小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ーコカビエルー

説教中

リアス「あなた達がしたことは戦争に発展するかもしれなかったのよ。分かってるの?」

零誠「そういう行動をサーゼクス様から許されてます」

リアス「反省してないでしょ?」

零誠「反省はしてます。でも後悔はしてません」

リアス「はー。お兄様ったらレーセーにとんでもない許可を与えたわね」

零誠「さっき言ったように反省はしているので、もし似たようなことがあったら報告します」

リアス「似たようなことが起きないように努力しなさい。仕方ないわね。今回のことは許すわ」

3人『ありがとうございます』

ペチン!ペチン!ペチン!

何かを叩く音がしたのでそちらを見ると、

匙「なんかあっちは良い風に終わってますよ!こっちもなんとか」

ソーナ「余所は余所、うちはうちです」

匙「そんなぁ、あぅ!ごめんなさい!許してください!」

ソーナ「ダメです。隠し事どころか嘘までついてた悪い子にはお仕置きです」

匙がソーナ会長にけつ叩きされていた。

零誠「あの羞恥には俺は耐えられないな」

白音「………私もです」

夕麻「主様にされたいです」

零誠・白音「「え?」」

夕麻「いえいえ、なんでもありません」

リアス「3人ともお尻をこっちに向けなさい」

3人『はい?』

リアス「許すと言ったけどお仕置き無しとは言ってないわよ」

零誠「あはは。変な冗談は止めてくださいよー」

白音「………先輩の言う通りです」

夕麻「うんうん」

リアス「ニコッ」

あ、目がマジだ。

零誠「逃げるぞ!」

ダッ!ガシッ

逃亡の瞬間に捕まった。

零誠「何故に俺だけ!?」

リアス「だって白音と夕麻にやっても面白くないでしょ?」

零誠「なんか私的な要素が入ってやがる!」

リアス「というわけでお尻を出しなさい」

零誠「クソッ!こうなったら仕方ねえ!今日は俺の部屋で寝ていいんでお仕置きは勘弁してください!」

リアス「添い寝?」

零誠「構いません」

リアス「私って寝る時裸なのよね」

零誠「か、構いません」

リアス「レーセーも裸」

零誠「それは無いでしょう」

リアス「ま、そのあたりが妥当なところか」

俺は何か尊厳を失った気がする。

匙「俺も一緒に寝るんで」

ソーナ「怒るわよ?」

匙「すんませんでしたーーーーーーーーーー!!」

ーーーーーーーーーーーー

帰宅

零誠「ただいま」

母親「レーセー?ちょっとこっち来てみなさい」

前回は教会2人組がいたんだよな。

今回は鬼が出るか?蛇が出るか?

声がしたキッチンに行くと

母親「ほら、みんな」

アー・黒歌「「お帰りなさい」」

2人はエプロン姿だった。

だが、露出度が異様に高い。

零誠「まさか裸エプロンだと?」

アー「桐生さんに教わりました。日本のキッチンに立つ時は裸エプロンだと。恥ずかしいですけど日本の文化に慣れる為です」

零誠「キリューーーーーーーーーーーーーーー!!」

黒歌「レーセー。この格好って下着も着けてないからスースーするにゃ」

零誠「なら履け」

黒歌「これも日本文化が悪いのにゃ」

零誠「俺が過ごしてきた文化に濡れ衣を着せるな!」

アーシアと違いスタイルが良いから形がくっきり分かっちまう。

母親「あー、若い頃を思い出すわ」

親のそういう話は聞きたくない。

リアス「なるほど。その手があったわね」

零誠「誰か俺に常識を教えてくれ」

この世界に俺の常識が通用しない。

リアス「アーシア。あなたはサキュバス並みの淫魔になれるわ」

アー「エッチなのは嫌です」

黒歌「私は構わないわ。もちろんレーセー限定だけどね」

アー「ならやっぱり私も」

リアス「2人とも待ってなさい!私も着替えてくるから」

母親「私が手伝うわ」

リアスと母親退場

アー「レーセーさん。この格好はおかしいんですか?」

零誠「うん。普通の家庭にはいない」

アー「えぇ!?桐生さん、黒歌さんに教えて貰ったんですよ!」

零誠「その2人は特にダメな方向に進んだ方々だから」

黒歌「あのねー、レーセー。私相手だからって何を言ってもいいことにはならないにゃ」

零誠「その2人以外にも部長、朱乃先輩、夕麻、母さんから何か教わったら気をつけるように。もう俺に確認しろ」

アー「はい。分かりました」

零誠「よし。つーか、黒歌は桐生と仲が良いのか?」

黒歌「今日初めて会ったんだけど何か感じる物があったにゃ」

零誠「変なところで意気投合しやがった!」

ガチャ

リアス「レーセー。着替えてきたわよ」

零誠「頭が痛くなってきた」

リアス「早速料理に取り掛かるわよ」

そう言って3人とも料理を開始するのだが、まぁ、裸エプロンというわけですから後ろから見たら全裸なんですよね。

零誠「部屋に戻ろう」

この後、夕麻と白音が帰ってきて、夕麻が参加。

白音はさすがに諦めて俺と部屋で遊んで暇潰しをした。

父さんも帰ってきて鼻血を出して倒れた。

ーーーーーーーーーーーー

自室

リアス「レーセー。早速一緒に寝るわよ」

零誠「………はい」

夕麻は部長に白音は黒歌に尻叩き1000回をされたので言い訳出来ない。

そしてそれよりも問題なのは、

黒歌「私もお仕置きする側だから一緒に寝るにゃ!」

てな事になった訳です。

若干予想してたけどな!

