小説『日本式魔術師の旅〜とある魔術編〜』
作者:ヨハン()

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Side-レイゴ

「つきましたか」


イギリスロンドン市内に両親との別れを済ませ、
単身外国に修行に来た一の影があった。

一は何をするでもなくただベンチに座り空を見上げていた。


「お前が一一か?」

「はい、そうですよ」

「そうか、私はネセサリウスよりお前の案内を命令された者だ」


顔を向けるとそこにはスーツ姿の若い男性がいました。
その顔はいかにも不快であるという表情だったが、一切気にせずに話を続けた。


「それはそれは、ご苦労様です。」

「まったくだよ、なぜ私が平和ボケをした国の魔術師を迎えなければならんのだ。」

「それは、上司に行ってくださいな。」

「チッ。
まあいい、ついてこい。
アークビショップがお待ちだ。」


そういうとこちらのことは一切気にせずに歩き出した。


やれやれ、気遣いは一切無しですか。
しかし・・・・平和ボケした国ですか、まさに的を射た言葉ですね。
さすがに私たち一族は守護はできても、考えを変えさせる力はありませんからね。

さてと・・・ネセサリウスのトップは偏見だけだ見る愚人か、
しっかりと見据えることのできる賢人か。一体どちらでしょうね?

Side-out


Side-ローラ

「さてと、土御門より学びし言語を実践する機会でありけるのよ」

「・・・・アークビショップ」

「や、やーね。
冗談になりけるのよ。」


そこにはアークビショップと呼ばれる身長の2.5倍位ある、
宝石店にそのまま売られてもおかしくない金髪をもつ少女、ローラ=スチュアート

そしてその近くにはアークビショップを冷めた目で見つめる黒髪の少女がいた。


「しかし、神崎も物好きであるな。
自ら抜けた組織の状態を聴きたいだなんて。」


神崎と呼ばれた少女は目をうつむかせ、震える。


「・・・好きで抜けたんではありません。」

「そうであるか。
しかし実際に聞く情報が、良いこととは限らないけるのよ?」

「それでも!・・・私は聞く必要があるんです。」

「・・・・・・・・」


アークビショップは面白いものを見るような目でただそれを見つめているだけであった。

Side-out


Side-レイゴ

「ここだ。
ここにアークビショップがお待ちだ。
・・・・・・・・・・・(コンコン)
アークビショップ、日本からの客人をお連れしました。」

「ごくろうであるのよ。」

「ハッ」

「案内ありがとうございます。」

「・・・・・・・(フンッ)」


謝辞を案内してくれた男性に述べましたが、無視をされてしまいました。

「(ふぅ、どのような訓練をされているのだか・・・コンコン)」

「どうぞ」

「失礼します。
このたびは私の願いを聞いていただきありがとうございます。」

「よいのであるよ。
そなたの両親にはいくつかの貸しがありけるのでな。
このようなことで返せるのならばこちらとしても万々歳でありけるし。
それで?そちらが学びたいことは何にけるのよ?」


人の良い笑顔は鳴りを潜め、組織のトップとしての顔
それは嘘偽りは許さぬ、その人の全てを見定めようとする者の顔であった


「そうですね、ルーン、錬金術、魔道書の知識ですかね
符術の研究のため学びたいと思っています。」


最初の印象が大切なため、私は嘘偽りなく答えた。


「ふむ・・・・了解であるのよ。
存分に学んでいくがよろし。その代り」

「ええ、わかっていますよ。
研修期間はしっかりとネセサリウスの一員として働かせていただきます。
ところで、そちらの方は?」

「うむ?おお!あまりにも影が薄いので忘れていたのでけるよ。
こちらはネセサリウスの一員の・・・」

「神裂火織と申します。
実はあなたに尋ねたいことがあるのです。」



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ローラのセリフ難しい〜!

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