12.セイテンガン
ド「セイテンガンーーっ!」テッテレテッテッテーテテー
の「こりゃもう説明いらねぇ!名前通りの道具だろ?」
ド「こういう煩悩直撃アイテムは即行で理解するね、君は。まぁ、考えてる通りの道具だと思っていいよ」
の「撃って! その銃で俺を撃って!全国男子400万人の夢、自分のおっぱい揉みまくりがついに実現だ!」
ド「一応言っておくけどさぁ、自分で自分の胸揉んだって虚しいだけだと思うんだ。男に戻ってその感触で自慰行為に及んでも通常の数倍自己嫌悪に陥るんじゃないかな」
の「うるせぇ!いいからやれ!おっぱいおっぱい!」
ド「ま、君が望むならそれでいいさ。いくよ。」
ドォオン!
の「ぃよっしゃぁーーっ!これで世界が振り向くミス・眼鏡美人の出来上がり……。」
ド「………」
の「おい青ダヌキ、鏡見せろ」
ド「はい」
の「変わってねーじゃねーか!また欠陥道具か!?」
ド「陰茎は無くなってるだろ?」
の「マジ?あ、ホントだ……穴もある……ん……」ゴソゴソ
の「……ってそうじゃなくて!顔も変わってないし、体系も変わってないだろ!」
ド「そりゃ仕方ないさ。君が女として生まれてたって、きっとそのツラでその体系だったし。キモオタが女装しても、出来上がるのは「女装したキモオタ」だよ」
の「こんな……こんな仕打ちがあるか!漫画とかゲームだと、登場人物が女装・女体化したら一級品の美少女になるのがお約束じゃないかよ……!」
の「もういい、戻してくれ」
ド「はいはい」
ドォオン!
の「あんた、いったい何のためにこんな道具出したんですか」
ド「君に現実の尊さを教えるため、かな」
の「ん、待てよ。この道具って」
の「!」チーン
ド「表現法が古いなぁ。昭和か」
の「ドラ、その道具女の子に使えば男になるんだろ?」
ド「然り」
の「ぐふふ……それはつまり、リアル『男の娘』!近年、マスメディアが濫造するまがい物とは一線を画す本物の逸品!」
ド「いやその理屈はおかしい」
の「それさえわかればもう貴様に用は無い!その銃をよこせぇぇえ!」ドン!
ド「あ、こら!」
の「ヒャッハ―!こいつで静ちゃんを男の娘にして、よろしくニャンニャンしてやるぜー!
待ってろよ愛しのマイダーリン!」バタン!
ド「ああ、また面倒なことになったぞ。
原作ってわりとこういう展開多いんだよなぁ。僕が余計な道具を出さなけりゃよかったのにっていうパターンがさ」
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の「静ちゃん静ちゃん静ちゃ〜ん♪」
ド「もう着いてる!こういう時だけ無駄に行動速いなぁ!」
し「なによ、肉塊。休日にわざわざ訪ねてきて。死ぬ覚悟はあるって事よね」
の「ぐへへ!そんな生意気な口が聞けるのも今日まで!くらえ!」
ドォオン!
し「え……!?
ちょっと、なに、これ……。
生えてる? んん……!」ブルッ!
の「ヒャッハー!チンコ入れあいっこしよーぜ!」バッ
上空で見ていたドラえもん氏はこの時の様子を後にこう語っている。
ド「のび太が源静に襲い掛かるまでの時間ですか?」
ド「いや……もうホント、セイテンガンを撃ってから2,3秒かそこいらで…… ええ」
あの性転ガンってのはなかなか曲者でして。
男性が女性になる分にはさほど問題ないんです。しかし女性が男性になった場合……
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「本来存在しなかった物を持ってしまった」ことによる拒否反応が出てしまう。
で、その際に女性がとる行動って一つしかないんですよ。
『体を丸める』 幼女老女、これ本能なんです
しかしそこが源静なんでしょうね 立ってるんです
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イヤ、多少ひるんだ様子はありましたけど
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しかしすぐに力は入らなかったんでしょうね
的を外しちまったんですわ
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ひみつ道具の使用を十八番にしていたのび太も、追いつめられていたんでしょうか
ガシッ!
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最後の最後―――― 最も信頼に足る武器として使用したのは己の肉体でしたよ
ド「え?やられると思ったか?って源静がですか?」
ド「う〜ん」
ド「やはりあなた達はワカってない 源静という人物を――――」
そりゃアンタ ああなっちまうとふつうは勝負ありだわ
ふつうはね
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だけどこれは源静のハナシでしょ
わたしも仕事でこの時代に出向してる身ですからこれだけはワカる
完全にキマった全裸締めは絶対に逃げられない
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もっと厳密に言うと 逃げられる返し技がないというべきかな
ここであえて「技」という言葉を使ったのはですね
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あれは技じゃない
巡音の握力って握力計では計れないんですってね
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劣化ウラン牌の表面を抉り取るっていうんですから
劣化ウランですよ カステラじゃあるまいし
瞬発力ってのは生来のものとは聞いてますが、神様ってのはスゴいプレゼントをしてしまうものですわ
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パン!
桁外れの握力にモノ言わせて人間の腕を挟み潰すなんてねェ
技とは呼べんでしょ
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握撃って言われてるんですって? 後で聞いたんですけど
何が起こったのか理解できん貌でしたよのび太も
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ビリッ!
そりゃあ痛かったでしょうねェ
そんな握力で耳をちぎるワケですから
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カイジで言うところのEカード編ですよ
その瞬間 右胸でしたね
人差し指でこう――――ちょうど乳首を狙って
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もうとっくに意識なんて飛んでただろうに
執念、でしょうか
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しかしそこまでしても巡音の攻撃は止められなかった
バチュン!
睾丸です
あれは手術とかしてもダメじゃないかなァ……
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完全に潰れていたそうですから
立ってたそうですよ
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ええ
両胸を揉まれていたことは確かです
それが源静なんですねェ……
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終わり