小説『ゼロの使い魔 世界を渡る転生者【R−18】』
作者:上平 英(小説家になろう)

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『まえがき』



今のまでの書き方は、ゼロ魔の書き方を真似たものでしたが、すみません。
自分にはこの書き方は、まったく合っていません。

執筆に時間がかかるし、なにより書いていて面白くなかったので! 

今回からは、もともとの自分の書き方に戻します。そして、今まで投稿した1話と2話にも修正を入れます。

作者の勝手で変えてしまってすみません。





『第3話 決闘』



 キュルケを誘って広場に行くと丁度ギーシュが手を広げて叫んでいた。

「諸君! 決闘だ!」

 おお、まさに原作通りだ!

 ギーシュは薔薇の造花を掲げ、周りを取り囲んでいる生徒たちは、それに合わせて「うおーッ!」と歓声をあげていた。

 そして、ギーシュは才人の方を向き、お互いに睨みあい決闘を開始した。

 才人は、ギーシュに正面から殴りに行ったところを、ギーシュの薔薇の花びらが甲冑を着た女戦士の形に変化して、才人の前に立ちふさがった。

「な、なんだこりゃ!」

「僕はメイジだ。だから魔法で戦う。よもや文句はあるまいね?」

「て、てめえ……」

「言い忘れたな。僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手するよ」

「えっ?」

 ギーシュがナルシスト振りを見せながら、才人に向けてゴーレムを突進させ、その右の拳を才人の腹にめり込ませた。

「げふっ!」

 才人はうめいて、地面に転がり、ギーシュは悠然と才人を見下ろし、周りの貴族たちは、これで終わりかと呆れた。

 ああ。こいつ等マジでムカツク……いや、ギーシュがムカツク。なんだあの得意面は? 才人に宝具でも渡して、瞬殺させようかな〜。

「これで、あの使い魔も終わりなのかしら?」

 隣にいるキュルケが呟く。

「まぁ、見ていろキュルケ。面白いものが見れるぞ」

「えっと、それってギーシュがルイズの使い魔をボコボコにするって事?」

 キュルケの問いに、にやりと笑って答える。

「違う。あの才人という使い魔がギーシュを倒すところだ」

「えっ!? あの使い魔が勝つの!?」

 キュルケは、俺が言った事を信じられないと言うように驚いた。

 まぁ、当たり前だろう。この世界では平民がメイジである貴族には勝てないというのは、提言みたいなものだし。

「まぁ、見てろって」

「……ええ」

 再び才人の方に向き直ると、才人がボロボロの状態で、今まさにギーシュが出した剣を取ろうとして、それをルイズが止めているところだった。

「だめ! 絶対だめなんだから! それを握ったら、ギーシュは容赦しないわ!」

「俺は元の世界にゃ、帰れねえ。ここで暮らすしかないんだろ」

 才人は独り声を呟くように、言った。その目はルイズを見ていない。

「そうよ。それがどうしたの! 今は関係ないじゃない!」

 ルイズがぐっと、才人の右手を握り締める。才人は強い声で、言い放った。

「使い魔でいい。寝るのは床でもいい。飯はまずくたっていい。下着だって、洗ってやるよ。生きるためだ。しょうがねえ」

 サイトはそこで言葉を切ったあと、左の拳を握り締めた。

「でも……」

「でも、何よ……」

「下げたくない頭は、下げらんねえ」

 才人は、そう言い立ち上がり、ルイズをはね退けて、左手で地面に刺さった剣を抜き、左手のルーンを輝かせながら、ギーシュのゴーレムを一瞬で破壊し、ギーシュを蹴り倒すと、その顔のすぐ横に剣を突き刺した。

「続けるか?」

 才人は呟くように言った。

 それにギーシュは首を振り、完全に戦意を喪失して「ま、参った」と己の負けを認めた。

 くくく……まさに原作通りの名シーンだな!

 隣を見るとキュルケは、目を輝かせて抱きついてきた。

「ダーリンすっご〜いっ!! なんで、使い魔が勝つって分かったの!?」

「まぁ、勘だな。あいつは、俺と同じでこの世界の人間ではないから、なにか能力でも持ってるかと思ったんだ」

「えっ!? あの使い魔って異世界から来たの?」

「ああ。俺の世界の住人ではないから、俺とはまた違う世界から呼ばれたんだろう」

 まぁ、嘘ではないな。

「あなたとも違う世界?」

 キュルケが物珍しそうに、医務室に運ばれている才人をしげしげと見る。

「とりあえず。勝利者に褒美でも与えに行くかな」
 
「ご褒美?」

 原作に介入し、才人の下へ向かう。

 俺は、学院の医務室に運ばれた才人がベットに寝かされるのを待って、医務室に入る。

「どうしたのよキュルケ。急いでいるのそこをどいてちょうだい」

 大方原作通り、水魔法の教師でも呼びに行くつもりなんだろう。

「まあ、待てぺったん娘」

「ぺったん娘ですって〜〜〜!?」

「ぷぷっ、確かにぺったんこよね」

 あ、やべ。ついつい心の中で思ってたことを言っちまった。

 ぺったん娘を呼ばれたルイズが怒りで肩を震わせ、キュルケは、口もとに手をやってルイズの胸を見ながら笑う。

「まぁ、待て。俺は才人の体を治しにきたんだぞ」

「えっ? そうだったのダーリン」

「そうなの?」

 ルイズまでではなく、褒美を渡すとしか言ってなかったキュルケも驚いた。

 そう言えば、話してなかったな。

「ああ。決闘の勝利者に褒美として怪我をすべて治してやろうと思ってな」

 そう言って、ルイズを押しのけて才人の寝むるベッドに近づく。

「ちょ、ちょっとなにをする気なのよ!」

 ルイズが騒ぐが、無視して治療を始める。

「【王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)】」

 【王の財宝】からエクスかリバーの鞘。アヴァロンを取り出す。

「何したの? 何んなのそれは?」

「ダーリン……それって黄金?」

 俺が虚空から取り出した黄金に光り輝く鞘に、ルイズもキュルケも驚愕する。

「これは、宝剣の鞘だ」

「「鞘?」」

 詳しく説明するとヤバイから、いろいろとぼかして話す。

「この鞘は、魔力を流すと触れている者の身体を癒すんだ。まあ、見てろ」

 そう言って、魔力を開放し、アヴァロンに魔力を注ぎ才人の体の上に置く。

 魔力を注がれたアヴァロンは、その輝きを増し、一瞬で才人の身体を癒す。

 そして、その神秘的な現象に2人は絶句した。

「これで、治療は終わりだ。あとは、自然に起きるのを待つだけだ。行くぞキュルケ。じゃあな」

 アヴァロンをそう言って消し、ルイズが質問してくる前にキュルケを連れて、医務室からでる。










そう言えば原作では、決闘に勝った事で才人が『ガンダールヴ』だとコルベールがオスマンに報告しているはずだが、まぁ、それは原作通りだろうから気にしないでいいか。









(あとがき)


こんな感じでいこう思ってます。あと、キュルケがメインの話なので才人メインの話は描写は削ってダイジェクト化する場合があります。

あと、魔法使いのドットとかスクウェアとか説明文をカットする場合があります。

ていうか、早くティファニアと才人が出会うシーンまで行きたい。

-4-
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