小説『遊戯王 New Generation』
作者:吉良飛鳥(自由気侭)

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 遊星と変態…もといフレディのデュエルが行われているスタジアム……の客席。

 「落ち着けアキ!遊星が負ける訳ねぇ!」

 「離して!遊星が負ける事が無くても、私はアイツを野放しにしておけない!」

 「気持ちは分るけど堪えて。チームメイトを殺人者にするわけには行かないのよ!」

 ある意味デュエル以上の戦いが繰り広げられていた。

 「遊星の事となると歯止めが利かんな十六夜は…」
 「あたしが言うのもなんだけど、止めないのね…」

 鬼柳+シェリー+3人娘でアキを押さえている状況。
 で、遊哉と霧恵は止めずに傍観。

 「だって遊星だぜ?あの変態が機皇帝使ってるからって負けるなんぞありえねぇだろ。」
 「あぁ、まぁそうよね。」
 「其れに、100億に1つも無いが遊星が負けたら、十六夜のサイコパワー全開にした上で俺の龍皇達で総攻撃かましゃ問題無ぇだろ。」
 「其れは別の意味で大問題です!」

 尚突っ込み担当の美咲が其れも儘成らない状況だったため、エアトスが的確な突込みを入れているのだった。










 遊戯王デュエルモンスターズ New Generation Duel29
 『剣と盾と遊星無双』










 客席での戦いは別として、デュエルは進む。
 例え次々と照明が破損し、シートが吹き飛ぼうともデュエルは進む。


 「アキ、一体如何したんだ?酷く荒れているが…」
 遊星:LP3500    SC2
 ジャンク・デストロイヤー:ATK2600
 ターボ・ウォリアー:ATK2500


 「あらん?遊星ちゃんにゾッコンLoveな娘が居るようね…でも遊星ちゃんはあたしが貰うのよぉ♪」
 変態:LP4000    SC2
 機皇帝ゼリエル:ATK3000


 今度は階段の手すりが吹っ飛んだ…

 其れはさておき、遊星の場には2体のシンクロモンスター。
 そしてフレディの場には攻撃力3000の機皇帝。

 攻撃力では機皇帝の方が上だが…



 ――アキの事は気になるが今はデュエルに集中だな。…攻撃力3000か。だが、奴の場には5枚のモンスターが残ったまま。
    恐らく機皇帝のステータスは他のパーツの攻守の和で決定されている…ならば!
 「バトル!ターボ・ウォリアーでゼリエルAに攻撃!『アクセル・スラッシュ』!」

 機皇帝の特徴をすぐさま読み取りバトルを仕掛ける。

 「攻撃してきたわね〜流石遊星ちゃんだわ〜。でも残・念、ゼリエルCの効果発動よ。相手の攻撃を1度だけ無効に出来るのよ〜♪」

 ターボ・ウォリアーの攻撃はバリアによって阻まれてしまう。

 「だが、俺の場には未だモンスターが居る!ジャンク・デストロイヤーでゼリエルTに攻撃!『デストロイ・ナックル』!」

 「そ・れ・も無駄♪ゼリエルGの効果発動。相手の攻撃を此のカードに移し変えちゃうのよ〜。」

 放たれた4発の拳はゼリエルGへと軌道修正し、其れを破壊する。


 機皇帝ゼリエル:ATK3000→2700


 パーツを破壊したことでゼリエルの攻撃力が下がるが、ゼリエルGは守備表示だったためダメージは与えられなかった。


 「カードを2枚伏せてターンエンド。」

 「うふふ…あたしのターン!」


 遊星:SC2→3
 変態:SC2→3


 「ゼリエルG2を召喚。更に墓地のトラップカード『機皇招来』を除外して効果を発動するわ。
  墓地のこのカードを除外する事で『T(トップ)』『A(アタック)』『G(ガード)』『C(キャリア)』と名の付くカードをデッキから2枚まで手札に加えられるわ。
  あたしはデッキから『ゼリエルA4』と『ゼリエルT3』を手札に加えるわよ〜」
 ゼリエルG2:DEF1000
 機皇帝ゼリエル:ATK2700→3000


