小説『dog days not勇者』
作者:maguro328()

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「シンク遅いな」
紀の川市、ここにある普通の高等学校に通っている俺は親が知り合いで6歳くらいから友人であるシンクイズミがアスレチックの修業でイギリスに行くということで、イギリスの謎を本場で調べる為についていくことにした。
「お待たせ〜」
どこからともなくシンクの声が聞こえた。俺の視界をぐるっと回ってしてみてもシンクがいない。と言うことは・・・・・・
「上か・・・・・・」
春だと言うのにさんさんと輝く太陽の光を手で遮りながら上を見上げるとそこにはハーフと直ぐに分かる金色の髪の少年がいた。
「さっさと降りて来い」
「うん、わかった〜、とう!」
ジャンプ、回転とアクロバティックなことを平然とやりこなすシンクを視界から外し、前を見ると、犬がいた。しかも短剣をくわえている。
「ワンコ、危ない!」
俺は走った。それと同時にワンコは短剣を地面に刺した。するとワンコを中心に地面に魔方陣が現れた。冗談は一切言っていない、魔方陣だ。
「えっ!?」
走った足は止められない。俺はワンコの元までたどり着いたがワンコはそこから退いた。
「え?うおっ!?」
そのワンコがいた魔方陣の中心に穴が空いた。俺は急に足場を失い、重力の赴くままに落ち始めた。
「うわぁぁぁぁああああ!!!」
もちろんジャンプしたシンクも同様に落ちてきた。
「えぇぇぇぇえええええ!!!」
あっちも大変騒いでるな。俺は色々と諦めて自由落下に身を任せた。落ちてっくな〜とか心の中で歌ったりもした。そして気がつくと周りの景色は一風していた。紫色の空、どう見ても地球には無い森の多さ、空を飛ぶ島・・・・・・・・・・・・あれ?もしかして、異世界?異世界!?異世界!!
「うるぅぅぅぅぅらほ〜〜〜〜〜!!!」
テンションが上がりすぎてもの凄く舌を巻いてしまった。でもこれは下げられる訳が無い。正直もう上がりすぎて発狂しそうだ。いや、もうしているな。と辺りを見渡しているといつの間にか地面に辿り着いた。
「ついおぶっ!」
別にいきなり謎の言葉に目覚めた訳ではない。後から落ちてきたシンクに押しつぶされたのだ。
「いたたた〜」
いたたた〜じゃないよ。退いてくれよ。そんな願いは叶えられることが無く、女性が話を始めた。ミルヒオーレやのフニャラルドやのビスコッティやのとこの世界の単語が沢山出てくる。俺はそれを頭に確りとメモする。折角異世界に来たんだ、適応してやる。といきなり遠くから花火の様な音が聞こえた。
「いけない、戦が始まってしまいました」
戦?戦争しているのか?ならさっきの花火はもしかしてミサイルか何かか?
俺が思考を巡らしているといつの間にか重みは消えて2人も消えていた。そして俺がそれに気付いたのは30分後だった。

-2-
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