小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ー物乞いー

イリナとゼノヴィアが去った後

リアス「佑斗!待ちなさい!」

木場の奴、このまま聖剣を追うつもりだな。

リアス「私の下を離れるなんて許さないわ!あなたはグレモリー眷属のナイトなのよ!はぐれになってもらっては困るわ!」

俺もアーシアの時に似たような会話したから、木場に強く言えないな。

木場「僕は同士達のおかげで処分から逃れることが出来たんだ。だから彼らの恨みを魔剣に込めないと。けれど部長の下にいたら僕は幸せになってしまう。そしたら僕は同士の願いを叶えられなくなってしまう!」

ブチッ!

ドガッ!

零誠は木場をぶん殴った。

零誠「大馬鹿野郎が!もう一辺言ってみやがれ!」

木場「一体君は何なんだよ!前も言ったけど気持ち悪いんだよ!」

零誠「俺を侮辱すんのは構わない!だがな!お前の同士を侮辱すんのは俺が絶対に許さない!」

木場「君に何が分かるんだ!」

そう言って木場はその場から消えた。

ーーーーーーーーーーーー

翌日 駅前

零誠「よし、集まったな」

集合場所にした駅前に俺、夕麻、白音、匙がいる。

誘ったのは夕麻と匙だけだったのだが、途中で白音に捕まった。

匙「飯を奢ってくれるって本当か?」

零誠「ああ。手伝ってくれたら食わせてやる」

匙「で、いい加減何を手伝うのか教えろよ」

零誠「教会と協力して堕天使側の聖剣をへし折る」

匙「ふざけんな!?俺は帰る!」

零誠「まぁ、待て」

ガシッ

零誠は匙の襟を掴んだ。

匙「ぐえっ、放せよ!お前らグレモリー眷属の問題だろ!シトリー眷属の俺は関係無いだろうが!殺される!会長に殺される!」

零誠「そう言うと思ってそれなりのお礼を用意しておいたんだが」

匙「こんな命に関わることに釣り合うお礼なんてあるはず」

零誠「松田特性ソーナ会長の隠し撮り写真」

匙「俺の命はお前の物だ」

零誠「いい働きを期待してるよ」

匙買収完了

零誠「匙の言った通り危険だから白音は帰った方がいいぞ」

白音「………私だって木場先輩が心配です。それに危なくなったらレーセー先輩が助けてくれるでしょう」

零誠「あまり期待するな」

白音「………それじゃ、二手に分かれて探しましょう。私とレーセー先輩のペアと匙先輩と夕麻先輩のペアで行きましょう」

夕麻「何ちゃっかり主様と2人っきりになろうとしてるんですか!私が主様とペアを組みます。使い魔ですし」

白音「………エーテライトを使えば意志疎通出来るじゃないですか。それを役立たせるには同じペアでは意味がありません」

夕麻「ケータイ使えば一発でしょうが!」

零誠「喧嘩するな。ここは公平にグーパーで分けるぞ」

白音「………恨みっこ無しですよ」

夕麻「いいわ。どうせ私が主様とペアになるでしょうし」

零誠「じゃあ行くぞ。グーパージャス」

零誠パー

白音グー

夕麻グー

匙パー

白音・夕麻「「なんであなたなんですか!」」

匙「お前らがグー出したからだろうが!」

ーーーーーーーーーーーー

二手に別れた後、匙が聖剣を壊す理由を聞いてきたので『聖剣計画』について説明してやった。

現在

匙「うおおおおおおおお!」

匙は号泣していた。

匙「ムカつくイケメンだと思っていたが、あいつにそんな事があったなんて!」

零誠「だからあいつには幸せになって欲しいんだけどな」

匙「よし!俺も夢を話す!」

零誠「ソーナ会長と結婚するとかだろ」

匙「甘いな!結婚は結婚でも出来ちゃった婚だ!」

零誠「お前は嫌な斜め上の方向の発言するな!?」

匙「お前の夢はなんだ?」

零誠「この世界を救うことかな」

匙「本気でそんなこと言う奴お前以外にマンガの中でしか知らないぞ」

夕麻『主様。2人を見つけました』

零誠「分かった。俺達が行くまで近づくな」

匙「零誠」

零誠「白音と夕麻が見つけたみたいだ」

ーーーーーーーーーーーー

ゼノ「どうかこの迷える子羊にお恵みをー」

イリナ「天の父に代わって哀れな私達にお慈悲をー」

目立つ!大通りでこいつら何やってんの!?

