小説『日本式魔術師の旅〜とある魔術編〜』
作者:ヨハン()

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Side-レイゴ

「では私は先に行って訓練場の準備をしてきます。」


神裂さんはそういって先に部屋から出て行った。


「で?どういうつもりですか?」

「なんのことであるかな?」


アークビショップは何のことやらと呆けるようにこちらを見ている。


「今回の件、組織のトップとしては諌めるべきだったと思いますが。
ここで諌めなかったら阻止に対する第一印象が悪くなってしまいますからね。
しかしそれでもあなたは止めなかった、その真意を解いているのですよ。
もしくは印象が悪くなってもやるべきことを。」


さて、あちらはどうこたえるでしょうか。
見極めさせてもらいますよ?ネセサリウストップのローラ=スチュアートさん。


「ふむ、気分というのでは納得しないのでありけるな?」

「当たり前ですね。
まあ、本当に気分だったとしたら評価を改めますが。」

「評価を改めるとな?
今現在の私に対する評価は一体どうでありけるかな?」


アークビッショップは小首を傾げながらも、遊び半分で聞いているように装って尋ねているが。

目がいかにも興味がありますと語っていますね

「まあ、掴めない女性といったところですかね。」

「もっと他にはないけるのよ?
髪がきれいだとか、美人だとか、そういうのを欲しているのだけれども?」

「・・・・・話を逸らさないでいただけますか」


このままいくと有耶無耶になりそうなため、話を強制的に戻す


「ふぅ、しかたないであるな。
私が今回の件を黙認し煽った理由は三つありけるのよ。」

「ふむ、その三つとは?」

「紳士としてせかすのはあまりよくないであるのよ。」


そういいつつと彼女は紅茶に砂糖を入れかき混ぜている。


「まず第一に、こちらとしてもあなたの素性を調べたのよ。
その時にあなたが天草式と親交があるのがわかり、
またかなり深くまで親密な関係であることも調べつけてあるのであるよ。
それによっていつか火織とももめることは簡単に予想をつけることができたのであるのよ。」

「つまりあらかじめ予測していたから、準備がしてあったと。」

「その通りであるのよ。
最も初日に起こすとは予想していなかったのであるがな。
第二に火織が聖人であり、子供であることであるな。」

「それを言うならば私も子供ですが?」

「今回の子供は肉体的ではなく、精神のことなのよ。
それぐらいわかっているでありけるよな?」

「ええ、わかっていますよ。」


ジト目で見てくるスチュアートさんに笑顔で返してやりました。


「・・・・まあ、いいであるのよ。
彼女は聖人であることは知っているな?聖人は現代兵器で言う核であり、最高の抑止力となりける。
しかしそれは最高の兵器であるのよな。
そして火織はまだ現実を見つめられていない子供ありける。
子供が核兵器のスイッチをもっているほど恐ろしいものはないけるであろう?」

「まあ、そのとおりですね。」


善悪がつかないような子供ほど利用しやすい存在はいません。
そしてその子が核を持っているのならば利用価値は高く、危険でしょうね。


「しかし、現実を教えたりにするのは自分たちの組織内でやるべきことなのでは?」

「確かにできないことでもないけるな。
しかし、天草式を知っている存在の方がより効果的であろう?」

「そのために、今後とも繋がりがあるだろう協力者の評価が下がってもですか?」


確かに利にはかなったいます。
しかし自分たちでもできることをあえて私にやらせる。
確かに私がした方が考えの修正を上手くできるでしょう。
しかし私が言うのもなんですが、
私の一族は有名ではないが魔術組織のトップには確実に知られており、実力・影響供に大きいです。
これでは


「メリットとデメリットがつりあわないと思いますが?」

「いいえ、大丈夫でありけるのよ。」

「それは一体?」

「フフ、第三の理由として下げられた評価以上に評価を上げる自信がありけるからのよ。」

「はっ?」

「さらに言うと、先ほどの会話や今の会話で誠実な人間ということがわかったでありけるしな。」


あまりの予想外の返答に一瞬思考が停止してしまいます。


「・・・・あなたは確実性がない自信と、評価で今回の件を起こしたのですか?」

「そうでありけるのよ。
この方法が最も火織のためになりけるし、成功すれば誰も損がないであるしな。」

「フフフフ・・・アハハハハハハハハッ。
あ〜いやいやいや、まさかそんな考えで行動するとは。
あなた女狐とか言われそうですね。」

「こんな美少女に対して女狐とは、ひどいことをいいけるな。」

「フフ、そうですね。すいません。
さてと、そろそろ行きますね。
神裂さんが待っているでしょうし。」

「そうでありけるな。」


そういい部屋を出ようと席を立ち、ドアに向かう。


「そうそう、あなたの髪はとても美しいですよ。
それに神裂さんを思う気持ちやあなたの笑顔もとても綺麗です。
あなたの思いや天草式の皆さんのために、勘違いした神裂さんを止めてきますね。」


そういって私は部屋を出ました。
ふと背後から叫び声が聞こえた気がしましたが、
気のせいですかね?おっとそこの人、訓練場の場所はどこでしょうか

Side-out


Side-ローラ

「そうそう、あなたの髪はとても美しいですよ。
それに神裂さんを思う気持ちやあなたの笑顔もとても綺麗です。
あなたの思いや天草式の皆さんのために、勘違いした神裂さんを止めてきますね。」


「なっ/////////」


そういって彼は部屋を退出していった。


「あの笑顔は反則であるのよ///////////」


彼との会話は楽しかった、私に物怖じ気を無く接する態度といい人柄といい好感を持っていたのは確かだ。
しかし彼は会話のいかなる時もほほえみを崩さずいた。
確かにその笑顔も素敵であったが、今回のは別次元だ。
心の底からの笑顔とはまさにあれのことなのだろう、一瞬で魅了されてしまった。


「はっ、私は一体何を考えているのでありけるのよ!
私はアークビショップでありけるのよ、こんな簡単に惑わされてはいけないのであるのよ!!
・・・・でも、私の髪を綺麗だって言って・・・////////
はっ!考えてはいけないのであるよ。これ以上はどつぼにはまるのであるのよ!
そう!あれはお世辞なのであるのよ!そうに違いないに決まっているのであるのよ。
・・・・・・もし・・・あれが本心だったら・・///////////////
・・・!だから考えてはいけないといっているのよーーーーーーーーーー!!!!!」


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あれ?
書いているうちにいつの間にかローラにフラグが(汗)

ありがとうございます!!
いつの間にか殿堂入りの連絡が来まして、先ほど許可を出しました!!

これでこの作品も殿堂入りの仲間入りです!
皆さんに感謝感激です!!

これからも応援をよろしくお願いします!!!

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