小説『スイーツバトルロワイアル』
作者:Mr,後困る()

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77 黒いピアノ

14:00 ろの4 ブティック

ショートケーキ「・・・遅いですわね」

一体何があったのでしょうか?あんな奴に負ける筈はございませんでしょうに
途中で何かあったのでしょうか?もしかしたら何人も仲間が居たりとか・・・

ガチャ

ブリオッシュ「ただいま戻りま・・・」
ショートケーキ「遅かったですわね・・・?」

何故かブリオッシュが固まっている

ショートケーキ「一体どうしました?」
ブリオッシュ「・・・何か悪寒が・・・いや気のせいですね」
ショートケーキ「そう、なら良いですわ、遅かったので心配していましたのよ?」
ブリオッシュ「すみません、ちょっと服に付いた血を落としていました」

そうですか、私の前に出るのだから身支度をしていたのですか・・・

ショートケーキ「なるほど、中々良い心掛けですわ」
ブリオッシュ「ありがとうございます」
ショートケーキ「でもレディを待たせるのは感心しませんね」
ブリオッシュ「それは申し訳ありません」
ショートケーキ「まぁそれは置いといて、貴方が居ない間に
服を一通り見終わったのですがですが・・・特に良い物は無いですね
下はこのロングスカートが良いと思うのですが」
ブリオッシュ「何を着ても似合うと思いますがね」
ショートケーキ「・・・口説いているつもり?」
ブリオッシュ「ち、違いますよ!!鍵盤が黒いピアノってあるじゃないですか!!
あれと同じ理屈ですよ!!」

・・・黒いピアノ?・・・ああ、ありますね、見た事ありますが
あれって何か意味があるのでしょうか?

ショートケーキ「・・・それってどういう意味です?」
ブリオッシュ「奏者の白い指を引き立たせるには
ピアノの鍵盤を黒くするのが良いという事です」
ショートケーキ「なるほど・・・私が薄汚れたボロ布を着た所で
逆に私の美しさが引き立つと言いたいのですか?」
ブリオッシュ「まさにその通りです」
ショートケーキ「回りくどいです、西瓜に塩位の分かりやすさは欲しいです」
ブリオッシュ「すみません」
ショートケーキ「さっきの貴方の理屈だと
ファッションは何でも似合うとして問題は肌ざわりですよ」
ブリオッシュ「肌触り・・・ですか?」
ショートケーキ「このロングスカートを
選んだのも肌触りのファクターが強いです」
ブリオッシュ「はぁ・・・・・」
ショートケーキ「上はちょっと肌触りが悪い物ばかりで・・・」
ブリオッシュ「・・・だったら私の上着着ますか?
何故かは分かりませんが、中々上質の物のようですよ?」

!?な・・・ななななななな!!!!何を言ってるんですか!!
いや、落ち着きなさい私!!ここは下手にリアクションとってしまったら
何か意識してる様じゃないですか!!ここは平常心で・・・

ショートケーキ「良いのですか?」
ブリオッシュ「私には勿体無いですから」
ショートケーキ「・・・では試着いたします」

私は試着室に入り着てみました・・・ちょっと胸がきついですね
恐らく男性用でしょうから仕方が無いですが・・・問題無いでしょう

ブリオッシュ「マドモアゼル」
ショートケーキ「すみませんがもう少し待って頂けますか?」
ブリオッシュ「外に何やら異様な気配がします」
ショートケーキ「・・・・・」

確かに何か嫌な予感がいたしますね・・・私は試着室から出た

ショートケーキ「お待たせしましたね、行きましょうか」
ブリオッシュ「いえ、私一人で充分です」
ショートケーキ「待つのはもう飽きました、私も出ます」
ブリオッシュ「・・・マドモアゼル、お名前を聞いていませんでしたね」
ショートケーキ「ショートケーキ、それが私の名です」
ブリオッシュ「ショートケーキ様、ご無理はなさらないで下さい」
ショートケーキ「問題ございませんわ、貴方こそ足手纏いにならない様に」

私達はブティックを出た

ショートケーキ「そこの貴方」
三色団子「何だ、今から白餡を殺しに行かなければならない
見逃してやるからさっさと失せろ」
ブリオッシュ「お前・・・何者だ?」
三色団子「三色団子だ」
ショートケーキ「中々上等な菓子だと見受けま」
三色団子「失せろ、と言ったのが聞こえなかったのか?」
ブリオッシュ「貴様・・・2対1で勝てると・・・」
三色団子「ふふふ・・・」

こっちが有利な筈なのに・・・何でこの男はこんなに・・・!!

ショートケーキ「ブリオッシュ!!後ろ!!」
ブリオッシュ「!?」

ガキィ!!

ブリオッシュは大鎌で後ろからの攻撃を防いだ!!
・・・何ですの!?三色団子が・・・二人!?

ブリオッシュ「なるほど・・・理屈は分からんが
お前は分裂できるのか」
三色団子「見ただけで理解できるとは・・・
貴様、魔王の手の者か?」
ブリオッシュ「魔王?誰だそれ?私が仕えるのは
こちらのショートケーキの様な高貴な方のみです」

不覚にも嬉しく思ってしまった・・・ってそんな事より!!

ショートケーキ「魔王とは一体何の事です?」
三色団子「ここで死ぬお前らには関係無い事」
ブリオッシュ「・・・素手で私達に勝てると?」
三色団子「くくく・・・今から証明してやる」

残り49名

ショートケーキ
状態:新しい服が手に入って上機嫌
道具:無し
武器:ソードブレイカー
思考
1.戦いに勝ち自分以外の菓子を消去する
2.ブリオッシュを意識し始めている
3.三色団子を殺す

ブリオッシュ
状態:健康
道具:支給品一式
武器:大鎌
思考
1.戦いに勝ち品格の無い菓子を消去する
2.三色団子を殺す

3色団子
状態(赤):健康
状態(白);健康
状態(緑);健康
道具:支給品一式
武器:発信機
能力:天地人
効果:自分と同一の存在を3人に増やす、3人とも本物の為
3人全てを倒さなければ死んだとみなされない
1人でも生き残れば再生が可能、増えた3人は遠くまで離れなれない
思考
1.この戦いに勝利する
2.さっさと目の前の二人を倒して先に進んで白餡を殺す

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