ゼノ「これが先進国である日本の現実か。これだから進行の匂いがしない国は嫌なんだ」

イリナ「文句言わないでよ。その異教徒から恵んで貰わないとパン1つ買えないのよ」

こいつらは外国行くのに金持って来てないのか?

イリナ「ふん。元はと言えば、お前が詐欺まがいの絵画を買ったのがいけないんだろ」

どうやら俺の幼なじみはバカのようだ。

イリナ「何を言うの!?この絵には聖なるお方が書かれているのよ!展示会の人もそんなことを言ってたわ」

ゼノ「ほう。ならこの絵に書かれているのが誰か分かるな?私には誰一人として一致しないぞ」

イリナ「多分………ペトロ様?」

ゼノ「その間と疑問符はなんだ!?聖ペトロがこんなん訳無いだろ!」

イリナ「いいえ!こんな物よ!私には分かるもん!」

あーあ、意地になっちまって。

零誠『夕麻。金を渡すから食い物に替えてきてくれ。質より量で』

夕麻『分かりました』

ゼノ「どうしてこんなのが私のパートナーなんだ。主よ。これも試練なのか?」

イリナ「ちょっと頭を抱えないでよ。あんた沈む時はとことん沈むわよね」

ゼノ「うるさい!これだからプロテスタントは異教徒だと言うのだ!我々カトリック教徒とは価値観が違う!もっと聖人を敬え!」

イリナ「何よ!古いしきたりに縛られるあんた達がおかしいのよ!」

ゼノ「なんだと異教徒!」

イリナ「何よ!異教徒!」

喧嘩をおっ始めたよ。

夕麻『主様。言われた通りに買って来ました』

零誠「お前ら、言った通り奢ってやる」

グーーーーーー!

結構離れているのにイリナとゼノヴィアの腹の音が聞こえてきた。

イリナ「まずはお腹を満たしましょ。じゃなきゃエクスカリバー奪還どころじゃないわ」

ゼノ「そうだな。それじゃあ、異教徒を脅して金を分けてもらうか。主も、異教徒相手なら許してくれるだろう」

零誠「モグモグ主が許しても日本警察が許さねえよ。モグモグ銃刀法違反者共がモグモグ」

イリナ・ゼノ「「レーセー(くん)!?」」

匙・白音・夕麻「「「モグモグ」」」

イリナ・ゼノ「「ダラダラ」」

零誠「涎出てるぞ」

イリナ・ゼノ「「なっ!?」」

あわてて2人は口を拭う。

零誠「あー、ハンバーガーは上手いなー」

白音「………このたい焼きもです」

匙「大判焼きってクリームは邪道だと思うけど、結構イケるんだよな」

夕麻「主様。奢ってくれてありがとうございますね」

零誠「構わないよ。やっぱりまともに働いて稼いだ金で食う飯は上手いな」

三人『はい』

ゼノ・イリナ「「うぅっ」」

零誠は食べ掛けのハンバーガーをわざと落とした。

零誠「あーあ、落としちまった。きっとどこかの負け犬が食うんだろうな」

ゼノ「うおおおお!切る!貴様の首をこの場で切り落とす!」

零誠「飯を奢ってやろうと思ったのに」

ゼノ「何…だと?」

零誠「イリナ。幼なじみとして飯くらいちょっと頼みごとを聞いてくれたら食わせてやるぞ」

イリナ「やっぱり持つべき物は友達よね!」

零誠「じゃあ、行くか。イ・リ・ナ」

ゼノ「わ、私は!?」

零誠「え?他人でいきなり因縁つけた挙げ句斬り掛かろうとしてきた犯罪者予備軍の負け犬に俺がバイトで稼いだ金を使えと?」

ゼノ「がぁぁぁぁぁ!」

ゼノヴィアは布を巻いたエクスカリバーで地面を叩きまくる。

イリナ「レーセー。ゼノヴィアにも恵んであげて」

ゼノ「………イリナ」

零誠「しょうがないな。イリナに免じて犬の服従のポーズをとって、『この卑しい負け犬に餌を恵んで欲しいわん』と言ったら奢ってやるよ」

ゼノ「ふざけるな!誰がそんな事を!」

零誠「じゃあ、みんな行こうぜ」

ゼノ「ま、待て!分かった!やるから」

零誠「はい、どうぞ」

ゼノヴィアは言われた通りの格好になって

ゼノ「こ、この…卑し…い」

零誠「声が小さい」

ゼノ「ああ、もう!この卑しい負け犬に餌を恵んで欲しいわん!」

零誠「………なんかゴメン」

ゼノ「謝るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

ゼノヴィアの初めて会ってから一番大きい叫び声だった。

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