 「まだまだよ〜。ゼリエルTをリリースして『ゼリエルT3』をゼリエルAをリリースして『ゼリエルA4』を特殊召喚!」
 ゼリエルT3:ATK700
 ゼリエルA4:ATK1600
 機皇帝ゼリエル:ATK3000→3300


 「攻撃力3300…」

 「うっふん、機皇帝の力はこ・れ・か・ら♪機皇帝ゼリエル∞の効果発動、相手のシンクロモンスター1体を吸収するわ。
  ジャンク・デストロイヤーは貰うわよ遊星ちゃん!」

 「そうはさせない!トラップ発動『シンクロ・デモリション』!
  俺の場のシンクロモンスター1体をエクストラデッキに戻し墓地から其のモンスターの素材となったモンスターを特殊召喚する。
  ジャンク・デストロイヤーをエクストラデッキに戻し、現れろ『ジャンク・シンクロン』『ジャンク・サーバント』『チューニング・サポーター』!」
 ジャンク・シンクロン:ATK1300
 ジャンク・サーバント:ATK1500
 チューニング・サポーター:DEF300


 機皇帝の効果に対し、シンクロを解除する事で此れを回避した。
 更にレベル1の機皇帝ではターボ・ウォリアーを吸収することは出来ない。

 持ち前の巧さで機皇帝の効果はかわしたが無論其れでは終わらない。


 「そう来なくちゃ面白くないわ!行くわよ機皇帝ゼリエルでジャンク・シンクロンに攻撃よ〜ん!」

 「其の攻撃は通さない!トラップ発動『くず鉄のかかし』、相手モンスターの攻撃を無効にする。
  そして発動後、くず鉄のかかしは墓地へ送られず再びフィールドにセットされる。」

 攻撃も予測していたのだ。
 お得意のトラップカード、遊星のデッキの守りの要とも言えるくず鉄のかかしが攻撃を防ぐ。

 「あら〜防がれちゃったわ。思った以上に堅いのね〜。カードを1枚伏せてターンエンドよ。」

 攻撃は防がれたものの、モンスターのステータスでは圧倒的に有利に立ったフレディ。
 『堅い』に若干別のニュアンスが感じられたのは気のせいであろう……多分。


 「俺のターン。」


 遊星:SC3→4
 変態:SC3→4


 「俺は再びチューニング・サポーターとジャンク・サーバントに、ジャンク・シンクロンをチューニング。
  集いし願いが、新たに輝く星となる。光射す道となれ!シンクロ召喚、飛翔せよ『スターダスト・ドラゴン』!」
 「ショァァァァァァ!」
 スターダスト・ドラゴン:ATK2500


 機皇帝を前にしても遊星は怯まない。
 現れたるは遊星のエースの星屑の龍。

 「チューニング・サポーターの効果でカードを1枚ドロー。スピードスペル『Sp−同調宝札』を発動。
  俺のフィールドのモンスターがシンクロモンスターのみでスピードカウンターが3つ以上あるときデッキからカードを2枚ドローする。
  そして此の時、俺の場にシンクロモンスターが2体以上存在し其の攻撃力が全て同じ場合ドロー出来るカードは3枚になる!」

 「何ですってぇ!?」

 スターダスト・ドラゴンもターボ・ウォリアーも攻撃力は2500。
 遊星の手札は一気に4枚に増える。

 「更にスピードスペル『Sp−シンクロン・ボーナス』!スピードカウンターが2つ以上有る時、
  墓地の『シンクロン』と名の付くチューナーを2体までゲームから除外し、除外した枚数分デッキからカードをドローする。
  俺は墓地のジャンク・シンクロンとクイック・シンクロンを除外して2枚ドロー。」

 ターン開始時には1枚だった手札が5枚まで増えた。
 そして此の高速ドローは遊星に強大な1枚を呼び込む。


 ――来たか。
 「俺はスターダスト・ドラゴンをリリース!光の力を受け現れろ『スターダスト・ライジング・ドラゴン』!」
 「クァァァァァ!!」
 スターダスト・ライジング・ドラゴン:ATK3500


