小説『短編恐怖物語集』
作者:Maifa(アクアマリン)

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崇「おい龍一〜!!
  購買行こうぜ〜!!」

龍一「あー俺今日弁当。」

崇「え〜まぁいいか。じゃな!」

龍一「おう!」

崇と別れて、俺は裏庭に行った。







龍一「ハァ・・・・キャラ弁はキツイよ・・・」

弁当箱を開けたら見事なほどの出来のアンパンマン。
この年(17)になってアンパンマンって・・・・・・


多少文句を言いながらも、俺は弁当を完食した。
腹がくふれて動けそうもない。

俺は地面に寝転がった。
裏庭には桜の木がたくさんあって、床は花弁だらけだ。
でもそれがクッションになって昼寝にはちょうどいい。

ふと上を見れば、桜の花びらが降ってきた。
そして俺の額に落ち、次は頬、手と、いろんな所に花弁が乗っかっていく。

くすぐったくて手を顔に持って行った。
でも、その時、指先に妙な感触が伝わった。

龍一「なんだ・・・・・・・・!!」

指先を見れば、赤い液体。
身体を起こして花弁の落ちた所を触る。

龍一「!!!?」

顔を触ったら、掌が真っ赤に染まった。

まさかと思い床を見たら、俺は赤い水・・・・血の海にいた。
そして未だに降り続いている桜の雨。

俺の意識は、そこで途切れた。







龍一「・・・・ハッ!!
   ハァハァハァハァ・・」

目が覚めると、俺は自室のベットにいた。
身体を見れば、俺はパジャマを着ていて布団も掛けてあった。

龍一「なんだ・・・夢か・・・・」

ホッと安堵の息を吐いた。
だが、安心するのも束の間。

俺は手を見た。

龍一「う、うわああああああああ!!!!」

自分の手を見た瞬間、俺は絶叫した。
なぜなら、俺の手には・・・












         








                血の付いた桜の花が握られていたから。










 『これも夢なら覚めてほしい・・・』


桜に付いたあの血は、一体誰のものだったのか・・・――――
その答えは誰も知らない・・・・

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