小説『日本式魔術師の旅〜とある魔術編〜』
作者:ヨハン()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>



「ご、ゴホンッ//////////
 失礼しました、一様」


抱き合っている状況から、離れた愛紗は気恥ずかしいのか咳をする。
挙動不審気味に目をさまよわせる愛紗に


「愛紗・・・顔真っ赤」


恋による痛烈な刺激


「なっ////////
 赤くなどなっていない!////////」

「嘘・・・・・今もなってる」

「恋の言うとおりですね。
 それと愛紗、もう私たちは主従関係ではありません。
 以前のように公私など分けず、呼び捨てで結構ですよ?」


恋の突っ込みに笑いながら同意する。
恋はいまだに抱き着いているが、顔だけを愛紗の方に向け愛紗に的確な突っ込みを行っている。

最も恋にはその気はないだろうが・・・


懐かしいですね、この雰囲気。
恋と愛紗のなっている、なっていないの言い合いを見つめつつ、
今この時間を神に感謝しなくてはね


「れ、一/////
 何を笑っているのですか!」

「ん?笑っていましたか?」

「・・・・・ん(コク)」


目の前にいる恋が頷くことで肯定を示す。

その事実に思わず笑みを浮かべる。
今回は自分でも認識ができる。

一の久しぶりに目の前で見る笑顔に二人は赤くなるが、それに気づかず目をつむる


ああ、私は自分で思っている以上に彼女たちとの再会を喜んでいるようですね・・・


「あなた達との再会に喜んでいるんですよ。
 ・・・・さてと、今の状況について説明してもらえますか?」


一の言葉と笑顔にフリーズしてい愛紗だが、続く言葉に意識を取り戻す。


「はっ、現在は神様の能力で意識だけをこの空間に移している状態です。
 私は皆で相談した結果、一の護衛としてここに来ました。」

「ふむ、恋も護衛ですか?」

「ええと・・・・実は恋のわがままなんです。」


その言葉に思わず苦笑しながら
音符がついているような上機嫌で、自らに頭をこすり付けている恋をみる。

「〜♪」


訂正ついていますね。
その様子を呆れたような、微笑ましいものを見るような複雑な眼で見る愛紗


「・・・恋みたいに私たちの力関係で上位に入る者は、力が必要なんです。
 ですので、待っているように言ったんですが・・・無理でした。」

「相も変わらずですね」

「???」


二人して恋を見るが、本人は分かっていないようで首を傾げている。

その様子を愛紗と二人顔を見合わせ笑う。


「それと、外の状況なんですが。
 どうやらジルが魔導書により、魔の大軍を召喚しているようです。
 そのためこちら側も、そのような能力を持つ人物を呼んでもらいたいのですが。」

「そうですか。
 確かに数の差は脅威ですからね。」

「はい、呼び方としては許可を与えていただければ結構です。」


その言葉を聞き、分かりましたと頷く。

いまだに抱き着いている恋を身体から離し、
呪文を唱える体制になる。


「我が名は一一
 我と共に戦い、共に生きていくことを誓えるものよ
 我が声に答えよ
 一一の名の元今ここに召喚す!」


呪文の完成と共に閃光が瞬き、風が舞う。
光と風がやんだその場所にいるのは、


「謂れはなくとも即参上、軒轅陵墓けんえんりょうぼから、良妻狐のデリバリーにやってきました!
 あ、なんかドン引きしてません?
 まあ、とにかく召喚に答えてやってきました、
 アマテラスから分かれた御魂にして九尾の狐、玉藻の前でございます!」

「・・・・ふむ。
 いろいろハイスペックな気がしますし、突っ込みどころもありますね」

「玉藻殿!あれほど真面目にと言ったでしょう!!」

「え〜別にいいじゃないですか〜
 そもそも自分を隠した時、あとが面倒ですよ?
 それに、そんなことで一々目くじらを立てていたら老けますよ?」

「なっ、なっ、何「ストップですよ」・・・一?」


このままで行くと武器を抜きそうな気がしないので止めに入る。


「愛紗、公式の場でもないのに私がそんなことで目くじらを立てると思いますか?」

「それは」

「まあ、愛紗も私のことを思っていてくれていることぐらい分かりますから、怒る気はないですよ?
 それにしても・・・・フフ、恋も変わらずでしたが。愛紗の頭の固さも変わらずですね」

