小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ー天野夕麻ー

憑依してから月日が経ち、高校2年生になった。

学校

ガラガラ

零誠「おはよう」

元浜「よう。レーセー」

元浜以外のクラスメイトも挨拶を返してくる。

零誠「松田はどうしたんだ?」

元浜「写真撮りに行ってる」

零誠「いつかあいつ新聞に載りそうだな」

元浜「ああ。確かに」

零誠・元浜「「盗撮犯が捕まった的な見出しで」」

松田は中学時代に記録を塗り替える程の身体能力を生かして写真部で(悪い意味で)活躍してる。

セクハラパパラッチの異名を持ち、裏では撮った写真を取引きしてるらしい。

零誠「今度ファミレスでなんかおごってもらおうぜ」

元浜「ならいい店があるんだよ!なんと上から87・64・73の店員がいるんだよ!」

零誠「お前も大概にしないと捕まるからな」

元浜はメガネごしで見れば女性のスリーサイズが分かるというスリーサイズスカウターの異名を持つ。

松田「何!?それは本当か?」

元浜「お前いつの間に戻ってきたんだよ!?」

いきなり現れた松田に教室のみんなが驚いている。

零誠「お前が『いい店知ってる』って言った辺りだな」

松田「くそっ、気付かれたか。レーセーに適わないな」

零誠「気付かれたく無かったら、生命力を隠せ」

元浜「お前の次元はぶっ飛び過ぎだろ!?」

零誠「そんでさっき言ってた店どいいから奢れ」

松田「まぁいいけど。その代わりにお前また写真撮らせろよ」

零誠「またか?俺の写真なんて需要無いだろ」

松田「悲しいことにこれがあるんだよ」

松田がそう言ってクラスを見回すと何故かクラスのほとんどの女子が目を背けた。

零誠「そんじゃ、放課後な」

松田「ああ。いい写真が撮れそうだ」

零誠「校外は止めとけ。ホローしきれない」

元浜「松田の奢りか」

松田「お前は自腹だ」

元浜「不公平だ!」

ーーーーーーーーーーーー

放課後

零誠「俺はステーキにするわ」

松田「少しは遠慮しろよ」

零誠「遠慮じゃ腹は膨れない」

元浜「遠慮するから俺も奢れ!」

俺達は校門に向かっていると

???「レーセーさん。天野夕麻と言います。私と付き合ってください!」

女子に声をかけられた。

零誠「悪い。今からこいつに飯奢ってもらうから暇じゃない。だから買い物は友達にでも付き合ってもらえ」

夕麻「はい?買い物?」

元浜「これレーセー本気で言ってるから」

松田「むかつくことにレーセーはもてる。だがレーセーは超がつくほどの唐変木だから恋人は今まで一度も出来たことない」

零誠「何言ってんだよ。俺がもてるわけないだろ」

松田「ほらな」

夕麻「えっと私はどうすれば」

元浜「明日は土曜だし、買い物くらいなら飯を奢るって言えばついてくるぞ」

夕麻「それじゃあレーセーさん。明日お昼に高級レストランのフルコースを奢るのでお出かけに付き合ってください」

零誠「どんなことがあろうと行こう」

夕麻「じゃあ明日の10時に駅で」

零誠「了解した」

夕麻は去って行った。

元浜「レーセーの目にフルコースしか写ってないのは気のせいか?」

松田「あんな美人勿体ない」

なんか知んないけどいきなりこの後松田の奴が奢るの止めるとか言いやがったけど、明日はフルコースが食えるからまあいっか。

ーーーーーーーーーーーー

翌日

30分前に待ち合わせの駅に行き、なんか変なチラシを貰って、映画を見て、お待ちかねのフルコースを食べ、ゲーセンで遊んだ。

そして最後に人気の無い公園に連れて来られた。

夕麻「今日は楽しかったです」

零誠「それは良かった」

夕麻「最後に一つ聞きたいんだけど私の物にならない?」

零誠「言ってる意味が分からないんだけど」

夕麻「本当は君のセイクリット・ギアが危険だから、今すぐ殺すつもりだったんだけどレーセー君のことが気に入ったから私の物になるなら助けてあげようかなと思ってね」

零誠「君がやることに伴う犠牲は出るのか?」

夕麻「人間が1人死ぬ程度よ」

零誠「交渉決裂だ」

夕麻「そう。残念」

夕麻は後ろに跳びながら光の槍を飛ばしてきた。

零誠「『強化開始(トレース・オン)』」

零誠は自分の体を強化し、槍を回避する。

零誠「『投影開始(トレース・オン)』」

刀を一本投影し、夕麻に向かい走る。

夕麻「魔法が使えるなんて本当に惜しいわ」

夕麻は光の槍を五本程投げつけてくる。

零誠「『零閃・六連』」

零誠は居合いの構えになり、六つ斬激を飛ばし槍を全て撃ち落とす。

残ったもう一つの斬激が夕麻に向かう。

夕麻「甘いわね」

夕麻は光の槍で斬激を潰す。

零誠「『斬刀・鈍』の最高速度を見せてやるよ。『零閃・十連』」

零誠が飛ばした斬激は10。

夕麻が作れた光の槍を8本。

夕麻「マズい!」

???「レイナーレ。何をてこずっている」

零誠「ガハッ!?」

零誠は背中を光の槍で刺され、潰されなかった2つの斬激も光の槍で消されていた。

後ろから伏兵って卑怯だろ。

夕麻「助かったわ。ドーナシーク」

ドーナ「教会に戻るぞ」

夕麻「じゃあね。レーセーくん」

夕麻とドーナシークは飛び去った。

ちきしょう。いってえな。まだ死ぬわけにはいかねえのに。生きて主人公の代わりをしないといけないのに。

???「あら?喚び出されたと思ったら、死にそうじゃない。ならその命私の為に使いなさい」

意識が無くなる途中、視界に映ったのは綺麗な赤色だった。

-5-
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