小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

コメント貰えればやる気が出ます。

ーVS匙ー

控え室

零誠「よろしく頼むぞ。2人とも」

黒歌「任せるにゃん」

ギャス「あのう、なんで僕はリアス先輩では無く、レーセー先輩の方に連れて来られたんですか?」

同じ時間に部長はシーグヴァイラさんと試合。

零誠「そういや言って無かったっけ?お前は俺のチームだから」

ギャス「なんでそんな重要な事を昨日のうちに教えてくれなかったんですか!」

零誠「酒呑んでたら忘れた」

ギャスパーく酒

零誠「こっちの方が見てる知り合いが少ないから気楽だろ」

ギャス「そうなんですか?」

零誠「考えてみろ。基本的に見に来る知り合いって言ったら身内だろ?俺の身内は悪魔とかそういう知識皆無だし。お前らの身内は?」

黒歌「捨てられたにゃ」

ギャス「勘当されました」

零誠「アハハ。笑えねえ」

結局応援に来てる知り合いはイリナ、ティア、タンニーンさん、レイヴェルとライザー眷属数人。後、ロスヴィアセさんが見に来るって言ってたな。

会長のチームの応援で知り合いつったら、セラフォルーさんくらいか。

零誠「おっと、そろそろ時間か」

丁度アナウンスが入る。

セラ『それじゃあレーティング☆ゲームの時間になったから魔法陣で転移してね!司会は魔法少女でソーナたんの姉のセラフォルー・レヴィアタンでーす!』

零誠「あの人に任せて問題無いのか?」

ーーーーーーーーーーーー

レーティングゲーム様の空間

零誠「ここは商店街?」

黒歌「レーセー達が新人悪魔の会合した時に行った冥界の商店街にゃ!」

セラ『その通ーり!ここは冥界で結構有名な商店街!あなた達がいる店が陣地だから覚えておいてね!』

俺達の陣地は酒屋か。

セラ『今回のゲームのポイントは相手の陣地を知らせません。頑張って見つけてね!今回の特別ルールとして建物+1メートルより高く飛んではいけないから気をつけてね』

零誠「店にある物は使っていいんですか?」

セラ『いい質問ね。お店にある物なら使っても食べても壊しても構わないわ!ただし建物自体は壊れないようになってるわ!そしてフェニックスの涙が各チーム1つずつ支給されまーす!』

てことはここにある酒飲み放題か。

セラ『それじゃあ3分間のミーティングタイム。今回のゲーム時間は2時間よ』

ギャス「陣地が分からないんじゃ、レーセー先輩がプロモーション出来ません」

零誠「そこが狙いだろうな。どっちのチームもポーンが主力だからな。黒歌、この商店街はどんな構造になってるんだ?」

黒歌「まず上から見たら王の形に大通りが通ってるにゃ。そして細道が結構複雑に通ってるにゃ。ちなみにこの酒屋は大通りの一番下の右側にあるにゃ」

ギャス「作戦はどうします?」

零誠「陣地は即行で捨てて全員単独行動。敵を見つけたら位置を通信機で連絡。それ以外は好き勝手戦ってくれ」

黒歌「にゃ?作戦ってそれだけにゃ?」

零誠「だってこの人数じゃ作戦なんて立てらんねーだろ。ゲームのルールがもっと特殊な物だったら考えられんだけど」

ギャス「じゃあ少ない戦力を固めた方がいいんじゃないですか?」

零誠「いや俺達個人のパラメーターは高いから相手が5人全員でも仕掛けて来ないかもしれないだろ。そしたら時間切れで人数はこっちの方が少ないから負けだ」

黒歌「確かににゃ。納得したにゃ」

ギャス「分かりました。頑張ります」

3分が経ち、店の扉が開く。

黒歌は裏路地に入って行き、ギャスパーは沢山の蝙に変身し飛んで行き、俺は大通りを進んで行く。

キング役の俺が一番目立つ道を通るのってやっぱりマズいかね?

ーーーーーーーーーーーー

移動し、俺が丁度フィールドのド真ん中に着いた頃。

ギャス『敵を見つけました。多分あれはビショップの花戒さんです。場所は一番上の列の八百屋です。行きます!』

零誠「ん?八百屋?」

セラ『最初のリタイアはレーセーくん側のビショップのギャスパーくん!なんとニンニクの匂いに怯んだところをやられてしまいました』

原作と違う形のゲームなのにやられ方は同じかよ!?

