◇ ◇ ◇
キーンコーンカーンコーン
今日は金曜日というだけで放課後の教室は一段と騒がしかった。
「來未〜、明日カラオケ行かない?」
帰りの身支度を済ませると香蓮がそう提案してきた
「う〜ん いいよ明日は特に予定ないし」
「よしっ一人確保。あと二人くらい欲しいね、あっそうだ心葉くんは?」
あたかも今思いついたかのように香蓮はそう言った
「・・・わざとらしすぎるよ」
「あはは、やっぱり?」
顔がニヤついてたし
「はぁ、しょうがないなぁ、じゃあ聞いてみるね」
「頑張ってね。私はもうひとり誰か誘ってくるから」
そう言いながら早足でどこかに行ってしまった
「心葉、明日カラオケ行かない?香蓮に誘われたんだけど」
「カラオケ?うーん、明日は予定があるから無理だな」
「予定って何の?」
あっ 顔を背けた
「なんでもいいだろ」
むっ
「いいじゃない、教えてくれたって」
「いいだろ、別に言わなくたって」
むかっ
「あっそ、じゃあもういいわよ、知らない!」
「あ、心葉君どうだった」
「予定があるから行けないって!」
「そ、そっか、あ、明日は三人で盛り上がろうね」
もう、心葉のばか!