小説『混沌の魔術師と天空の巫女』
作者:白鋼()

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                第5章 X791年編 

                   空白の7年               



X791年 マグノリア

俺達が天狼島から戻ってきたら、この世界(アースランド)では7年も時が経っていた。
まるで童話で出てきた話の様な事を体験するとは思わなかった。


帰ってきた日の夜の妖精の尻尾(フェアリーテイル)でのひとときは忘れられないな。



飲んで歌って踊って・・・7年の時を埋めるかのように騒いでます。








「お前も火の魔法使うのかロメオ!」

「またギルドの温度上がっちゃうねー。」

ナツさんとハッピーがそう言う。ロメオも魔法が使えるようになったか。

「冷たい炎も出せるぜ。」

「おおっ、青い炎!!」

ロメオは右手から青い炎を出した。

「これは何だ?」

ロメオは今度は左手から紫色の炎を出していた。

「父ちゃんと同じ紫のくっつく炎。あと、変なニオイの黄色い炎。」

「くっせー!!」

確かに・・・臭い・・・!!

「たいしたものだな。」

「お前、オヤジよりスペック高くねーか?」

ガジルさんがそう言う。確かに・・・スペック高いな・・・。

「(で、そのマカオさんは・・・今マスターと話しか?)」

「しかし、お前が四代目妖精の尻尾(フェアリーテイル)マスターとはな。」

「なーに言ってんだよ、こんなの代行みてーなモンだよ!!今すぐこの座返すよ!」

「いや・・・面白そうだからしばらく続けてくれい。」

「マジか!!?」


初代メイビス、二代目プレヒト、三代目マカロフ、四代目・・・マ・カ・オ。

「(何か聞えた様な気が・・・)」

気のせいか・・・?

()()がそう言うならもうしばらく。エヘヘ・・・。」

「このなんともいえねーガッカリ感がウケんだけど。」

「じゃろ?くぷぷ。」

うわ・・・この2人は・・・

「そういやぁ、コージ。アルザック達から聞いたんだが、S級魔道士になったんだって?」

「あ、はい。」

「すげぇじゃねーか!」

「ありがとうございます。」

天狼島から船に乗り、ここまで帰る途中、マスターが船の上で俺にS級魔道士の資格をもらいました。

「(S級魔道士になったから・・・頑張らないとな!)」

「何っ!!?」

ん?エルザさんが何かに驚いている・・・あれはアルザックさんとビスカさん・・・?

「け・・・けけ・・・結婚したのか!!?お前達!!!」

「(へぇ・・・そうなんだ・・・。)」

「6年前にね。」

俺達が天狼島が消えて1年後か・・・。

「聞いてよエルザさん。プロポーズ私からなのよ!!アルってば・・・」

「その話はよせよ・・・。」

うわー、気になるー。

「お・・・おめでとう!ふつつか者だがよろしく頼む!!」

エルザさんはそう言い、何故かマックスさんの着ている服の襟を握り、
前へ後ろへと動かせていた。さらに頭から白い煙が出ていた・・・。

「誰か、止めろ!!」

マックスさんはそう言う。

「何言ってんだエルザ・・・(汗)」

「自分にあてはめてごっちゃになってるわね。」

エルザさんの姿を見て、エルフマンさんとミラさんがそう言う。

「素敵ね!子供はいるの?」

リサーナさんが2人質問する。
エルザさん、あんた何やってるんですか。

「娘が1人。」

「アスカっていうんだ。」

へぇ・・・。

「あ・・・あの、リーダスさん、これ・・・。」

「ん?」

ウェンディが何か紙を見ていた。お!ウェンディ、今日エドラスの時の服を着てるのか!

「ウィ・・・俺なりにウェンディとコージの7年間の成長を予想して描いてたんだ。」

「へぇ、俺もですか。どれどれ・・・。」

俺も見てみた、ウェンディは何か様子が変だったが・・・。

「・・・何で、身長は伸びてるのに姿はあんまり変わってないんですか・・・。」

もっと顔を男らしい感じになりたかったです・・・さらにウェンディに関しては・・・。

「お・・・お胸が・・・。」

ウェンディも身長が伸びているが胸の所が・・・。

「ん?何か言ったか?」

さらに・・・

「これ・・・気持ち悪いんだけど。」

「なぜ俺はフンドシなんだ・・・。」

シャルルとリリーがそう言う。どうやらハッピー達の7年後の姿も描いた様だ。
紙にはハッピー達が顔はそのままで体だけが人間と同じ感じになっていた。

「私達バリボーになってるのは嬉しいけど・・・。」

ミント、バリボーって何だよ・・・。

「そういえばエクシードのみんな・・・7年間ずっと心配かけちゃったかな?」

ハッピーがそう言う。

「いや。エクシードは人間とは“時”の感覚が違う。
 それほど大事にはとらえてないかもしれんな。」

「ふ〜ん。」

「そっかー。」

「それならいいんだけど。」

エクシード達はそんな会話をしていた。

「私・・・(背が)大きくなっても(胸は)大きくならないんでしょうか・・・。」

「ウィ?何か変なトコある?この絵。」

リーダスさんの描いた絵にウェンディはまだ気にしている様だ。

「ウェンディ、これは予想だから、あまりきにしちゃダメだよ。」

「で、でも・・・。」

「俺はそのままのウェンディが好きだから。」

「っ////////お兄ちゃん////////////」

顔を赤くして、可愛い奴・・・!!!

