小説『ちっぽけなバンドの物語』
作者:Dissonance★()

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少し遅めの11時半、龍児は起床した。
「おし、行くか」
龍児は気合を入れ、身支度をはじめた。

3人は合流し、3時10分前にライブハウス「Minel」に到着した。
「とにかく、楽しむことな」
雄大の言葉に2人はうなずき、
「行くぞ」
海斗がドアを開けた。

「こんにちは、今日はよろしくお願いしまーす」
「よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
対バンの方やライブハウスの関係者はこちらを向き、
「はーいよろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
対バンの方達は皆揃っていた。

「CROWNさんですね、じゃ逆リハなんでCROWNさん一番最後にリハやってもらうね」
「分かりました」
逆リハとはライブを行う順番の逆からリハしていき、最初のバンドのセッティング時間を省くリハ方法。

高校生バンドは龍児達含めて2つで、社会人バンドが2つ。
今日のライブのトリである社会人バンドはこなれた感じでセッティングを始めた。
「俺、リハが一番緊張するんだよな」
雄大が少し顔を歪ませながら言った。
龍児はよく意味が分からなかった。
ライブの方が普通に緊張するんじゃないのか?

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