小説『コメディ・ラブ』
作者:sakurasaku()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

「いやあ、、参ったなぁ」

俺は寝がえりを打つ

「いい男は罪だな」

俺はまた寝がえりを打つ

「美香が俺のこと好きだったなんて、参ったな」

俺はまた寝がえりを打つ。

「けどな美香、悪いが俺はAランクの女しか相手にしないんだよ」

俺はそう呟くと起き上がる。

「本当にまいっちゃったなぁ〜」



「参った。」

私はなかなか眠れなかった。

勘違いするなって言ったのに、あいつはずっと俺を好きに違いないと言っていた。

あいつは、なんであんなに自信過剰なんだろう。

「だが残念だったな。俺が相手にすんのはAランクの女のみ」

あいつの言葉が思い出される。

「……そんなこと知ってるよ。バーカ」

今更だけど、力なく言い返してみる。

「知ってる、わかってるんだけどさ……」

涙があふれ出してきて止まらない。

今夜だけ思いっきり泣こう。

ロケも後5日

気持ちを知ってしまった以上、きっともう学校には来ないだろう。

二度とあいつと会うことはないかもしれない。

……悲しいけれど、これでいいんだ。

私は必死に自分に言い聞かせた。











-35-
Copyright ©sakurasaku All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える