零誠「とにかく八百屋に向かうか」

匙「レーセー!行かさねえぞ!」

向かおうとした俺の前に匙が立ちはだかる。

やっぱりこいつを俺にぶつけてきたか。

零誠「黒歌、今どこにいる?」

黒歌『八百屋にいるって聞いて一番上の通りに来てるにゃ』

零誠「なら真ん中の列だけ空間を隔離出来るか?」

黒歌『全部かにゃ?』

零誠「いや、真ん中の方だけでいい」

黒歌『なんとかするにゃ』

モヤモヤ

大通りが丁度十の形になるように黒い霧が覆う。

匙「結界か」

零誠「これで邪魔されずにやれるだろ」

匙「あの有名な赤龍帝様とタイマンとは恐れいるぜ」

零誠「とっととヴリトラ化しな」

『Balance Braker!』

零誠「『赤龍帝の外套』」


匙「いきなりかよ」

零誠「俺はお前を過小評価なんてしない。周りがどんなにお前を馬鹿にしようとも俺はお前を認めるよ」

匙「認めるか。俺にとって、俺達にとってスゲー嬉しい言葉だ。だからお前に勝ってみんなに俺達の夢を認めさせてやる!」

匙が黒い炎の龍と化す。

匙「なんで俺達の夢が馬鹿にされないといけないんだ!笑われないといけないんだ!」

匙は叫びながら黒い炎弾を飛ばしてくる。

零誠「『偽・螺旋剣(カラドボルグ?)』」

螺旋の形の剣を矢として放ち、炎弾を砕く。

その際、炎は飛び散り、地面に残る。

零誠「消えない呪いの炎か」

匙「俺の執念の炎だ」

見れば匙の身体から発せられる炎は地面を燃やし、少しずつ面積を広げている。

匙はどんどん炎弾を放ってくる。

零誠「ちっ!」

剣を矢代わりに放ち迎撃しながら、一端匙が入って来れない細道に飛び込む。

零誠「全く邪魔されない為の結界が範囲を狭めて裏目になったな」

黒い炎が地面や建物を黒く染めていく。

そしてこの黒い炎の熱が俺の魔力をじわじわ削っているのが分かる。

匙「俺はお前が羨ましかった。主の自慢であるお前が。誰もが知っている赤龍帝のお前が。俺はお前と同時期にポーンになったのに何もねえ。だから赤龍帝のお前に勝ったという自慢を手に入れてやるっ!」

ドラ『相棒。よく聞け。この世で一番恐い攻撃は「こもった一撃」だ』

ドライグが話しかけてくる。

ドラ『魔力でも筋力でもない。魂、夢、そいつの一生が「こもった一撃」だ。どんなに弱い奴、どんなにダメージを負ってる奴が放った一撃でも、「こもった一撃」を食らえば戦況が一転しちまう』

零誠「まさに匙の奴は夢をかけた「こもった一撃」を使ってるわけか」

ドラ『その通り。気をつけろよ』

匙「俺達は笑われる為に夢を掲げた訳じゃねえ」

俺も覚悟を決めるか。

零誠「さっきも言ったが俺は笑わねえよ!ただお前を本気でぶっ潰すだけだ!」

俺は炎の回ってない屋上に上がり、陰陽の夫婦剣『干将(かんしょう)』と『莫耶(ばくや)』をブーメランのように投げる。

零誠「『赤原の猟犬(フルディング)』」

そして剣を矢として放つ。

矢、戻ってきた剣で三方向からの同時攻撃。

匙「この程度!」

匙は尻尾を振り回し、払い落とそうとする。

零誠「この程度じゃねえよ!本気でぶっ潰すって言っただろ!『壊れた幻想(ブロークン・ファンダズム)』!!」

3つの剣が爆発し、匙を飲み込む。

匙「まだ……まだだ」

俺が立っていた屋根の上にヴリトラ化が解けたボロボロになった匙が立っている。

匙「俺はお前に勝つんだ!!」

匙の黒い炎のを纏った拳がレーセーに向かって振りぬかれる。

そこまで速くないのに避けられない!?

ドカッ!

零誠「かはっ!?」

レーセーはふっ飛ばされ、匙は消えて行く。

セラ『2人目のリタイアは赤龍帝のレーセーくんと死闘を繰り広げたソーナたん側のポーンの匙くん!』

零誠「あれが「こもった一撃」か………効いたぜ」

最後の最後に『赤龍帝の外套』をぶっ壊していきやがったよ。

ーーーーーーーーーーーー

VIPルーム

アザゼルサイド

全くスゲー戦いだったな。

あんなの見せられたらシトリー眷属の夢を笑う奴も減るだろうな。

ロス「ふぅ」

オーディンの隣にいるロスヴィアセが安堵の息を吐いた。

オー「どうやらロスヴィアセは意中の相手が無事で安心したようじゃな」

ロス「なっ!?ち、違います!」

またレーセーの奴が一人落としたのかよ。

オー「しかし、面白い一戦じゃな」

アザ「クソジジイみたいなわがままジジイが褒めるとは珍しいな」

オー「悪ガキは黙っておれ。サーゼクス、あのドラゴンのセイクリッド・ギアの小僧じゃが」

サー「赤龍帝の兵藤零誠くんですか?」

オー「いや、シトリー家のヴリトラのポーンの方じゃよ」

サー「匙元士郎くんの方ですか」

オー「いい悪魔じゃ。大切にするがいいぞ。ああいうのが強くなる。強者相手に弱者が致命的な一撃を与える。これぞ、真の試合というものじゃ」

クソジジイが数時間前まで知らなかった奴に最大級の賛辞を贈るなんて明日は台風か?

それより驚くのは

アザ「レーセーと同じ判断を下すとはな」

あいつの目は名伯楽だな。

-60-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




ハイスクールD×D リアス・グレモリー (1/4.5スケール ポリレジン製塗装済み完成品)
新品 \0
中古 \
(参考価格:\16590)