小説『あぁ神様、お願いします』
作者:猫毛布()

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「なんでオメェがいるんだよ」
「俺が説明してやろうロリータ」
「夕君は今日ここで夕飯食べてくでー」
「つまり……そういう……ぐす」
「泣くなよ。ほら、アイスやるから」
「嬉しくなんか、無いんだからね!」
「キモい」
「うん。ごめん」


ヴィータから未開封のアイスをもらい封をあける。
‐アンテ!
‐別に俺は君が舐めてるそれでも構わんぞ
‐しかしながらこの寒い時期にアイスか
‐炬燵アイスは幸せだろ?
‐炬燵蜜柑は至上だ
‐コタツの上にアル
‐言わせねぇよ!?アルミ缶だなんて言わせねぇよ!?

カット。

「夕君は動かんでええからな?」
「……寝起きで頭が働かないからか、エロく聞こえた事は黙っておこう」
「口に出てんぞ」
「いーやー」
「なんか、おかし……いやいつもか」
「おいロリータ、喧嘩売ってんのか?」
「お前が高価買取してくれるって言っただろ?」
「オゥケィ、ロリータ…俺と勝負し」
「ユゥークーン、じっとしとってって言うたよね?」
「イエスマム!一歩も動いておりません!包丁持ってニッコリは勘弁!」
「相変わらずだなぁ」
「前より弱くなってるよ」

呆れたヴィータを見ながら、思わず苦笑する。
‐あぁ弱い
‐はやてに対して弱い
‐好意に弱い
‐弱い
‐弱い
カット。

「……闇の書の進行が思ったより早ぇ」
「……そうか。一個人から二度の蒐集が出来ないとか、上品だなぁ」
「上品でもリンカーコアしか食べない悪食だけどな」
「雑食じゃないだけまだいいさ」
「拒食でもねぇーしな……お前はもう頑張るなよ」
「あぁ無理無理。お兄さんハッスルしちゃうから」
「オイ…」
「ユゥークーン?」
「いやぁ、そろそろ休みたいと思ってたんだよー。ヤッベーッチョーヤスミテー」
「うわぁ」
「そんな顔すんなよ。泣きたくなる」

‐泣いてもいいのよ!
‐ほら、俺の胸を貸してやるよ
‐いや、シグナムの胸借りにいこうぜ
‐もしくはシャマル?
‐或いはザッフィー?
‐え?
‐え?
カットカットカット。




「むぅ…さすがに負けるか」
「そら、夕君より下手やったら落ち込むんやけど?」
「いや、俺も中々に料理はうまい方なんだから落ち込むなよ」
「そういう意味やないんよ」
「どういう意味なんだよ」
「そういう意味や」

どういう意味なんだよ。
‐そういう意味さ
‐どういう意味だ
‐そういう意図さ
‐いとおかし
‐たいへん趣があります
カット。ないよ。


「しかし、ザフィーラってその形態で食べてるのか」
「なんやそっちの方が楽らしいよ」
「……ほら、ワンコ。俺のおかずをやろう」
「噛み千切る」
「落ち着けザッフィー、魚やるから」

きっちり魚を銜えながら、渋々自分の碗の前で伏せをするザッフィー。
‐犬可愛いなぁ
‐中身はお兄さんだけどな
‐褐色でムキムキだもんな
‐主、倒してしまって構わんのだろう?
‐あちゃー
カット。







「ごちそうさまでした」
「お粗末様です……なんや全然食べてないやん。やっぱり体調悪いの?」
「元々胃が小さいんだよ」
「ふーん…」
「ごめん」
「いや、ええよ。私も出しすぎやったかもしらんし」
「美味しかったし、楽しかった」
「いつでもどうぞ。事前に連絡さえされてたら大丈夫やから」
「あいよ」
「えっと…シグナム送ってあげてくれる?」
「いや、別に大丈夫だけど?」
「病人は人に好意に甘えとけばええねんって。ほな、シグナム頼むな?」
「はい。行くぞ」
「ちょ、ま。はやて迷惑かけて悪かった!ごめ、って謝ってんだからテメェ引きずるんじゃねぇよ!」

まったく謝りもせずにシグナムは俺を引きずって八神家を出た。
‐謝罪ぐらいあってよくない?
‐オッパイに謝罪を請求しようぜ
‐早急で性急に性的要求を請求しよう
‐いいか、坊主…オッパイには夢が詰まってるんだぜ…!!
‐知ってるか?パフパフという技を!
‐昨晩はオタノシミでしたね!
‐どうしようオッサン!右と左どっちを摘まめば
カットカットカットカットカットカットカットカットカットカット。





「ミカゲ」
「ん?」
「主はやての料理は美味かったか?」
「は?美味かったけど」
「なら何故あの量しか食べなかった?」
「言っただろ?胃が小さいんだよ」

八神家から離れた公園でシグナムの問いに応えていく。
‐こんな夜中の公園にオッパイつり目の美女と二人きりのショタか
‐お巡りさんこの人です!
‐知ってるか…女の場合は強姦罪には問われず、強制猥褻罪で捕まるんだぜ…!!

「我らが初めて会った時の昼食をあれほど食べながら、胃が小さい…?」
「あの時も食べてなかったさ」
「ふざけるな!」

シグナムに胸ぐらを捕まれる。
‐代わりに俺もアクションを…
‐ニットでダボっとしてるのに…
‐なんというか
‐ありがとうございます!

「警戒対象を見ていないと思ってるのか…?」
「あー……つまり、はやての飯が不味くて食べてないんじゃないかと?」
「そうじゃない。主はやての料理は確実に美味だ」
「ならいいじゃねぇか」
「……なら質問だ、ミカゲユウ。貴様、いつから胃に錠剤以外を入れてない?」
「…………」
「無言は肯定と取るぞ?」
「……お前が口出しする義務は」
「ない。あるはずがない。お前と私はどこまで行っても平行線だ」
「なら離せよ」
「だがな、主はやてを悲しませるのは許せる筈がないだろ」
「……オーケー、赤くて片目のないイカしたオッサンみたいに倒れないよう善処しよう」
「…………無理はするなよ」



「祝い事がなけりゃぁ大丈夫さ」


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〜嬉しくなんて、ないんだからね!
ツン。一定条件を揃えるとデレるらしい

〜倒してしまって…
ザッフィーの服を青から赤にかえたらあら不思議、あちゃー

〜パフパフ
女性化粧用品でファンデーションだかを塗るのに使用する道具が2つ並ぶ技。女性が使用すると相手を眩ませ、男性が使用するとダメージを受ける。
もしくはシグの谷間に落ちてしまう技。谷間の先には夢と浪漫と包み込まれるような温かさと気持ちよさがあり、谷間に接するように顔を近づけるとそれを味わう事が出来るらしい。代わりに首から下が軽くなる

〜昨晩はオタノシミでしたね
冒険の書1はコワレマシタ

〜真っ赤で片目のないイカしたオッサン
倒れても起き上がることで有名。何度倒れても起き上がる非常に熱い男。幾度も立ち上がり、対戦相手を絶望に落としてきた強者。ただし四肢がなく攻撃できない

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