小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ー出来ることー

変態を卒業した次の日

零誠「母さん。イリナって覚えてる?」

母親「懐かしいわね。幼なじみのイリナちゃんでしょ」

零誠「ああ。そのイリナ。それでさイリナと連絡取れないかな?」

母親「多分出来ると思うけどなんで?」

零誠「ちょっと頼みたいことがあるんだ」

母親「もしかして昨日ああいう本とかを手放したことと関係あるの?」

零誠「まぁ、あるっちゃあるけど」

母親「分かったわ。ちょっと待ってなさい」

母さんはなんか凄く嬉しそうに電話に向かった。

あれ絶対なにか勘違いしてるな。

母親「レーセー。繋がったわよ」

零誠「ありがとう」

母親「それじゃあ、ごゆっくり」

母さんは気を利かして部屋を出ていった。

イリナ『レーセーくん?』

零誠「ああ。久しぶりだな」

イリナ『久しぶり。でもいきなり電話かけてきてどうしたの?』

零誠「単刀直入に聞くけど、聖剣を使えるようになったか?」

イリナ『………どうして知ってるの?』

零誠「てことは使えるのか」

木場は助けられなかったか。

イリナ『ええ、そうよ。使えるわ。知ってる理由は聞かないであげる。用件ってそのこと?』

零誠「それもだが本題はお前はこれから不幸になる少女がいたらどうする?」

イリナ『助けるわ』

零誠「即答か。イリナらしいな」

イリナ『当たり前でしょ。で、誰なのよ?その不幸になる少女って』

零誠「アーシア。アーシア・アルジェント」

イリナ『アーシアってあの聖女の!?』

零誠「知ってるみたいだな」

イリナ『当たり前よ。結局有名だもん。でも聖女が不幸になるってどういうこと?』

零誠「聖女って幸せなのか?」

イリナ『えっ?』

零誠「聖女って特別ってことだろ?特別って自分達と違うってことだろ?そんな風に思われて、気をつかわれて、線引きされて、友達もいないってことだぞ。俺はそんなの幸せ者だと思わない」

イリナ『………私にどうして欲しいの?』

零誠「友達になってやってくれ。そして不幸から遠ざけてやってくれ」

イリナ『はぁ、レーセーくんは卑怯ね。そんなこと言われて断われないじゃない』

零誠「俺はイリナのそういうところが好きだよ」

イリナ『な、何を言ってんのよ!?』

零誠「なんか変なこと言ったか?」

イリナ『なんでも無いわよ!切るわよ!』

零誠「ああ。じゃあ会うのは当分先だがまたな」

イリナ『またね』

零誠「次は小猫と黒歌だ」

もう黒歌が主を殺してはぐれになってしまったかもしれないけど。

リアス・グレモリー様

黒歌と白音という猫又を救ってやってください。
主に酷い目に合わされています。どうか黒歌が主を殺す前に彼女達を救ってやってください。

赤竜帝より

調べたらリアスがこの街にもう来ていることが分かった。

この手紙を何通か送る。こっちの住所は適当に書いとくけどね。まだ俺は原作介入するべきでは無いからな。

………結局人任せかよ。イリナを頼って、リアスを頼って自分を犠牲にしてでもって思っても俺には犠牲にするだけの力が無い。

はぁ、強くなりたい。

グラッ

あれっ?いきなり眠くなってきやがった。

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???「お前は誰だ?」

何も無い真っ白な空間に佇む真っ赤なドラゴンが訪ねてきた。

???「もう一度聞く。お前は誰だ?」

零誠「俺は俺だよ。兵藤零誠だ」

???「お前が零誠?笑わせるな。零誠はもっとバカでスケベで変態で魔力が無くて俺が呼びかけても気付かない落ちこぼれだぞ」

零誠「そこまで言う!?可哀想過ぎるだろ!」

???「それに零誠は悪魔や聖剣、ドラゴンの知識が全くない」

零誠「やっぱり気付かれちまったか。ドライグ」

ドレ「当たり前だ。零誠とは産まれた時からの付き合いだ。それでお前は誰だ?」

零誠「旧名哀川零。この世界の外側にいる悪戯の神の遊び相手ってところかな。」

俺はドライグに他の世界を巡り、零誠の体に憑依したことを話した。

原作知識は少しだけあるということにしておいた。

ドラ「まさかそんなことがあるとはな?」

零誠「それでどうする?俺を殺すか?」

ドラ「何故だ?」

零誠「何故って、俺は本物の零誠の人生を横取りしたんだぞ!」

ドラ「じゃあ聞くが本物の零誠は俺にお前を殺して欲しいと望んでいると思うのか?」

零誠「それは」

ドラ「とにかくお前は零誠だ」

零誠「ドライグ」

ドラ「だいたい乳竜帝と呼ばれるくらいならお前の方がマシだ!」

零誠「お前そっちの方が本音だろ!?」

こいつ薄情だな!

ドラ「それで力が欲しいんだっけか?」

零誠「ああ。だけどドライグがいるなら大丈夫だな」

ドラ「いや、今回は無理矢理会った形だから2、3年程眠らせてもらう。お前が言う原作には間に合うから安心しろ」

零誠「俺は結局無力なままなのか」

ドラ「俺を使えなくても力を得る方法がある」

零誠「なんだそれは?」

ドラ「魔法だよ。前の零誠はからっきしだったが、お前なら俺が基礎を教えればすぐに使えるようになる」

零誠「なら早速教えてくれ。今は力はいくらあっても足りない」

ドラ「分かった。一回で覚えろ」

零誠「上等」

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ドラ「それじゃあ、そろそろ眠るぞ」

零誠「目が覚めたときまでに絶対に強くなってるからな。相棒」

ドラ「相棒?」

零誠「これから死ぬまで一緒なんだから当たり前だろ。嫌ならやめるが」

ドラ「あはははは!今までの持ち主でそんなこと言った奴は初めてだ!こちらこそ頼むぞ。相棒」

このセリフを聞いた時に目が覚めて朝になっていた。

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