 ペガサスより託された『対機皇帝』の1枚であるドラゴンが其の姿を現出させる。

 白銀の身体は鈍い金属光を放ち、巨大な4枚の翼が見る者を引き付ける。


 「其れがペガサスから託されたカードねぇ?でも遊星ちゃん、結局モンスター2体じゃゼリエルには勝てないわよぉ?」

 「分ってるさ。カードを2枚セット。『シンクロ・ディフェンダー』を守備表示で召喚しターンエンド。」
 シンクロ・ディフェンダー:DEF700


 強力なモンスターを召喚したものの攻撃は通らない。
 次の一手への布石を打って此のターンは終了となる。


 「ぐふふ、あたしのターン♪」


 遊星:SC4→5
 変態:SC4→5


 「手札からスピードスペル『Sp−愚かな蘇生術』を発動。
  スピードカウンターが4つ以上あるとき墓地のモンスター1体を相手のフィールド上に特殊召喚するわね♪」

 「俺のフィールド上に?…まさか!?」

 「そのま・さ・か♪スターダスト・ドラゴンを遊星ちゃんのフィールドに特殊召喚よ〜。」
 スターダスト・ドラゴン:ATK2500


 「更に、機皇帝の効果発動よ。スターダスト・ドラゴンは頂くわね♪」

 「そうは行かない!スターダスト・ライジングの効果発動。カードがフィールドを離れる効果を無効にする!」

 「あら、厄介な効果ね…でも残念。永続トラップ『機皇回廊』を発動よ。このカードがある限り機皇帝の効果は無効に出来ないわ♪」

 「何だと!?」

 機皇帝より伸びてきた光の縄がスターダスト・ドラゴンを捕え、其のまま自身の中へ取り込んでしまう。
 其の効果を無効にしようとした遊星は永続罠の効果で其れを無効にすることが出来なかった。

 「お〜ほっほ、ゼリエルの攻撃力は吸収したシンクロモンスターの攻撃力分アップするわん。」
 機皇帝ゼリエル:ATK3300→5800


 「く…スターダスト・ドラゴン…」

 「うふ…うふふふふふ、覚悟してね遊星ちゃ〜ん。貴方をあたし色に染めてあ・げ・る♪」


 …観客席の1画が半壊した…大丈夫だろうか…


 「機皇帝ゼリエルでターボ・ウォリアーに攻撃よ!」
 ――此の攻撃が通れば遊星ちゃんに3300の戦闘ダメージ。
    更にゼリエルA4の効果で破壊したモンスターのレベル×200ポイントのダメージ。あたしの勝ちだわん!



 此の変態、既に勝った気で居る。
 だが、天下無敵の防御能力を持つ遊星を甘く見てはいけない。

 「此の瞬間シンクロ・ディフェンダーの効果発動。俺の場のシンクロモンスターが攻撃される時、攻撃対象を此のカードに変更できる。」

 「ぬあんですってぇ!?」


 如何に攻撃力が高かろうが相手が守備表示では意味が無い。
 此のディフェンドタクティクスこそが遊星の強さの根幹と言う意見も有るくらいだ。


 「で、でもゼリエルA4の効果で破壊したモンスターのレベル×200ポイントのダメージよ!」


 シンクロ・ディフェンダーのレベルは2。
 400ポイントのダメージが遊星を襲う。


 遊星:LP3500→3100
 「く…だが、此の瞬間シンクロ・ディフェンダーのもう1つの効果が発動する!
  シンクロ・ディフェンダーが戦闘で破壊されたとき、相手の魔法・罠ゾーンのカード1枚を破壊する。
  俺は機皇帝に吸収されたスターダスト・ドラゴンを破壊!」
 ――すまないスターダスト・ドラゴン…