だからアーシアを説得出来ただけマシだ。

ガシッ ムニュッ

2人が左右から腕にしがみ付いてきた。

2人とも裸だからダイレクトに触覚が反応する。

零誠「俺ならやれる。無心だ。無心になれ。レーティングゲームの時と同じように」

黒歌「レーティングゲームの時は膝枕だったけど今回は生乳にゃ」

生乳。本当にマシュマロと同じ感じなんだな。

零誠「どちくしょう!今、少し集中力が切れちまったじゃねえか!」

黒歌「うるさくて眠れないにゃ」

零誠「誰のせいだ!?」

その後は3人静かになって部長と黒歌は寝てくれたのだが、俺は少しでも寝ようとすると無心が切れてしまうので寝れないでいる。

零誠「今夜は徹夜だな」

無心のおかげで鋭敏になっている聴覚が外での羽音を捕えた。

そしてその羽音に掻き消されそうなほど小さい虫の息ほどの呼吸音も一緒に捕えた。

零誠「部長。黒歌」

リアス「この感じは」

黒歌「堕天使にゃ」

2人も気付いたみたいで指を鳴らすと一瞬で制服を身にまとっていた。

零誠「『投影開始』」

俺も制服を着るように投影し、部長と黒歌と一瞬に窓から飛び降りた。

空中に黒い羽が10枚生やした若い男性の堕天使が浮いている。

その堕天使は部長を見て苦笑し、

コカ「初めましてかな?グレモリー家の娘よ。その紅い髪を見ていると忌々しい兄君を思い出して反吐が出そうだよ」

挑発だが、絶対的強者がやれば様になる。

この戦力差は部長が真っ向から戦っても勝負にならないな。

リアス「ごきげんよう。堕ちた天使の幹部コカビエル。私の名前はリアス・グレモリーよ。以後お見知りおきを。それとグレモリー家と魔王は最も近く、最も遠き関係よ。政治的なやり取りをしたいなら無意味よ」

ガチャ

夕麻「コカビエル様!?」

同じ堕天使だから気付いたのか玄関から夕麻が出てきた。

コカ「誰が来たかと悪魔の犬に成り下がった恥曝しか」

夕麻「うぅっ」

夕麻はその場に屁たれ込む。

コカ「犬は放っておいて手土産だ」

コカビエルはこちらにある物を放り投げてきた。

俺はそれを受けとめる。

ある物とはさっき聞き取った虫の息を発するイリナだった。

零誠「イリナ!」

状態がマズい。身体中に傷を負い、出血が多く、体が冷たくなっている。

零誠「夕麻!イリナをアーシアと白音の元に!」

夕麻「は、はい!」

夕麻にイリナをアーシアと白音の元へ連れて行かせる。

ヒーリングと気のコントロールがあれば一命は取り留めるだろう。

コカ「俺達の根城に潜り込んだネズミが三匹いてな。それなりに歓迎したよ。まぁ、そのうち2匹は逃がしてしまったがな」

木場とゼノヴィアは逃げきったのか。

コカ「魔王と交渉などそのようなバカげたことはせんよ。まぁ、妹を犯し殺せばサーゼクスの激情が買えるのだからそれもいいが」

リアス「なら私への接触は何が目的なのかしら?」

コカ「お前の根城の駒王学園を中心にこの街で暴れればサーゼクスかレヴィアタンが連れるだろう。あの学園には何しろ妹が在学しているのだからな」

リアス「そんなことをしたら神、堕天使、悪魔の大戦争が起こるわよ!」

その言葉を聞きコカビエルは嬉しそうに笑う。

コカ「それは願ったり叶ったりだ!エクスカリバーを盗ればミカエルが戦争を吹っかけてくると思ったのだが、寄越したのは雑魚のエクソシストばかり!全くもってつまらん!」

黒歌「この戦争狂が」

コカ「そうだとも!私は三つ巴の戦争を望んでいる!前回の戦争が終わって退屈で退屈で仕方無かった!アザゼルとシェハザムは次の戦争に消極的でな。それどころかセイクリッド・ギアなんて訳の分からん物を集め、研究しはじめやがった!そんな下らない物が俺達の決定的な武器になるとは限らん!そこのガキが持っている『ブーステッド・ギア』レベルなら話は別だが、そうそう見つかる物じゃない」

コカビエルはこっちに目を向ける。

うん。スゲー威圧感だな。

零誠「『ブーステッド・ギア』に興味があるのか?」

コカ「少なくとも俺にはない。アザゼルは欲しがるだろうな。あいつのコレクター精神は異常だ」

零誠「もう1つ聞きたいことがあるんだが」

コカ「なんだ?言うだけ言ってみろ」

零誠「羽10枚って意味無くね?つーか、邪魔だろ」

ズルッ

全員がずっこける。

リアス「何下らないことを聞いてるの!?」

零誠「だって気になるじゃないすか。二枚あれば十分でしょ?」

リアス「だからって今聞く必要ないでしょうが!」

コカ「とにかくお前にはこの争いに参加してもらう。ネズミどもの歓迎料として貰ったエクスカリバーを合わせて五本のエクスカリバーにより本来の力を駒王学園で解放する」

零誠「二本足りなくね?」
コカ「そのうち集めればいいだろう」

指を鳴らすと昼間の閃光弾のような光が視界を奪う。

コカ「それでは戦争をしようではないか!駒王学園で待っているぞ!」

光が無くなったときにはコカビエルの姿は無かった。

リアス「駒王学園に向かうわよ!」

零誠・黒歌「「はい(ええ)!」」

あっ!結局あの羽は邪魔じゃないのか聞けなかった。

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