「あら?いらっしゃいませ!」

ん?誰か来たのか?

「おおっ!そろっているようだな!」

ん!この声は・・・!

「みなさんのご帰還・・・愛をこめておめでとうですわ。」

「おおーん。」

「息災であったか?」

「7年間歳とってねえ奴等に言ってもな・・・・・・。」

「また騒がしいギルドに逆戻りか。」

「お前等!!」

蛇姫の鱗(ラミアスケイル)!!?」

ニルバァーナの時に、一緒に六魔将軍(オラシオンセイス)と戦い、
ニルバァーナを止めるのを手伝ってくれた、蛇姫の鱗(ラミアスケイル)の人達!!

・・・知らない人が2人おりますが・・・犬と眉毛の人ですが・・・
グレイさん達は知っている様子ですね・・・。

「天狼島の捜索には天馬にも蛇姫の鱗(ラミアスケイル)にも世話になったんだよ。」

マックスさんがそう言う。
そういえば船の上で、天狼島を見つけてくださったのは天馬のヒビキさんでしたね。
会う時があったら、お礼を言っておきましょう。

「そうだったのか。」

「借りができちまったな。」

「気にする事はない。天馬に先をこされたが、実力は俺達の方が上だしな。」

「そっちかよ(汗)」

「だって、この7年間で私達蛇姫の鱗(ラミアスケイル)は 
 フィオーレNo.2のギルドにまで、のぼったんですもの。残念ですわルーシィさん。」

へぇ・・・蛇姫の鱗(ラミアスケイル)がそこまで・・・

「・・・って事は、1番は天馬?」

いやルーシィさん。リオンさんの話聞いていましたか?
実力では上って言ってましたよ?

「そんな訳あるかよっ!!!!」

「キレんなよ。いや・・・天馬じゃないんだが・・・。」

犬の人は怒鳴り、眉毛の人がそう言う。

「まあ・・・そんな話はよかろう。皆・・・無事で何よりだ。」

「おおーん。」

ありがとうございます、ジュラさん。

「!」

リオンさんがジュビアさんを見た。

ドキン!

「これが一目惚れというのもか。」

「え?え?え?」

「うわ・・・超ストレート・・・!」

リオンさんがジュビアさんに一目惚れ!!?

「まためんどくせー事になってきた!!!!」

グレイさん・・・ドンマイ・・・。

「ちょ・・・ちょっとコレって・・・ジュビア・・・修羅場!!!!」

なんかすごい妄想になってるけど・・・あえて見ない事にしよう・・・。

「おや?」

あれは・・・。

「つー訳で、俺がカナの親父だったんだわー!」

「コラ!!ベタベタさわんな!!」

「だってよう、嬉しいんだもんよォ!」

「そのゆるんだツラどーにかしろよ!てかおろせ!!」

ギルダーツさんがカナさんを抱っこする。親子って知った気には驚きました・・・。

「もっとまともな設定はなかったのかよ。」

「さすがに騙される気がしないのである。」

ウォーレンさんとビジターさんがそう言う。

「じゃーん!これがアスカ」

アルザックさんはリーダスさんが描いてくれた自分の娘を見せていた。

「「「おおー!」」」

「お2人にそっくりですね。」

ウェンディがそう言う。

「成程。ウェンディに似た感じだな。可愛らしいぞ。」

「え!」

あ・・・!!

「うええ〜〜〜ええん!!リリーまで!!!!」

「え!?なぜだ!!?」

「あのね・・・ほらウェンディ。」

俺は泣いてるウェンディを抱きしめ、頭をなでる。

「よしよし。」

「うええ〜〜〜ん!!」

しばらくウェンディが泣きやむまで待つか・・・。






その後も、しばらくは喧騒はやまなかった。

フリードさんはラクサスさんにベタベタしていたり、
ジェットさんとドロイさんはレビィさんに会えて涙を流して、チームを再び結成したり、
ナツさんとロメオ、ハッピーとマカオさん、ミラさんに・・・
ミラさんの尻のあたりにいたワカバさんはリーダスさんの絵のモデルとして笑顔になっていた。

ホント・・・帰ってきたな・・・ギルドに・・・。



























夕方頃・・・

「ん?」

何か女子達が集まっていた。

「何してるんですか?」

「コージ・・・実は・・・。」

「ん・・・?」






















「成程・・・。」

どうやらここにいる女性達のメンバーはフェアリーヒルズ組の人達で、
7年分の家賃を請求されたそうです・・・。

「私の貯金が・・・。」

泣かないで、ウェンディ・・・!!

