・・こんな近くに仲間がいるじゃねーか。」

ナツさん・・・?

「恐怖は“悪”ではない。それは己の弱さを知るという事だ。」

「・・・。」

「弱さを知れば、人は強くも優しくもなれる。」

ナツさんはそう言い、立ち上がった。

「俺達は自分の弱さを知ったんだ。だったら次はどうする?」

「・・・・・・。」

「強くなれ!!!!立ち向かうんだ!!!!」

ナツさんは大声でそう言う。

「1人じゃ怖くてどうしようもないかもしれねーけど、
 俺達はこんな近くにいる。すぐ近くに仲間がいるんだ!!」

「・・・!!」

「今は恐れる事はねえっ!!!!俺達は1人じゃねえんだ!!!!」

ナツさん・・・!!!

「やるぞ・・・コージ!」

ナツさんは俺の所へ来て、そう言う。

「見上げた虚栄心だ。だがそれもここまで。」

ハデスは化け物達に俺たち襲わせようしている。

「ナツさん。」

「ん?」

「・・・こんな事を、本当は言いたくないですが、お願いがあります。」

「・・・何だ?」

「時間を・・・稼げますか?」

「・・・あ?」

「最後の俺のとっておきがあります。」








































「混沌モード100%。」

「100%・・・。」

「混沌モードで高く、今の俺の最強モードです。時間が少しかかりますが・・・いいですか?」

「・・・わかった。お前を信じるぜ・・・コージ!!」

ナツさんはそう言う。。

「俺もナツさんを信じます・・・!!!!」

「全てを・・・頼むぜ・・・!!」

俺は座り、光と闇の魔力を体の中で交わらせるように集中しようとすると・・・

「(仲間がいれば・・・)」

「(恐怖はない!)」

「(そうだね、ナツ。)」

「(たとえ魔力が、もうなくても。)」

「(私達は最後まで諦めんぞ!!!!)」

「(それが俺達・・・)」

「(妖精の尻尾(フェアリーテイル)!!!!)」

俺達は心の中でそう言う。

「私も・・・まだやれる・・・。」

エルザさんが立ち上がった。

「ナツ1人じゃあ、無理があるからな・・・。」

グレイさんも立ち上がる。

「倒れちゃ・・・いけない!」

ルーシィさんも立ち上がる。

「私も・・・頑張らないと・・・!」

ウェンディも立ち上がった。

「コージ、頼むぞ・・・!」

「やってくれよ・・・!」

「あたし達が何とかするからね・・・!」

「お兄ちゃん・・・私達、信じてるから・・・!」

「みんな・・・!」

俺は即、手を合わせた。

「始めます!お願いします!!」

「行くぜ!!」

「うむ!」

「ああ!」

「うん!」

「はい!」

「「「「「うおおおおおおっ!!!!!!」」」」」

ナツ達は、ハデスに向かって走り出した。

「残らぬ魔力で何ができるものか。先にうぬらを倒そう。踊れ、土塊の悪魔。」

ドドドドド!!!!

土塊の悪魔達は、形を変え、ナツ達に襲いかかってきた。

ドン!ドン!ドン!

しかしそれでも、ナツ達は走るのをやめず、進んだ。

「っ!」

途中でナツはこけそうになった。しかし・・・

がしっ!!

ルーシィとウェンディがナツの手首を握る。

バン!

そしてナツをそのままハデスへ向けて、飛ばした。そしてウェンディとルーシィは倒れた。

そして次は・・・

スゥ、ガン!

グレイとエルザが足を上げ、ナツの足裏と重ねた。

ドォン!!

そしてそのまま飛ばした。

「無駄だな。私の周りには、土塊の悪魔がまだおる。」

ハデスへ向かおうとするナツの横から土塊の悪魔が襲いかかろうとした。

















だが・・・!!

「シャイニングレイ、ダークボム。」

巨大な白い球と黒い球がナツを襲おうとした土塊の悪魔を攻撃した。

「何!?」

ドゴン!!

「があっ!!」

ハデスはそのまま、ナツに殴られた。

「バカな・・・土塊の悪魔達は・・・!?」

「シャイニングレイは巨大な光の球を放ち、爆発し、光の針を降らせる。」

ズドォォォォン!!!ズババババババババッ!!!!!

土塊の悪魔達はシャイニングレイにより、倒された。

「ダークボムは巨大な闇の球を放ち・・・球に触れた者は飲み込まれ、爆発する。」

ギュィィィィン・・・ドォォォォォン!!!

土塊の悪魔達はダークボムにより、倒された。

「この2つ、本当はもっと大きんだけど、片手だから小さいですが、
 その化け物たちを倒せるだけはできますからね。。」

「まさか・・・!?」











































「混沌モード、魔力・・・100%!!!!」

この時、俺の右側の体は白いオーラがさらに増え、右目の色が蒼となり、
左側の体の方は黒いオーラがさらに増え、左目の色が紅となっていた。
さらに両腕と目の部分には、竜の鱗のようなものがついていた。

「みんなが稼いでくれた時間・・・これで、お前を倒す!!」

「バカな・・・ドラゴンフォースだと・・・!?」

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