 仕方ないとは言え、破壊した自らのエースモンスターに心の中で詫びる。
 だが此れで機皇帝の攻撃力は大幅にダウンする事になる。


 ――機皇帝ゼリエル:ATK5800→3300
 「きー…もう少しだったのに!ターンエンドよ!」


 「俺のターン!」


 遊星:SC5→6
 変態:SC5→6


 ――良し!
 「スピードスペル『Sp−死者蘇生』を発動!
  スピードカウンターが5個以上あるとき墓地モンスター1体を俺のフィールドに特殊召喚する。蘇れ『スターダスト・ドラゴン』!」
 「ショォォォォ!」
 スターダスト・ドラゴン:ATK2500


 再度復活した星屑の龍が其の咆哮をあげる。
 そう、まるで遊星の勝利を引き寄せるように。

 「更にスピードスペル『Sp−シンクロ・ブレイザー』!
  スピードカウンターが6つ以上あるとき相手に俺の場のシンクロモンスターの数×400ポイントのダメージを与える!」

 「ぎにゃぁぁん!激しすぎよ遊星ちゃ〜ん!」
 変態:LP4000→3200


 ライフが並んだ。
 遊星の猛攻は更に続く。

 「チューナーモンスター『パルス・シンクロン』を召喚!」
 「ぱ〜る〜!」
 パルス・シンクロン:ATK200


 「行くぞ!レベル6ターボ・ウォリアーに、レベル2パルス・シンクロンをチューニング!
  集いし鼓動が、破壊の炎を巻き起こす。光射す道となれ!シンクロ召喚、滅ぼせ『レッド・デーモンズ・ドラゴン』!」
 「グガァァァァ!」
 レッド・デーモンズ・ドラゴン:ATK3000


 フィールドに表れし真紅の悪魔龍。
 そして3体もの強大なドラゴンが並び立つ其の様は圧巻の一言に尽きる。


 「バトル!レッド・デーモンズ・ドラゴンでゼリエルT3に攻撃!打ち砕け『アブソリュート・パワー・フォース』!」

 「ぜ、ゼリエルCの効果!相手の攻撃を1度だけ無効にするわ!」

 「だが、俺のモンスターはまだ居る!スターダスト・ドラゴンでゼリエルT3に攻撃!響け『シューティング・ソニック』!」

 レッド・デーモンズに続き、今度はスターダストの攻撃が機皇帝を襲う。

 「そうは行かないわよ!ゼリエルG2の効果。相手の攻撃をこの此のカードに移し変えるわ。
  そしてゼリエルG2は1ターンに1度だけ戦闘では破壊されないのよ〜!」

 「だが此れで機皇帝の守りは無くなった。トラップ発動『バスター・モード』!」

 「ば、バスター・モードですってぇ!?」

 「カードとの絆が新たな力を此処に呼び寄せる!現れろ『レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター』!」
 「グォォォォォォォ!」
 レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター:ATK3500


 レッド・デーモンズに灼熱の鎧が装着され、其の力を高める。
 攻撃力は機皇帝を上回った!

 「此れで、機皇帝に攻撃できる!レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスター、機皇帝ゼリエルに攻撃!『エクストリーム・クリムゾン・フォース』!」

 「ぜ、ゼリエルT3の効果発動!機皇帝が攻撃対象になったとき、其の攻撃を他のパーツに移し変えるわ。
  レッド・デーモンズバスターの攻撃をゼリエルG2に強制誘導よ!」

