こうした方がいいと思った事があったらコメントに書いてください。感想もお待ちしています。
ーアスカロンー
ギャスパーを特訓しています。
投げたボールを止めるのが9割成功するようになってきた。
零誠「匙のおかげで個意的に発動出来るようになったみたいだな」
ギャス「はい!でも暴走時に勝手に発動してしまうんですよね……」
ギャスパーがまた自虐的に呟いた。
零誠「『魔眼殺し』があれば平気だろ」
ギャス「でも……恐いです。さっきだってレーセーさんの腕を止めてしまいましたし」
ボールを投げたときに腕が視界に映りこんでいて、一緒に止めてしまった。
その時ギャスパーは泣いて謝りながら逃亡しようとしたので、ゼノヴィアに捕獲して貰った。
零誠「なんだ?あの時怒られるのかと思ったのか?」
ギャス「はい。ぶたれるかと思いました。でも、本当に恐かったのはレーセーさんに恐がられるかと思ったんです」
零誠「お前さ、あまり俺を舐めるなよ。俺はミスを怒るほど心が小さくないし、お前を恐がるほど弱くねえよ」
ギャスパーは俺の言葉を黙って聞いてる。
零誠「つーか、俺が恐怖するくらい強くなれ。もう引きこもる事は出来ないんだ。だから強くなれ。お前が大切な物を守れるくらい強くなれ」
ギャス「ぼ、僕にはレーセー先輩みたいに強くなるなんて無理です」
零誠「無理じゃない!」
ギャス「ひっ」
つい大きな声を出してしまった。
零誠「大声を出して悪いな。俺、お前の才能に嫉妬したんだよ」
ギャス「僕の才能?」
零誠「ああ。魔術に関しての才能を言えば部員一なんだよ」
ギャス「部員一……」
零誠「お前の魔力は部長と同じで特殊な魔力だ。どんな物かまだ分からないけどな。それにお前は吸血鬼だ。どんな世界でも吸血鬼ってのは最強の代名詞なんだぜ」
俺のブーステッド・ギアを出現させる為の最強のイメージも2人は吸血鬼だったからな。
ギャス「僕は強くなれるんですか?」
零誠「ああ、なれるよ。俺は最強のポーンだ。お前は最強のビショップになれ!」
ギャス「は、はい!」
零誠「よし。じゃあ、もう少ししたら新しいメニューを開始すんぞ」
ギャス「いえ、今すぐやりましょう」
零誠「でも疲れてないのか?」
ギャス「話していたら疲れが取れちゃいました。最強のビショップになる為に」
零誠「そんじゃ頑張るか」
俺とギャスパーは訓練に戻った。
白音「……夕麻先輩。また、先輩が口説き落としましたよ」
夕麻「主様って女たらしというより人たらしですね」
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翌日
悪魔の俺にはアウェーの神社に来ていた。
零誠「朱乃さん。こんな所に呼び出してなんのようですか?」
朱乃「うふふ。そんな身構え無くても大丈夫ですよ。ここは悪魔でも入れるように契約されてますから」
零誠「それを聞いて少し安心しました。でも、やっぱりなんで呼び出されたんですか?」
朱乃「ここは私の自宅なんですよ」
零誠「なるほどだから朱乃さんは巫女服なんですね。凄く綺麗だと思いますよ」
朱乃「さらりとドキッっとくることを言いますね」
朱乃さんは顔を赤くして聞き取れない大きさの声で何か呟いていた。
零誠「顔が赤いですけど平気ですか?」
朱乃「えっ!?あっ、大丈夫ですよ」
零誠「なら良かったです。で、話が戻りますが、つまり俺は朱乃さんの家にお呼ばれしたということですね?」
朱乃「はい。それに今日は親が帰って来ないんです。シチュエーションとしては最高だと思いませんか?」
???「親は居ないからって、大天使の私の前で淫行するのはいかがな物かな?」
扉を開けて声をかけてきたのは黄金の翼12枚と光の輪を携えた青年だった。
朱乃「あらあら、冗談ですよ。それに、なんのシチュエーションがいいのか分かるなんてミカエル様も堕ちてしまいます」
ミカ「私をからかわないで貰いたい」
零誠「……1週間でスリートップ揃っちまったよ」
俺、多忙だな。
ミカ「では改めてご挨拶を。私はミカエル。天使の長で神の代理を務めている。よろしく頼むよ、兵藤零誠くん」
零誠「リアス・グレモリーのポーン兼赤龍帝の兵藤零誠です。以後お見知りおきを」
