小説『呪い使いの転生者』
作者:unworld()

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   悲惨な人生
「なんで!!!俺なんだよ!!!」
俺、蓮月薫は家に帰ると血みどろに倒れる家族を見た。
…昔からそうだった。
今の家族は本当の家族ではない…
俺は一歳のときに捨てられた。
ちゃんとしたところでは、なくただのゴミ捨て場で捨てられていたそうだ。
その姿を見て今の家族が拾ってくれたそうだ。
俺には最初託児所に預けられていた。
だが、その託児所は不良どものたばこの不始末によって燃えて亡くなった。
そこで、俺はその日にちょうど風邪をひいていてなんを逃れたが、そこの子供は全員亡くなった。
子どもの親は俺を非難した。
「なぜ、自分の子供は死んだのにこの子供は生きているのか」と、
たぶん、逆恨みだとわかっているのだろう。
だが、誰かに当たらないとやっていけないのだろう。
そんなこと、子供の俺にでも容易に理解は足りていた。
俺はこうして呪われた。

そして小学校に入り事故の事は忘れていた。
二年に入るころその学校のプリンセスに告白されてもちろん付き合い始めた。
しかしだ、そのころ俺は気づいていなかった。
プリンセスということは好いてるものも多いはず。
そこで、妬まれいろんな嫌がれせをされた。
だが、俺には彼女がいてくれて支えてくれた。
それだけで俺はよかった。
だが、しかし、次第に嫌がらせはエスカレートした。
だから、彼女にも嫌がれせが及んでいた。
彼女は俺に助けを求めた。
だから、俺はその嫌がらせをしていたやつらを壊滅させた。ぼこぼこにしたのだ。
しかし、世の中というのはいつも残酷で不条理だ
その中にどこかの社長の御曹司がいて、そこの圧力もあり彼女は不幸になった。
そして、その彼女は家族と一緒に自殺未遂をした。まるで何かにつられるように手首を切っていた。
俺がいち早く察知し大事には至らなかったが、だが、彼女が書いた遺書には

「もう耐えきれない死にたい
薫君は何もしてくれなかった。もうさようなら」

と書かれていた。
俺が何かしたとかそういう問題ではない。したんだ俺は彼女のためにだがその判断は間違っていた。
よくテレビで暴力は不幸しか生まないというがまさにそうだった。
そしてその彼女は病院の屋上から飛び降り自殺した。
俺は悲嘆した。
俺が少し目を離した隙に自殺された。
俺は彼女の飛び降りる瞬間を目撃したにもかかわらず。
止められなかった。
彼女は苦しんでいた。そんなことは百も承知していたつもりだった。
だが、わかってなかった。否、わかろうとしていなかったのかもしれない。
なんでかは知らない…
ただ、たぶん怖かったのだ。彼女の心を知ってしまうのが…彼女の本当の気持ちを理解してしまったら俺まで死ななきゃいけない気がしたから…
最低だ…
あんなにも苦しんでた放っていた。
いや、放っていたわけではない…はずだ…
自信はない。皆無だ。
葬式には行かなかった。
資格がないから…
ただ、その時には悲しみの連鎖はとまることを知らなかった…

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