小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ーパーティーー

修行が終了して2日後

グレモリー邸 庭

グレモリー眷属+黒歌+夕麻+イリナ+匙+アザゼルは上級悪魔が集まるパーティーにシトリー眷属と一緒に行くのでソーナ会長達を待っていた。

格好はレーセー、木場、匙は制服。アザゼルはスーツ。女子陣+ギャスパーはドレス。

全くここまで来ればギャスパーの女装癖は見上げた物だ。

リアス「出来るだけイリナは私、夕麻はアザゼルと一緒にいなさい」

まぁ、2人が嫌な思いしない為の牽制だな。

2人も理由が予想出来、納得する。

匙「レーセー。新人悪魔の会合で俺達が言ったことは本気だ」

零誠「分かってるよ。本気じゃなかったら協力してない」
匙「ははっ、確かにな。俺の夢はな会長と出来ちゃった婚するよりも先生になることが夢なんだ」

零誠「良かった。友人が少しはまともに更正されて」

俺の特に仲がいい男友達
木場 薔薇疑惑
ギャスパー 女装癖
匙 出来ちゃった婚願望者
元浜 スリーサイズスカウター
松田 セクハラパパラッチ

零誠「もう少し友達を選んだ方がいいかもしれない」

ソーナ「匙、久しぶりね。元気にしていた?」

ドレス姿のソーナ会長が到着したみたいだ。

匙「はい!会長もお元気そうで」

匙への褒美として2人水入らずにしてやるか。

グレイ「ティアマット様、タンニーン様がおいでになりました」

はい。水入らず終了。

ティア「今、着いたぞ」

タンニ「待たせたな」

零誠「丁度今揃ったところだから大丈夫だ」

2人の他にもタンニーンの眷属達が庭に待機している。

アザ「ドラゴンに乗って移動とは豪勢じゃねえか」

みんなを背に乗せドラゴン達は飛び上がる。

俺はティアの背に乗っている。

ティア「そういえばレーセー。お主は何故タンニーンが悪魔になったか知っておるか?」

零誠「いんや。全く」

ティア「ならばわらわが勝手に教えてやろう。奴は魔界にしか残っていないドラゴンアップルを所持する為に悪魔になったのじゃ」

零誠「ドラゴンアップルってのはなんだ?」

ティア「ある種族のドラゴンの主食じゃ。その種族のドラゴンはドラゴンアップルを食さねば死ぬ。タンニーンはその者らを救う為に悪魔となり、ドラゴンアップルが生息する土地を領土にしたのじゃ」

零誠「立派だな」

ティア「確かにのう。わらわならば絶対にやらんのう。他者の為に動く気は全く起きんからのう」

零誠「コカビエルの時、俺のことを助けてくれたじゃねえか」

ティア「ま、お主だけは例外じゃ」

ーーーーーーーーーーーー

零誠「疲れた」

会場の壁に寄りかかりアーシア、ゼノヴィアと休憩している。

パーティー会場について俺達は部長と一緒に上級悪魔に挨拶周り。

敬意を示す相手と下衆を見極め、態度を変えていたから本当に疲れた。

ゼノ「まるで二重人格だな」

アー「いきなり態度が変わるから悪魔でも乗り移ったのかと思いました」

零誠「悪魔に悪魔が乗り移ることは無いと思うぞ」

着いていかないといけない夕麻とイリナを除いた他のみんなは上手くやってんな。

ん?黒歌がいねえな。

知っていそうな白音は入り口から出て行った?

零誠「どこ行くんだあいつ?」

アーシアとゼノヴィアに席を外すと言って白音を追う。

零誠「白音。どうした?」

白音「先輩!お姉ちゃんが居ません!」

零誠「ああ。でも、少し席を外してるだけじゃ」

白音「お姉ちゃんが個意的に気配を消してるんです!」

零誠「何?」

直ぐに黒歌の気配を探ってみるが全く感じない。

白音「それに修行中だって全然元気が無かったし」

白音は涙目になって言う。

零誠「少し落ち着け。追う方法は無いのか?」

白音「私なら、お姉ちゃんの微かな気配を追えます。ずっと一緒に居ましたから」

零誠「よし。ならあのバカを探しに行くぞ!」

ーーーーーーーーーーーー

黒歌サイド

私は白音を守る為に悪魔になった。

どんなに辛くても白音の為と思えば我慢出来た。

その我慢をする過程で得たお金で白音の為に買い、読み聞かせた絵本があった。

その絵本は不幸な少女が王子様に救けられてお姫様になってハッピーエンドというありきたりな物語。

私はその物語を子供っぽい、現実ではあり得ないと思いながらもいつか私の下にも王子様が救けに来てくれるのではないかと思っていた。

アミは白音にまで手を出そうとしていたことを知り、アミを殺すかどうか悩んでいた時にグレモリー家がアミ家を摘発し、私と白音を救われた。

リアスに聞くと赤龍帝と名乗る者からの手紙で私と白音のことを知らされたそうだ。

私はその人が私の王子様だと思った。

そうして救けられてから3年後彼、レーセーと出会うことになる。

レーセーは初めて私達を見てボロボロと泣いた。

あまりに泣くのだから私達が救けられたのにまるでレーセーの方が救けられたかのように思えた。

これから私はレーセーという名の王子様とお姫様としてハッピーエンドになるのかと思った。

だけどそれは違った。

レーセーは殺されそうなアーシアを救った。

レーセーは間違いを起こした夕麻を救った。

レーセーは未来を奪われそうなリアスを救った。

レーセーは過去に囚われる祐斗を救った。

レーセーは自分の血に悩む朱乃を救った。

レーセーは自分を嫌うギャスパーを救った。

レーセーは消滅しそうな街を救った。

レーセーは王子様ではなくヒーローで、私はお姫様ではなくただの村娘Aだった。

レーセーは私だから救ったわけでなく、私が困っていたから救っただけだった。

その事に気付いて悲しかったけどレーセーと一緒にいたくて、好きになって貰えるように頑張った。

アミの言葉で私なんかよりみんなの方が大切にされていた事に気付いてしまった。

でも、そんな事よりもっとマズい事に気付いてしまった。

アミに自分より大切な白音を連れて行くと言われて一瞬、レーセーが私を見てくれると思ってしまった。

みんなが居なくなれば2人っきりになれると思ってしまった。

私は汚い。綺麗なレーセーとは居られない程に。

私は醜い。美しいレーセー達の絆に加えられない程に。

屋敷の庭

アミが約束通り迎えに来た。

結界が張られてるので誰にも邪魔されない。

アミ「本当にこれでいいのかい?」

黒歌「ええ。私みたいな奴がレーセー達と一緒に居るのが間違いだったにゃあ。私はあなたに付いて行く。だからレーセー達には手を出さないで」

アミ「構いませんよ。当初の予定とは違いますが、猫又が手に入るのなら構いません」

さようなら。白音、ダメなお姉ちゃんでごめんね。レーセーとくっついてくれると嬉しいな。

パリーン!

黒歌「なっ!?」

零誠「何、勝手にどっか行こうとしてんだ!バカ猫!」

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