小説『遊戯王 New Generation』
作者:吉良飛鳥(自由気侭)

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 「レベル8となったブラック・マジシャン・ガールに、レベル2のマジカル・ファシリストをチューニング。
  大いなる魔術師の魂よ、古の力を我が前に示せ。シンクロ召喚…裁け『聖霊魔導師(せいれいまどうし)−アリオス』!!」
 「はぁ!!」
 聖霊魔導師(せいれいまどうし)−アリオス:ATK3000

 シンクロ召喚によって現れし最上級の魔術師。
 其れと相対する赤き眼の闇竜。

 「攻撃力3000…」

 「これからが本番よ?」

 此の2人のデュエルもいよいよ佳境である。







 遊戯王デュエルモンスターズ New Generation Duel9
 『霊魔導師vs魔王龍』〜霧恵VS吹雪2〜







 「さぁて…如何しようかな?」
 霧恵:LP2600


 「流石に手強いね。」
 吹雪:LP3200


 ライフの差は僅か600ポイント。
 此れくらいの差は無いと考えた方がいい。

 「アリオスの攻撃力は3000…今のままだと闇竜(ダークネス)には及ばない。」

 聖霊魔導師(せいれいまどうし)−アリオス:ATK3000
 真紅眼の闇竜(レッドアイズ・ダークネスドラゴン):ATK3900

 「でも、アリオスの効果発動!
  1ターンに1度だけ相手モンスター1体の効果をエンドフェイズまで無効に出来る!『スキル・ブレイク』!!」

 「闇竜(ダークネス)の攻撃力が…!」
 「グゥゥゥゥ…」
 真紅眼の闇竜:ATK3900→2400

 「此れで攻撃力はアリオスが上回った。アリオスで闇竜(ダークネスドラゴン)に攻撃!『エレメント・ストリーム』!」


 ――ゴシャァァァァァ!!!



 「く…闇竜が。」
 吹雪:LP3200→2600

 「だが、此の瞬間、罠(トラップ)発動!
  『リバイバル・レッドアイズ』!僕のフィールドのモンスターが戦闘によって破壊されたときに発動。
  僕の墓地の真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラック・ドラゴン)を特殊召喚する。
  蘇れ『真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラック・ドラゴン)』!」
 「キョォォォォォォ!」
 真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラック・ドラゴン):ATK2400

 「更に伏せ(リバース)カードオープン、『ペイン・コントレール』。
  此のターン僕が受けた戦闘ダメージ500ポイントに付き1体ペイントークンを特殊召喚する。
  僕が受けたダメージは600。よってペイントークンを1体特殊召喚する。」

 ――みょん
 ペイントークン:ATK&DEF0(星1・属性?・種族?)

 「ペイントークンの種族と属性は僕のフィールドのモンスター1体と同じになる。
  僕の場に存在してるのは真紅眼(レッドアイズ)のみ。
  よって、ペイントークンは真紅眼(レッドアイズ)と同じ種族と属性…闇属性・ドラゴン族となる。」
 ペイントークン:ATK&DEF0(星1・属性?・種族?)→ATK&DEF0(星1・闇・ドラゴン)

 互いに並んだライフポイント。
 そしてモンスターの途切れる事無いフィールド。
 正に強者同士の戦いに相応しい攻防。
 故に僅かな隙が命取りとなる。

 「カードを2枚伏せてターン・エンド。」

 「僕のターン。ハウンド・ドラゴンを攻撃表示で召喚!」
 ハウンド・ドラゴン:ATK1700

 「そして手札より魔法カード『魔王龍の復活』を発動!」

 「魔王龍の復活…?」

 「自分の場の『真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラック・ドラゴン)』を含む闇属性のドラゴン3体をゲームから除外する事で、
  デッキ又は手札から『真紅眼の魔王龍(レッドアイズ・ルシフェルド・ドラゴン)』を特殊召喚する。」

 「真紅眼の(レッドアイズ)…魔王龍(ルシフェルド・ドラゴン)!?」

 「真紅眼(レッドアイズ)、ペイントークン、ハウンド・ドラゴンの3体を除外!
  現れろ『真紅眼の魔王龍(レッドアイズ・ルシフェルド・ドラゴン)』!」



 ――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…



 それは圧倒的な力。
 現れたのは真紅眼の黒竜(レッドアイズ・ブラック・ドラゴン)よりも一回り以上大きな体躯。
 燃え盛るような真紅の瞳。
 そして其の背に生える漆黒の翼は正に『魔王』…


 「ギシャァァァァァァァァァ!!!」
 真紅眼の魔王龍(レッドアイズ・ルシフェルド・ドラゴン):ATK4000

 「これが真紅眼(レッドアイズ)の真の姿…」

 その雄雄しい姿に、霧恵は思わず身震いする。
 久しぶりの強者とのデュエル…楽しくないはずがないのだ。

 「魔王龍(ルシフェルド・ドラゴン)は、自分のフィールドと墓地のドラゴン1体に付き攻撃力が400ポイントアップする。
  僕のフィールドと墓地のドラゴンは合計6体。よって攻撃力が2400ポイントアップする!」
 真紅眼の魔王龍(レッドアイズ・ルシフェルド・ドラゴン):ATK4000→6400

