小説『フェアリーテイル ローレライの支配者』
作者:キッド三世()

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第四話 力の片鱗!精霊王カイル!


ドグワシャッ!!!!


傭兵二人の攻撃を飛び下がってかわす。中々息があった攻撃だ。油断するとヤバそうだ。


「ユー達フェアリーテイルの魔導士は自分達こそ最強だと思っているようだが、我ら傭兵から見れば魔導士など赤子同然」


ハゲのほうはフライパンで、デカブツのほうは拳で撃ち込んできた。


足場が破壊され、俺は宙返りしながら着地する。


「依頼主の家壊しすぎじゃないか?プロの名がなくぜ?」


【とゆーかいつまで遊んでるのよ奏者!早く決めちゃおうよ!!】


まあ待て、こいつらの技全て叩き潰してからのが面白いだろ?←ドS


「ユーは魔導士の弱点を知っているかね?」


魔導士の弱点?ま、まさかこいつら……知ってるのか………
















「醜い者を見ると吐き気がする事か?」


「よ、よくわからんが、恐らくそれは個人的な事では?」


「身体だよ」


「ユー達魔導士は魔法に頼りすぎ、身体を鍛える事を疎かにしすぎている。魔法を使う前に潰してしまえば、ユー達の努力など無に等しい」


喋りながらも絶え間なく攻撃してくるが、全て余裕を持ってかわし続けた。


「ごちゃごちゃ言ってる割には当たらんようだが?」


ニヤリと不敵に微笑む。


【奏者!!かっこいい!!】


「なるほど、そこそこに鍛えているようだな。ならばこれはどうかな?」


二人が一列に並び、同時に飛び出す!俺は鞘に包まれた長剣を構えた。


「我々がバニッシュブラザーズと呼ばれる理由。それは消える。そして消すからだ」


下からフライパンで突き上げる。それを長剣で防ぐが、体ごと吹き飛ばされる。


「下にいると思えば」


「上にいる!!」


飛び上がっていたデカブツに後ろから叩きつけられる。


「上にいると思えば」


「下にいる!!」


今度はハゲに蹴りで壁に飛ばされた。


「これが南の狼のエース、バニッシュブラザーズ奥義、天地消滅殺法!これを食らって生きていた奴は」


その言葉が続く前に何事もなかったかのようにカイルは立ち上がった。


「行きてた奴は、 なに?」


呆れたような顔をして問いかける。事実呆れていた。せっかくそっちの土俵で闘ってやったのにあまりに差があり過ぎるからだ。


「もういい、飽きた。消し炭にしてやる」


手に炎を生み出し、二人に向けて放つ。


「来た!炎の魔法!」


フライパンで受け切り、それをこちらへ跳ね返す!!


「対火の魔導士奥義、フレイムクッキング!!」


放たれた強力な炎はカイルを包み込んだ。


「これほど強力な炎。もはや生きてはいまい。グッバイ」


刹那、包まれていた炎を着こなしているかのように纏ったカイルが爆炎の中から悠々と現れた!!


「ムカつくなぁ、なにがムカつくってリートの炎がそんな鉄板程度で防ぎ切れると思ったことがよ」


再び手に炎を宿す。しかし今度は赤から青に変色し、最後には無色になった。


「い、色が変わるほどの高熱魔法!バカな!いくら火の魔導士だからって!!」


「それがてめえらの勘違いだ。俺は火の魔導士じゃない。今の俺は













炎の精霊王だ。」


焼き尽くせ、イフリート


【御意、我が奏者よ】


キュリー温度を越えた炎はフライパンをバターみたいに溶かし、傭兵二人を焼き尽くした。


「リート、もういい。殺すな」


【えー、だってこいつら奏者を傷つけたぞ!!】


「いい。たいして効いてない。それよりナツたちを追うぞ。シルフ!場所はわかってるな?」


【もちろん!こっちだよ!】


シルフの飛ばした使い魔を頼りに俺はルーシィのところへ走った。








〜下水道〜


「あんただけは許さない!!」


ムチを取り出したルーシィはエバルーと対峙していた。隣にはメイドゴリラがたおれている。


「おいナツ。どうなってんだ?コレは」


「あ、カイル。無事だったか」


「当たり前だ。舐めてんのか。このゴリラやったんはお前か」


あちこちに火傷がある。まず間違いないだろう。


「ああ!それとなんかあのエバルーって奴がケム・ザ・レオンに本人は書きたくねー本を無理矢理監禁して書かせたらしい。ふつうに読んだらわからねーそうだがルーシィは解読できたんだってよ」


へ〜。やるじゃねーかルーシィ。あいつをこのクエストに連れて来たのは正解だったかもな。


「それとあのおもしれえカニのおっさん誰だ?」


「ルーシィの契約星霊でキャンサーだってよ!語尾はエビ」


カニじゃないのか、ちょっと残念だ。


最後はルーシィとカニがエバルーをぶっ飛ばした。


「ひとまずクエスト達成、かな?」


「あ、カイル!大丈夫だった?」


「当然、あの程度目じゃねーよ」


「良かった。それじゃ戻りましょ。カービィさんにこの本届けなきゃ!」


「ルーシィ。その中にはレオンの今回のいきさつしか書いてなかったのか?」


それをきくとルーシィは目を見開いて、俺を見た。


「…驚いた…知ってたの?」


「いや、ただの予想だ。監禁されてたんだろ?俺がレオンなら家族へのメッセージもいれるだろうなと思っただけだよ」


「うん、その通りだよ。だからこの本は燃やしちゃダメ。ちゃんと届けなきゃ…」


「「ゼクア・メロンの息子の元にな(ね)」」





























今晩は、キッド三世です。次回でようやくデイ・ブレイク篇終わりです。多分……
コメントありがとうございます。全てありがたく読ませてもらってます。励みになりますね。酷評でもどんと来いなので何でもじゃんじゃん書いちゃってください。よろしくお願いします。

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