小説『ナオキ君』
作者:ヨナ(ヨナ日記)

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卒園式の日。

みどり先生が泣き出したから、あたしもなんだか涙が出てきた。

こんなに悲しい事が、世界にはあるんだって、ちっちゃな心で初めて知った。


 ナオキ君は別の小学校に行くんだって。
 
帰り際、ナオキ君のママとうちのお母さんがハンカチを持ったまま話をしていて、

ナオキ君はママと手を繋いだまま黙っていて、あたしもなんだか黙ったままだった。




そうして、卒園式は終わってしまった。

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