話し合い5
数分後、
ヘカテー「話を元に戻しましょう」
漸く落ち着いたヘカテーが話を進める。
ヘカテー「貴方、ナンバーズのカードに持ち主の心の闇を増幅させる力がある事は知ってるわね」
天魔「・・・ああ、知ってる。というよりもナンバーズのカードを回収している時に心の闇を増幅された奴とも戦ったしな」
ヘカテー「ナンバーズのカードを回収?」
天魔「数年前にとある人物に依頼されてな、しばらくの間ナンバーズのカードを賭けてデュエルしていたんだよ。全てのナンバーズのカードを回収できた訳じゃないがな」
ヘカテー「ふーん、ちなみにそのとある人物って誰かしら?」
天魔「残念ながら、教える事はできねぇな」
ヘカテーは訝しげな顔をしながら、何故?と聞いてきた。
天魔「そいつは神出鬼没でな、名前を口にしただけで出て来そうだからだ」
ヘカテーはあまり納得できなさそうな顔をしていたが、俺としてもこれ以上ナンバーズのカード(この事)について何も言うつもりはない。
ヘカテー「はぁ、まあいいわ。貴方もそれ以上話すつもりも無いみたいだし・・・。じゃあ最後にこの質問には答えてもらおうかしら?」
天魔「何だ?」
ヘカテー「貴方が神から貰った能力が何か、についてよ」
天魔「・・・」
ヘカテー「貴方は他の転生者とは違って二デポナデポはないだろうし、遊戯王を知らなかったんならチートドローも違う、協力関係になるんだから味方の情報は欲しいでしょ?」
天魔「協力すると言った覚えはないんだがな・・・」
俺はため息混じりにそう言って、
天魔「俺が神に頼んだのは『ゼロの使い魔』に出てくる虚無の使い魔のルーンの力だ」
ヘカテー「ふーん、(何故にゼロ使?)それでそれは原作通りの能力なの?」
天魔「いや、原作とは微妙に違う。例えば右手のヴィンダールヴの『あらゆる幻獣を操る力』が『あらゆる生物を操る力』になったりしてる」
ヘカテー「でもその能力ってこの世界で役に立ってるの?」
天魔「割と役に立つぞ?ミョズニトニルンは魔法カードを実体化できるし、ガンダールヴは実体化させた装備魔法で身体能力の強化できるし、ヴィンダールヴだってモンスターを実体化させて操れるし」
ヘカテー「(擬似的なユベルとサイコデュエリストね・・・)成程ね」
リイン『マスターがナンバーズに心を奪われないのもヴィンダールヴの力が働いてるからですしね』
天魔「え、そうなの?」
ヘカテー(ヴィンダールヴが意外と重要な能力に!?)
全然気づかなかったな