 放たれた灼熱の一撃は軌道を変えゼリエルG2へと向かい其れに直撃する。
 だが、此れこそが遊星の狙いだ。

 「機皇帝を守ることは分っていた。俺の目的はレッド・デーモンズバスターの攻撃を成立させる事!」

 「如何言う事よ?説明して欲しいわ〜!」

 「レッド・デーモンズ・ドラゴン/バスターが攻撃した時、ダメージ計算後フィールドに存在するこのカード以外のモンスターを全て破壊する!」

 「うそよねぇぇ!?」


 降り注ぐ無数の火球が遊星のフィールドをも巻き込みモンスター達を粉砕する。
 無論機皇帝など跡形も無い。


 「やってくれたわね遊星ちゃん!で・も、ミスしたわねぇ?貴方のモンスターも全滅よ〜ん?」

 「其れは如何かな?」

 火球によって発生した粉塵が晴れると…



 ――スターダスト・ドラゴン:ATK2500
 ――スターダスト・ライジング・ドラゴン:ATK3500



 遊星のモンスター達は無傷で存在していた。


 「ちょ、何でよ!?レッド・デーモンズバスターの効果で全て吹き飛んだはずよ!」

 「レッド・デーモンズの効果が発動したとき俺はこのカードを発動させたのさ。トラップカード『ヴィクティム・サンクチュアリ』!
  俺の場にスターダスト・ドラゴンが存在する場合にのみ発動できるこのカードは、発動ターンのみ俺の場のモンスターを戦闘及びカード効果での破壊から守る!」

 正に攻防一体。
 レッド・デーモンズを『剣』に、スターダストを『盾』に、此の2体の絶妙なバランスが此の状況を作り出した。

 そして、遊星には最後の一撃が残されている。


 「此れでお前を守るモンスターは居ない!スターダスト・ライジング・ドラゴンでダイレクトアタック!『アサルト・ライジング・バースト』!」


 「いやぁぁぁぁん!」
 変態:LP3200→0


 光速の一撃が相手のライフを削り取る。
 遊星の勝利…なのだが、


 「うふ、うふふふふ、激しいわね遊星ちゃん!今日は此処までね〜。又来るわよ〜じゃあねぇ〜〜♪」


 何故かD・ホイールが強制停止せず、フレディは走り去ってしまった。

 そして其れに向かって客席から漆黒の炎が放たれたのは多分見間違いではない…


 「今のは『ブラック・ローズ・フレア』?アキ、アイツに何か個人的な恨みでも有るのか?」
 「いや、個人的と言うか十六夜の愛は深く熱いと言うか…」
 「取り合えず早い内に応えてあげたほうが良いと思うわよ遊星…」

 何時の間にかフィールドに下りてきた遊哉と霧恵。
 どうやらアキを抑えていた鬼柳達はギリギリで力尽きたらしい。

 「応える…何のことだ?」

 そして案の定、霧恵に言われた事の意味を遊星は分っていなかった。

 「こっち方面はホントに鈍いわねこいつは…」

 「?」

 「気にすんなこっちの話だ。まぁ予想通り遊星の勝ちだったな。勝ちだったけどよ…」

 「あぁファントムは相手のフィールドに強制的にシンクロモンスターを召喚するカードを使っていた。」

 確かに、此のデュエルで使われたカードの1枚がそうであった。
 其れはつまり、ファントムは『対機皇帝』に対抗するカードを既に持っている事に他ならない。

 「ペガサスから託されたカードだけに頼る事はできない…か。」

 「あぁ、俺達はペガサスのカードをも上回る新たな力を身につける必要がある。」

 デュエルモンスターズの生みの親が作り出したカードを上回る力。
 其れを見つけるのは容易でないが、

 「はっ!上等だ此の野郎。更なる力?望む所だぜ!俺と龍皇に不可能なんざねぇ!」

 遊哉にとっては大した問題ではないようだ。
 いや、口には出さないが遊星と霧恵も同様だろう。

 「言うな緋渡。だが、俺も同じ気持ちだ。所で…スタジアムの壊れた所は如何する?」

 其の指摘は出来ればして欲しくなかった。
 アキのサイコパワーでスタジアムは半壊…とまでは行かないが1/4くらいは壊れている。

 「…まぁ何だ、レンに頼んで如何にかしてもらうしかねぇだろ。多分KCの社長じゃ取り合ってくんねぇだろうし…」
 「やっぱそうなるよねぇ…」


 数日後、辰美財閥の手によってスタジアムは見事に復旧した。


 そして、遊星が言った『新たな力』…其の1つは全く予想だにしない形で遊哉と遊星に其の片鱗を見せることになるのだった。


















  To Be Continued… 

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