朱乃「立ち話もなんですし、中で話しましょう」
俺達は本殿に移動する。
しかし、本殿にはピリピリした感じがする。
零誠「この感じは聖剣か?」
ミカ「ご名答です。ゲオギウルス。聖ジョージと言えばわかりやすいですかね。彼が使っていた龍殺しの聖剣(ドラゴンスレイヤー)のアスカロンです」
零誠「俺にとって最悪×最悪じゃん!?」
ミカ「特殊な儀礼を通し、あなたでも扱えるようにしてあります」
零誠「平和大国日本で帯刀するわけにいきませんよ。あなたの所の聖剣使いじゃないんですから」
ミカ「ご心配なさらずに。籠手に収納出来るはずです」
零誠「ドライグ?」
ドラ「お前が望めばいけるぞ」
俺はアスカロンを握り望む。
するとアスカロンは光になり籠手に吸い込まれる。
ドラ「成功したみたいだな」
零誠「聖剣などいただいて良かったのでしょうか?」
ミカ「こちらも聖魔剣をいただいたのでいいんですよ。それに堕天使側にも神器の情報を送っているので安心してください」
零誠「なるほど。大体読めました」
天使勢力は神が居ないことがあるから和平を早く結びたいわけだ。
ミカ「そうですか。しかし驚きました。レーセーくんは聞く話と違い礼儀正しい方なんですね」
朱乃「あらあら」
朱乃さんは意味有りげな視線を向けてきた。
零誠「朱乃さん。なんですか?」
朱乃「いえ、なんでもありませんよ」零誠「全く失礼ですね。物をいただく相手には礼儀を尽くしますよ」
ミカ「それでは私はそろそろおいとまさせていただきますね」
そう言ってミカエルは空に飛んでいった。
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居間
本殿とは別にある朱乃さんが住んでいる家の居間に通された。
朱乃「レーセーさん。お茶をどうぞ」
零誠「ありがとうございます」
ズズズー
あー熱い緑茶をすするとなごむねー。
朱乃「さて邪魔者もいなくなりましたし、さっきの続きをしますか。あっ、今日は大丈夫な日ですから安心してくださいね」
ブファッ!?
俺は驚いてお茶を吹いちまった。
零誠「ごほんごほん。また冗談っすよね?」
朱乃「冗談だと思いますか?」
ヤバい。目がマジだ。
スルッ
朱乃が脱ぎだした。
零誠「って何脱ぎだしてんすか!?」
朱乃「あ、もしかしてレーセーくんは巫女服来てる方が良かったですか?」
零誠「俺にそんなマニアックな趣味はねえ!」
朱乃「ならいいじゃないですか」
零誠「そういう事するのが良くないんですよ。もっと自分を大事にしてください」
朱乃「レーセーくんには心に決めた女性でもいるんですか?」
零誠「そういうのはいませんよ。でもだからと言っておいそれとする訳にはいきません」
朱乃「私には魅力が無いんですか?……堕天使の血を持っているから」
零誠「朱乃さん。その事気にしていたんですか?」
朱乃「やっぱり気付いてたんですね。私はパラキエルの血を継ぐ者です」
そう言うと朱乃さんの背中に悪魔と堕天使の羽が一枚ずつ現れた。
朱乃「私はこの汚れた羽が嫌いです。だから悪魔になって新しい羽が欲しかった。その結果がこの醜い姿です。あなたはこれを見てどう思いますか?」
零誠「まず前を隠してください!」
朱乃「え?」
服を脱いだ状態でどうどうとされると目配りに困る。
零誠「それに醜い?朱乃さんが醜かったら誰のこと綺麗って言えばいいんですか!」
朱乃「でもこんな羽」
零誠「左右が違う?いいじゃないですか。今流行のアシンメトリーじゃないですか。雑種(ミックス)が劣るって誰が決めたんだ!あんたはあんただ!俺が好きな朱乃さんをあんたが嫌ってんじやない!」
朱乃「………もう言ってることが支離滅裂じゃないですか」
確かに俺は何を言ってんだ?
零誠「うっ。忘れてください」
朱乃「無理ですね。脳内に完璧に保存されてしまいました」
零誠「朱乃さんは意地悪です」
朱乃「あらあら、拗ねたレーセーくんも可愛いですね」
そう言って朱乃さんは俺を抱き締めた。
零誠「な、何をするんですか!?」
朱乃「少しこのままでいさせてください」
零誠「はぁ、分かりましたよ」
朱乃さんが落ち着くまで付き合った。