小説『ちっぽけなバンドの物語』
作者:Dissonance★()

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気づいたら昼前。
昨日は結構動き回ったから疲れていたのだろう。
龍児は起き上がり、居間へ向かった。
母親が掃除をしていた。
「おはよう」
「休みの日くらい休めば?」
龍児は申し訳なさそうに言った。
「休みの日にしなくていつするの」
確かにその通りだ。
「俺がやるよ」
龍児はそういってほうきを取り上げ、掃除を始めた。
「じゃあお昼作ろうかな」
母親はキッチンへ向かった。

しっかり飯を食べ午後はゆっくりと仕度をし、2時前に家を出た。
2時半に3人は合流し、電車に乗り隣町へ。
隣町に着いたのは3時過ぎ。

「ちょっと早いな」
「楽器屋行くか」
そういって3人は楽器屋へ向かう。
この町で一番大きな楽器屋「澤田楽器」。
この楽器屋は管楽器や鍵盤など色々な楽器を取り扱っており、たくさんの人が訪れている。
スタジオもあり、ここは安いし機材や設備が豪華なので、なかなか予約が取れないスタジオとして有名だ。
ぱっと見20歳前後の若い男がギターの試奏していた。
「結構うまいな・・・」
雄大はじっと見据えていた。

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