「そうだそうだ〜」

「玉藻殿も愛紗をあまりからかわないでくださいね?」


私の言葉に赤くなり、シュンとなる愛紗でしたが
玉藻殿の言葉に「むっ」と唸っている。


「だって、からかうと面白いんですよこの人。」

「まあ、分からないこともありませんが。」

「一!?」

「おおっ、さすがご主人様です!
 わかっていますね、これからも楽しく過ごせそうですね。
 それと殿はいりませんよ?」

「そうですね、これからもよろしくお願いします玉藻。」


そういいながら、握手を交わす。
横で愛紗は裏切られたような顔をしているが、二人して気にしないようにする。

その隣で恋が寝ていたりもするが・・・


「それで、玉藻はどれぐらい戦えますか?」

「まあ、全力は出せませんが
 あれぐらいの使い魔を倒すぐらいならお茶の子さいさいです!
 安心指定くださいな」

「そうですか、ではお手並み拝見ですね」

「おお!
 これが嫁入り前の試験ですね!!
 安心してみていてください!!!」


使い魔を玉藻が相手してくれるならば、

(あれ?スルーですか?)

愛紗にオリアナ達の護衛を頼みますか?

(玉藻殿!冗談も大概にしてください!!)

恋より適任でしょうしね。

(だから〜細かいことを気にしてたら駄目ですって)
(細かくない!!)

ならば恋に護衛を頼みますか。


「恋、起きてください恋」

「・・・・・ん」

「ムグッ」

「「ああーーー!!!!」」


寝ている恋を起こそうと、顔を近づけ声をかけているところ
起きた恋に腕を引っ張られキスをされる。


「ん・・・起きた」

「なななな何をやっている恋!?」

「・・・・キス?」

「なぜ今!?」

「・・・・したかった」

「くう。無垢そうだったので気にして今せんでしたが、
 思わぬ伏兵が居ましたね。
 とはいったものの、ご主人様を好んでいる人は多いですよね。
 一夫多妻は認めたくないですが先人が認めているんですから、認めるしかないでしょう。
 ならば積極的にアピールしていくことが重要?いや、でも・・・・・・・・」


恋の行動によりカオスな現状になってしまったこの場。
一自身も久しぶりの不意打ちに、思わず固まってしまっていたが

周りの声でフリーズがとける


「ああ〜、うん。
 まあ今は落ち着きましょう愛紗、玉藻。」

「「ですが!(え〜)」」

「これより重要なことがありますからね」

「「・・・分かりました(分かりました〜ご主人様)」」


不満そうでしたが、納得はしてくれたようなので安心です。

彼女たちも今は何が重要かは分かっていてくれているようですね。


「では、玉藻は使い魔の相当をお願いします。」

「あいさ〜、了解です」

「愛紗は周りの人達や玉藻の護衛と救助を、
 恋は私の護衛をお願いします。」

「「はっ!(・・・・ん)」」

「では、行くとしましょうか」


その瞬間意識が無くなり、目を開けた先に写るのは戦場

そして今にも敵の攻撃に晒されそうな火織
それを認識した瞬間、飛び上がり火織に向かい一気に駆ける。

後ろからオリアナやレッサーの声が聞こえたが、返す時間がないため無視する。


(怪我が完全とは言いませんが、治っていますね。
 これならば十分に戦えます)


敵の攻撃が当たる瞬間、火織を抱き上げ
勢いそのままに離脱する。


「え?」


腕の中で火織が疑問の声を上げる。

おそらく衝撃が来なかったことに対する驚きでしょうね、そんなことを考えながら

目を開けた火織を見つめ


「よく頑張りましたね、火織」


さあ、反撃の時間です。



------------------------------------------------

直りましたーーー!

直って久しぶりに書けたので、頑張りました!


そのせいで長い!

まあ、いっか!


心配・迷惑をおかけしてすいませんでした。


七夜和さんコメントありがとうございます。
連絡したところ繋がるようになったため、パソコンが問題ではなかったのかもしれません。

真相はわかりませんが・・・・・


では、応援・コメントこれからもよろしくお願いします!!

-49-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




とある魔術と科学の群奏活劇(初回限定生産版)
新品 \6460
中古 \5660
(参考価格:\9980)