小説『カオススクールG×B』
作者:零崎哀識()

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ーはぐれ悪魔ー

朱乃「リアス。大公からはぐれ悪魔の討伐依頼が来ました」

リアス「分かったわ。みんな今日は普通の依頼じゃなくてそっちに行くわよ」

全員『はい』

リアス「今回はレーセーは見てるだけでいいわ。それぞれの特徴も教えたいし」

零誠「大丈夫ですよ。俺知ってますし、騎士(ナイト)はスピード。僧侶(ビショップ)は魔法。戦車は力と防御。女王(クイーン)はオール。兵士(ポーン)は他の駒になるプロモーション。王(キング)はそれらを統括するリーダーでしたよね?」

リアス「その通りよ。よく知ってたわね」

零誠「ドライグからの受け売りですよ」

リアス「それじゃあ誰が何の駒なのかを説明するわね」

零誠「俺はポーンですよね?しかも8つ全て消費した」

リアス「なんで分かったの?」

零誠「構造理解の魔法で自分を見たときにポーンの駒が8つ見えましたから」

リアス「レーセーって教えがいの無い子ね」

零誠「すいません」

リアス「別にいいのよ。レーセーがそれだけ凄いってことだから。他の部員の駒はいくらなんでも分からないでしょ?」

零誠「はい。さすがに勝手に人の身体を見るのは気が引けますから」

リアス「それじゃあ教えるわ。佑斗がナイト。子猫がルーク。朱乃がクイーン。私のじゃないけど黒歌がビショップよ。私のビショップは他に1人いるわ」

零誠「なるほど。分かりました。ですが今回の討伐の依頼に俺はどうします?」

リアス「少しだけ参加しなさい。あなたの魔法を見せてもらうわ」

零誠「はい。分かりました」

ーーーーーーーーーーーー

町外れの廃屋

ここではぐれ悪魔は人間を食ってるらしい。

白音「………血の匂い」

零誠「軽く腐敗臭もするな」

???「不味そうな匂いがするぞ。でも美味そうなもするぞ。甘いかな?苦いかな?」

零誠「てめえは臭いから脱臭剤でも食っとけ」

リアス「はぐれ悪魔バイザー。あなたを滅しにきたわ」

バイ「ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ」

零誠「うわっ、こんな笑い声実際に使う奴がいるんだ。はっきり言ってもうネタじゃね?」


バイザーの姿は上半身は裸の女、下半身は足が四本あり、爪が鋭く、尻尾に蛇の頭があった。

零誠「質問なんだがお前はその格好を気に入っているのか?はっきり言って趣味が悪いぞ。悪魔って自分の姿を好きに変えられるんだよな?早く変えた方がいいぞ」

バイ「貴様はどれだけ侮辱すれば気が済むのだ!!」

零誠「いきなり怒るなよ。全く沸点が低いんだから」

全員『いや、あんだけ言われれば誰でも怒るから』

零誠「えっマジで?」

リアス「気を取り直して、主の元を去り、己の欲求を満たすだけに暴れ回るその行いは万死に値するわ。グレモリー公爵の名において消し飛ばしてあげるわ」

バイ「こざかしい!小娘ごときが!その紅の髪と同じようにその身を鮮血で染めてくれるわ!」

リアス「雑魚にしては気の効いたセリフを吐くわね。レーセー、あなたの実力を見せてちょうだい」

零誠「それは俺が倒してしまっても構わないんですよね?」

リアス「ふふっ、やってみなさい」

零誠「『強化開始』」

悪魔になって身体が頑丈になったおかげか人間の時より強化が上手くいくな。

零誠「『投影開始』」

ヒュン

バイ「クハッ!真上から攻撃だと!?」

零誠「ほれ、もう一発」

ヒュン

バイ「クフッ!今度は後ろから!?一体何で攻撃してるんだ!?」
零誠「バーカ。誰が教えるかよ。どんどん行くぞ」

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

バイ「クフッ!カハッ!こうなったらダメージを無視して突っ込む!」

バイザーは宣言通りにレーセーの攻撃を受けながら突っ込んできた。

レーセーとの距離が1メートルほどになった時にバイザーの動きが突然止まった。

バイ「こ、これは糸!?」

零誠「あっ、流石に今回は分かった?そこまでバカじゃなかったか」

バイザーは必死に糸から抜け出そうとするが、切ることさえ出来ない。

零誠「あー無理無理。『鋼毛玉(ストリングボール)アドネリア』は一本で5トンは吊せるんだぜ。切れるわけねえよ。それにここまで絡まったら俺本人でも解けねえ」

レーセーの発言を聞き、バイザーはそのまま無理矢理身体を動こうとする。

零誠「この大バカ野郎は物理の授業を受けたことが無いのかな?さっき言った強度でその糸の細さは刃物と一緒だぜ。俺にたどり着く前に身体はバラバラになるぞ」

バイ「貴様に一撃与えられるならこの身体がどうなっても」

バイザーは身体の肉が切れていっても進む。

そうしてレーセーに後少しで触れられる距離になった。

零誠「おお。凄いな。そんじゃ後1メートル頑張ってみよう」

レーセーは1メートル下がり言った。

バイザーはその瞬間絶望した顔になった。

バイ「殺せ」

零誠「はぁ?お願いします。殺してくださいだろ?失血死待ってもいいんだぞ」

バイ「ク、クソッ!………お願いします。……殺してください」

零誠「『灰かぶり(シンデレラ)』」

ドバン!!

レーセーはバイザーにボールを投げつけると爆発し、バイザーは消し炭になった。

木場「レーセーくん酷過ぎないかい?」

白音「………バイザーが可哀想に思えてきました」

黒歌「鬼畜にゃ」

リアス「このドSっぷり朱乃といい勝負なんじゃない?」

朱乃「レーセーくんとは話が合いそうね」

零誠「ああいうクズにしかしませんから安心してください」

リアス「そういえばレーセー。最初の攻撃は何だったの?」
零誠「木場は分かるか?」

木場「多分だけどスーパーボールかな?」

零誠「正解。『超躍弾(スーパーボール)』って言う対人兵器です」

リアス「でも凄いわね。セイクリッド・ギアを使わずに勝つなんて。これなら上級悪魔になるのも夢じゃないわよ」

黒歌「上級悪魔になったら私がビショップをもらうにゃ」

白音「………私は部長とトレードしてもらいます」

リアス「ちょっと小猫。私泣くわよ」

こうしてはぐれ悪魔の討伐依頼を終えた。

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