小説『Re:Write(仮)』
作者:桃飴()

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「驚かすよ。パン喉につめて死んだらどうするんかっちゃ!」

「いや、大丈夫やろ」

後ろにいたのは高杉だった。

「……っでなんでここに居るのわかったそ?」

「そりゃあれだよ。チャリで駅まで行ったら久坂のチャリがあったからどうせここで寝てたんだろうなっ

てさ。だから起こしにきたんだけどね。」

 本来は俺と高杉は一緒に登校してその途中に前原を起こしにここに行くのが日課になっているのだが、時計

を見なくてもまだここに来るだろうの時間にしては早すぎる。

「ってか今日学校行くの早くね?」

「あぁ、今日朝一で生徒会の集まりがあるとかでさ、もう面倒くさいよ」

と言いつつ高杉は俺の後ろに座って最寄の駅で買ってきたパンを出して食べ始めた。

 高杉とはもう6〜7年以上の付き合いになる幼馴染でそのせいか性格とかが似通っている部分が多々ある。

高杉が取り出したパンもコーヒー牛乳も俺が買った同じメーカーの物だ。

 そんなことよりもさっきのニュースのコーナーであった『今日のぬこ』で俺は独り言すら言ってなかったは

ずなのに、ぬことワンワン選ぶならどっち!って考えていたら「ワンワンだろ」と言ってくる高杉はある意味

怖い。思考が読まれている。これも長い付き合いになるとわかるものなのだろうか?

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