「足りない分はおまけにしておいたから。」

「いや、それ以前に他のフェアリーヒルズ組の人達も7年分を払わされるんですよ。」

「特にエルザは5部屋も借りてるから・・・。」

「ミント、言うな・・・。」

ウェンディ以外のフェアリーヒルズ組の皆さんは真っ白になっていた・・・無理もない。
というか・・・7年で一体いくら必要なんだ・・・?計算してみるか・・・。

「えーっと、確か家賃が1ヶ月で10(ジュエル)、1年で120万(ジュエル)
 7年で840万(ジュエル)・・・ウェンディ、ジュビアさん、エバーグリーンさん、レビィさんの4人。
 エルザさんはたしか5部屋だから1ヶ月で50万(ジュエル)、1年で600万(ジュエル)・・・
 7年で4200万(ジュエル)・・・合計で・・・」
 





































「7560万(ジュエル)・・・。」

「「「「「・・・・・・。」」」」」

うわ・・・さらに真っ白になってあるしまった・・・まずいな・・・。

「(傷口に塩だな・・・まずい事したな・・・)・・・あっ。」

俺はある事を思い出した。

「・・・少し行ってきます。」

「どこへ?」

ラキさんが俺に尋ねてきた。

「お金をね・・・。」

「?」

俺はそう言い、(エーラ)を出して、場所へ行く。


































数分後・・・

「ただいま!」

俺はかなり重い荷物が入っていそうな袋4つを持って来た。

「うわ〜、すごい袋!」

「それって、何が入っているのお兄ちゃん?」

「お金。合計で8000万(ジュエル)。」

「「「「「「「「・・・えっ?」」」」」」」」

ウェンディ達及びギルドにいた人達が驚く。

「ど、どうやって、そんな大金を・・・?」

「うん。前に化猫の宿(ケット・シェルター)にいた頃なんですけど、
 仕事終わった後の帰る途中でに、空腹で倒れていた人がいたので、持っていた弁当を上げて、
 その人からお礼で壺を貰って、その後に壺好きの老人に出会って、
 その壺が欲しいと言うので上げて、その人から剣を貰って、
 その後に剣を集めている人に出会って、その剣が欲しいと言うので上げて、
 その人から綺麗な指輪を貰って、その後に貴族の人っぽい人に出会って、
 その指輪が欲しいと言うので上げて、その人から絵を貰って、その後に旅の人に出会って、
 その絵が欲しいと言うので上げて、その人から地図を貰って、その地図の場所へ行ったら、
 財宝を見つけて、秘密の場所にいつか必要になる時までに隠しておいて、
 今日その場所へ掘り出して、財宝を全部売って、
 8000万(ジュエル)を手に入れた、と言う事なんです。」

俺はそう説明をした。
次々に色んな物を出して、最終的には8000万(ジュエル)入っている袋を出した。

「わらしべ長者みたいだな・・・。」

グレイさんがそう言う。

「というかコージ君、今のどうやったの?」

「それは言わないお約束です。」

小説やマンガ、アニメだからこそできるのです。

「で、でも、何か申し訳ないと思うよ・・・。」

レビィさんが言う。

「何言ってるんですか、ギルドの仲間じゃないですか。
 まぁ、いつかちゃんと返してくれれば良いですか。」

「う、うぅっ・・・すまん・・・!」

「ありがとう・・・!」

「助かるわ・・・!」

「感謝します・・・!」

「ありがとう・・・お兄ちゃん・・・!」

「まぁ、ウェンディ以外はちゃんと返して下さいね。」

「ん?ウェンディは何故良いのだ・・・?」

「エルザさん、俺とウェンディはただの義兄妹なのですか・・・?」

「・・・あっ、そ、そうだったな・・・どうかよろしくお願いします・・・///」

「何でそうなるんですか・・・(汗)」

また混乱していますね、エルザさん。金は440万(ジュエル)になった。

「(これは貯金しておくか・・・あそこに。)」

あそことは、俺の住んでいる場所である。

「///////」

「まだ恥ずかしいか?」

「・・・うん//////////」

「・・・あ、話は変わるけど、シャルルにミントにも話がある。」

「話?」

「な〜に〜?」

「墓参りに行こう。」

「え?」

「お墓参り?」

「誰のよ?」









































化猫の宿(ケット・シェルター)のみんなだよ。」

「あ・・・!」

「・・・っ。」

「そう・・・だったね・・・。」

ウェンディ達は忘れていたようだったな・・・。
ニルバァーナの後、協力してくれたナツさん達とラミアと天馬の皆さんと一緒に作ってもらった。
化猫の宿(ケット・シェルター)全員の・・・立派な・・・墓をな・・・。

「7年も放置しちまったからな・・・それみんなに、俺達の無事を報告しないと。」

「・・・ごめんなさい・・・お兄ちゃん・・・。」

「いいよ・・・忘れるもの無理はない・・・明日、女子寮の前で・・・な?」

「うん。」

「わかったわ。」

「わかった、明日ね。お兄ちゃん。」

こうして、俺達は明日、化猫の宿(ケット・シェルター)の墓参りへと行くことを決めたのだ。

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