小説『日本式魔術師の旅〜とある魔術編〜』
作者:ヨハン()

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「超迷惑をかけてしまいました、すいません」

「迷惑だなんて思っていませんよ。
 逆に誇りに思いますよ、あなたの様な美少女を助けられたのですから」


ばつが悪そうに謝る少女に、
からかうように言葉を返す。

仕事では無く、自らが助けたいと思い助けたのだ。
礼は言われたくても、謝罪の言葉は欲しくない。

そのようなことを少女に言うと、目を見開き驚く
まさかそのような返事が返ってくるとは思っていなかっただろう

少しの間の後に


「助けてくれてありがとうございます。
 ・・・・それで、超自分勝手だとは分かっているんですが・・・・・
 お願いがあるんです」

「なんでしょうか?」

「私の他に黒夜海鳥っていう、私と同じように実験体にされている人がいるんです。
 彼女を、海鳥を助けてください!」

「いいですよ」

「お礼はなんでもしますから!・・・・え?」

「だから、いいですよ」

「本当ですか?
 あなたを超危険な所に行かせるみたいなものなんですよ?」


あまりにも軽い返事に、逆に自分の頼んでいる危険性を述べ始める少女

この少女はきっと優しいんでしょう


本当に助けたいのなら、こちらを利用でもするために
嘘の情報を、危険性を述べない方がいいのだ

自らの頼みごとを断られないためにも、
そして混乱しているこちらを囮にでも使えばいい

なのにこちらのことを心配し、いろいろ話し出す。


そんな少女の頼みごとを断るわけにはいかないでしょう?


「任せてください。
 危険性も、成功する可能性も、いろいろと考えた結果ですから。」

「あ、ありがとうございます!」

「はい、それで海鳥ちゃんはどこにいるかわかりますか?」

「実験場にいるはずです!」

「実験場ですか・・・・そこへの道順は?」

「私が案内します!
 全部人任せっていうのは超嫌ですから。」

「危険ですよ?それに人が死ぬのを見ることになります。」

「・・・・私達のほかにも仲間はいたんです。
 でも皆実験で死んでしまいました。
 死んだと事を後になって知ったこともありますが、目の前で死んでいった人もいます。
 いつ自分がそうなるのか毎日震えていました。
 だから・・・・だからそんなのには慣れっこです!」


目を伏せ、身体を震わせながらも言葉を紡ぐ

思い出すだけで恐怖に苛まれるだろうが、
それでも自らの意思を必死に伝える。

拳を握り、伏せていた顔を上げ、光の灯った眼で
空元気を振り絞り


自ら辛い場所に行くことを望む


「・・・・・約束を、私の今からいうことを守れるならば構いません。
 一つ、私の傍から離れないこと」

「はい。」

「一つ、私の指示に従うこと」

「はい」

「一つ、命を無駄にしないこと」

「はい」

「最後に・・・自己紹介をしましょう」

「は・・・・い?」

「私はあなたの知りませんしね。
 いつまでもあなたじゃいけないでしょう?
 ちなみに私の名前は一一、しがない学生です。」

「えっと・・・・
 絹旗最愛です?
 よろしくお願いします?」

「ええ、よろしくお願いします」


そういって手を差し伸べ、握手をする。

唐突の自己紹介に、引き締めていた表情が崩れ
年相応な顔を見せる最愛。

またそれを微笑みながら見つめる一であった。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



「人ってこんなにもあっけなく死ぬんですね」


初めて人を殺した感触
それはあまりにもあっけないものだった。

照準を合わせ、引き金を引くそれだけで人は簡単に死ぬ。
頭をつぶせば、心臓を一刺し・・・・

人はもろく、それだけで簡単に死んでしまう


「・・・・そうね、お姉さんも初めての時はそう思ったわ。
 人は強い、けどそれと同じくらいもろく儚いんだなって。」

「・・・・・恋さんはどう思いましたか?」

「何も・・・・・一の為必要だった・・・・邪魔だった・・・・ただ、それだけ」

「そう・・・ですか」

「・・・・・理由」

「え?」

「自分の戦う理由・・・・忘れなきゃ・・・・大丈夫・・・・
 間違えても、一や恋たちがいる。
 だから、もっと大丈夫」

「そうね、だから無神経かもしれないけど安心してもいいわよ?
 それに辛くなったら支えてあげるから、お姉さんたちを頼りなさい?」

「そうですね。
 じゃあ!さっさと仕事を終わらして、一さんに甘えるとしましょう!!」


オリアナや恋の言葉に気が紛れたのか、
声を元気に張り上げズンズンと進んでいく。

それに続くように恋、オリアナと歩き出す。

その歩みにはもう迷いはなく、
力強い足取りで研究所の廊下を進んでいく。


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う〜む・・・・

超をつけなければ、最愛とレッサーの喋り方の区別がつけられぬ・・・

解せぬ

どうしたものか・・・・・


まあ、とりあえず更新です。

はっはっは、もうすぐ二人ほどヒロイン入りだぜ!


予測ついているかもしれないが、
アレイスターが準備する人材にいったい誰がいるのでしょうかね?ww

まあ、登場はこの研究室での話が終わってからですが


ではでは、コメントをお待ちしております!!

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