小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ー試合前日ー

悪魔領にある会談場

シェム「失態ですね」

会談の始まりの第一声が堕天使の副首領のシェムハザさんの言葉だった。

実は問題を起こしたアミは上級悪魔から追放され、その後に『禍の団』に加盟していたらしい。

大物が沢山いるパーティーを行っているすぐ近くまでテロリストに近づかれドンパチやってたのに気付かなかったからな。

それの反省と対策の為にお偉いさん方が集まっていた。

零誠「………何で俺がいんの?」

サー「アザゼルから聞かされてないのかい?」

零誠「朝起きたら拉致られました」

ジトー

アザゼル教諭が他の人からジト目で睨まれている。

零誠「で、なんでお偉いさん方の会議に俺みたいな中級悪魔が出席させられてんすか?」

サー「テロリストを何度も退けている君の意見を聞きたくてね」

零誠「なんか重役に格上げされたみたいですね。では早速一つ意見いいすか?」

サー「なんだい?」

零誠「アザゼル教諭に対してなんですけどいくらパーティーだからハメを外していいからってギャンブルは聖職者としてどうかと思う」

アザ「バッ!?余計な事を言うんじゃねえ!」

ジトージトー

さっきより凄いジト目がアザゼルに集まる。

シェム「ちょっと」

アザ「イテテテテ!耳引っ張るな!」

アザゼルはシェムハザに耳を引っ張られ、部屋の隅で説教されることになった。

???「ふん。若造共は老体の出迎えも出来んのか」

古ぼけた帽子とローブの焦眼の老人が付き人の女性と一緒に会談場に入ってきた。

零誠「誰?あの爺さん」

???「最近の若造はわしの事も知らんのか」

零誠「いや、初対面ですし」

サー「レーセーくん。この方は北の主神オーディン殿だよ」

サーゼクスさんが教えてくれる。

零誠「ああ、北欧神話の」

オー「サーゼクスか。ゲームの観戦の招待来てやったぞい。しかし、お主も難儀よの。本来のルシファーの血筋は白龍皇でおまけにテロリスト。悪魔の未来も容易ではないのう」
アザ「嫌味爆発だな。北の田舎のクソジジイ!」

アザゼル教諭がシェムハザさんの説教から逃げてきたみたいだ。

オー「久しいの。悪ガキ堕天使。長年敵対しておった者達と随分仲睦まじいようじゃが、また小汚いことを考えておるのかのう?」

アザ「けっ」

オー「時にセラフォルー。その格好は何じゃな?」

オーディンはセラフォルーさんに視線を向け、魔法少女の格好を指摘した。

セラ「あら。オーディン様。ご存知ありません?魔法少女ですわ☆」

セラフォルーはオーディンに向かって横ピースでチェキをした。

オーディンの反応はというと足を見てニヤニヤしている。

零誠「エロジジイじゃねえか!」

???「的確なツッコミをありがとうございます」

オーディンの付き人の女性が俺に話しかけてきた。

ロス「私はオーディン様の付き人をやっていり戦乙女(ヴァリュキリー)のロスヴィアセと言います。私もいつもオーディン様の行動には困ってるんですよ」

零誠「そうなんですか。いや、俺も似たようなのが友人に2人ほどいるのでその苦労分かりますよ」

ロス「2人もあんなの相手にしてるんですか!?」

零誠「いや、その2人は殴れば止まりますが、そっちのは止まらないでしょ?」

ロス「そうなんですよ!あのエロジジイは主神やってますから簡単に手を出せないんですよ!」

オー「お主ら『あんなの』や『そっちの』はまだいい。だが、いくらなんでも『エロジジイ』は失礼過ぎるじゃろ!だいたいあの程度で怒るなんて頭が固いのう。そんなんじゃからこの歳になって戦士1人捕まえられないのじゃ」

ロス「オーディン様。少し黙っていてもらえますか?」

ニコッ!

オー「………は、はい」

オーディンをロスヴィアセはまるで能面のような笑顔で黙らせる。

ロス「いやぁ、こんなに話が分かる人は久しぶりです!メアドを交換しません?」

零誠「ケータイ持ってたんすか!?」

ロス「舐めないでくださいよ。赤外線だってバッチリです!」

零誠「じゃあしますか」

ロス「はい。送りますね」

ロスヴィアセさんとメアドを交換した。

零誠「この後暇なら愚痴を肴に酒でも飲みに行きませんか?」

ロス「いいですね!オーディン様。この後どうせキャバクラとか行くんでしょう?なら私も好き勝手やっていいですよね」

それは付き人としてどうだ?