 「攻撃力6400…!」

 「それだけじゃない。魔王龍は魔法・罠・モンスター効果の対象にならない。」

 流石に苦労して召喚されただけの事はある。
 其の何恥じない強力な効果。

 「此れで決まりだ真紅眼の魔王龍(レッドアイズ・ルシフェルド・ドラゴン)で
  聖霊魔導師(せいれいまどうし)−アリオスを攻撃、『アブソリュート・ダークネスフレア』!」

 「決着には未だ早いわ!罠(トラップ)発動『ハーフ&ハーフ』!
  あたしのライフを半分にする事で、此のターンのエンドフェイズまで相手モンスターの攻撃力を半分にする。」

 真紅眼の魔王龍(レッドアイズ・ルシフェルド・ドラゴン):ATK6400→3200

 霧恵:LP2600→1300


 「だが、攻撃力は魔王龍(ルシフェルド・ドラゴン)の方が上!
  焼き尽くせ真紅眼の魔王龍(レッドアイズ・ルシフェルド・ドラゴン)!」


 ――ゴォォォォォォ!!!


 「くっ…」
 霧恵:LP1300→1100

 「此の瞬間罠(トラップ)発動!『霊魔導師の結束』、自分フィールド上の『霊魔導師』と名のつくモンスターが戦闘で破壊された場合、
  ライフを1000ポイント払う事でデッキから破壊されたモンスターと異なる属性の霊魔導師を2体まで特殊召喚出来る。
  出番よ『地霊魔導師(ちれいまどうし)−アウス』『風霊魔導師(ふうれいまどうし)−ウィン』!」
 霧恵:LP1100→100
 地霊魔導師(ちれいまどうし)−アウス:ATK2500
 風霊魔導師(ふうれいまどうし)−ウィン:ATK2500

 「一気に2体のモンスターを揃えたね?」

 「ふふ、まだまだ!アリオスの効果発動!アリオスが戦闘で破壊されたときデッキか手札から『霊魔導師』を1体特殊召喚出来る。
  あたしはデッキから『火霊魔導師(かれいまどうし)−ヒータ』を特殊召喚!」
 火霊魔導師(かれいまどうし)−ヒータ:ATK2500

 「一気にレベル8のモンスターが3体も…!だが此のターンのエンドフェイズ魔王龍の攻撃力は復活する。」
 真紅眼の魔王龍(レッドアイズ・ルシフェルド・ドラゴン):ATK3200→6400

 「ターンエンド。」

 「あたしのターン!あたしは憑依装着−エリアを召喚!」
 憑依装着−エリア:ATK1850

 「そして憑依装着−エリアをゲームから除外して『水霊魔導師(すいれいまどうし)−エリア』を攻撃表示で特殊召喚!」
 水霊魔導師(すいれいまどうし)−エリア:ATK2500

 「こ、此れは!?」

 霧恵の場に揃いし4体の霊魔導師。
 其々の属性の力を極めた最強の魔術師が集う。

 「霊魔導師の新の力を見せてあげる。魔法(マジック)カード『精霊の夜想曲(エレメント・ノクターン)』を発動!
  此のカードは自分のフィールド上に『水霊魔導師(すいれいまどうし)−エリア』『火霊魔導師(かれいまどうし)−ヒータ』
  『風霊魔導師(ふうれいまどうし)−ウィン』『地霊魔導師(ちれいまどうし)−アウス』の4体が存在する場合にのみ発動可能。
  そして其の効果はフィールド上の『霊魔導師』以外のカードを全て破壊する!」

 「!!!」

 「全ての力を解放しなさい!霊魔導奥義『精霊の夜想曲(エレメント・ノクターン)』!!!」

 水、火、風、地、4つの力が集い、膨張し、溢れる。
 其れは絶対的な力の本流となり…



 ――カッ!…ドガゴォォォォォォォォン!!!



 全てを飲み込む破壊の光となってフィールドを一掃する。
 その場に残るのは力の源である霊術師達のみ。

 「…ヒータの効果。ヒータは自分の墓地の魔法使い族モンスター1体に付き攻撃力が200ポイントアップする。」
 火霊魔導師(かれいまどうし)−ヒータ:ATK2500→3300

 「火霊魔導師(かれいまどうし)−ヒータで直接攻撃(ダイレクトアタック)!『ヘブンズ・イグニッション』!!」
 「うりゃあ!」


 ――ゴォォォォ!


 「うわぁぁぁぁぁぁ…」
 吹雪:LP2600→0

 一進一退の攻防に決着。
 今回は霧恵が勝った。

 「参ったな…ふふ勝利の女神はご機嫌斜めかな?」

 「今回はあたしに味方してくれたみたいね。」

 「その様だね。柄にも無く熱くなったよ。ありがとう。」

 「あたしも楽しかったわ。流石はキングと呼ばれただけの事はあるわね。」

 互いの健闘を称え握手。
 デュエリストとして非情に正しい姿。

 「それじゃあ僕は新たな相手を探す事にしようかな。再び君と合間見えることを願って…テ〜ンJOIN♪」



 ――ひゅぅぅぅぅ〜



 再度場が凍った。

 「…確かに強かったけど。」
 「変な人だね…吹雪さんて。」


 かつてアカデミアのキングと呼ばれた男・天上院吹雪。
 数年経ってもあまり性格的な成長は…無いらしい…















  To Be Continued… 

-9-
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