?４９ 【詩】 ジフィア・パジェント
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・空想魔術シリーズ＋詩
・戦場で戦士たちを鼓舞する古代詩
・『生贄たちのパジェント』作中劇イメージ
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天風来たりて すべての声は惑い流るる
結満（ゆいみ）ちて漣（さざなみ）響く天地（あまつち）在りて
清き潔き乙女 ここに跪く
問いかける声 願い祈る瞳 ただひたすらに
天よ、地よと希（こいねがう）う
立ち踏み歩く人の群れ 心臓に弾けし声の群れ
誰（たれ）よ聞く 誰（たれ）よ応える
捧げた巫女の命の鼓動 運命の生糸はどこへ続く
幾万輩（いくまんともがら）疾く絶たれた
震える絶望 見果てぬ荒野 彷徨う魂の瀞（とろ）
天風が世界を終（おわ）すその狭間 はらと零れる光の声
「終わらせぬ ここに立つ」
風は何処より吹くかと問い叫び
（必ず成し遂げると彼は言う）
その先に天が佇むと刻み込む
（生きて還ると二人で誓う）
立て 起（た）て 幾千万の声が時を越え 時空を越えるその瞬間（とき）まで
（さあ時は来た）
世界を終すその狭間 穿（うが）て人魂（じんこん）の楔（くさび）
（我らで運命を変えるのだ）
――ジフィア・パジェント（天命変えし物語）