オー「もう好きにしていいぞい」

さっきの笑顔がよっぽど恐かったのか簡単にオーディンはOKを出した。

アザ「クソジジイ。可愛いお姉ちゃんがいる店連れてってやるから元気だせ」

オー「お前なんそに気を使われる日が来るとはのう」

ロス「そう言えばお名前はなんて言うんですか?」

零誠「リアス・グレモリーのポーンを勤める赤龍帝の兵藤零誠です」

ロス「グレモリー眷属で赤龍帝って最近噂になっているあのレーセーさん!?」

零誠「どんな噂になっているのかは聞かないでおきます」

ロス(レーセーさんと言えば凄い有料物件じゃないですか!悪魔の良家のグレモリーの眷属だから収入が安定してるし、上級悪魔への出世は間違い無しと言われてましたね)

ロス「………今から私好みに育てて収穫(ボソッ)」

零誠「収穫?野菜でも栽培してるんですか?」

ロス「え、ええ。まぁ、そんなところです。それじゃあ、何軒か梯子する勢いで行きますか。今日のところはお姉さんが奢ってあげます」

オー「お姉さんと言える歳かのう」

ギロッ

オー「ひっ」

ロスヴィアセさん睨みで黙らせたよ!?

零誠「それじゃあゴチになります」

ロス「はい!遠慮せずに好きなだけ頼みなさい」

アザ「あ」

アザゼルがこいつやっちまったって顔をしている。

ーーーーーーーーーーーー

居酒屋

ロス「……………」

零誠「すいませーん!追加でこのページにあるの全部で」

店員「ご注文を繰り返します。枝豆を一つ。&amp;#12316;」

ロス「アハハハハ………良く食べますね」

零誠「ええ。いつもは遠慮して制限してるんですけど、ロスヴィアセさんが遠慮しなくていいって言ってくれたんで今日はありがとうございます!」

ニコッ!

ロス「え、ええ(そんないい笑顔で言われると割り勘なんて提案出来ませんよ。こうなったらやけ酒ですかね)」

店員「&amp;#12316;砂肝を一つ。以上でよろしいでしょうか?」

ロス「追加でビールをジョッキで」

店員「はい。生をジョッキで一つ追加ですね」

ーーーーーーーーーーーー

ロス「ひっく。全くあのエロジジイは!ちょっとレーセーさん。ちゃんと聞いているんですか?」

零誠「聞いてますよ」

ロスヴィアセさんが悪酔いした。

零誠「そろそろ呑むの止めた方がいいんじゃないですか?」

ロス「まだまだ足りませんよ!全く安月給であんなの相手してるせいで全然いい相手が見つからないんですよ!周りのヴァリュキリーはみんないい相手見つけて結婚してるんですよ。私だけ取り残された感がありますよ」

零誠「ロスヴィアセさんは綺麗ですからきっとすぐにいい相手が見つかりますよ」

ロス「本来に綺麗だと思ってます?」

零誠「ええ。嘘はついてませんよ」

ロス「なら私と結婚してください」

零誠「はい?」

ロス「私と結婚してください」

零誠「これは相当酔ってますね。もう呑むの止めましょうよ」

ロス「シクシク。やっぱり綺麗なんて嘘なんですね」

零誠「嘘じゃありませんから泣くの止めてくださいよ」

ロス「なら結婚してください」

零誠「いや、俺って学生ですよ。そういうのはマズいでしょう」

ロス「分かりました。では卒業するまで待つんで結婚してください」

零誠「えっと、本気ですか?」

ロス「はい。本気と書いてマジです」

零誠「では卒業した時にまだ心変わりして無かったら、また言って下さい。その時にちゃんとお返事をします」

ロス「なんかはぐらかされた気がします」

零誠「酒の席で約束すると失敗しそうですからね。そろそろ帰りますよ」

ロス「分かりましたよ。お会計お願いしまーす」

店員「はい。23万飛んで53円になります」

ロス「………提案なんですが割り勘にしませんか?」

結局割り勘になった。

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