「やっぱり連邦だったの?」
「ああ。お前の言うとおり、奴らとの接触は避けられなかったよ」
オペレーションセンターの空間モニター前で、ラクリーマとユノン、そしてのび太としずかが遥か前方で待ち構える連邦艦隊を凝視している。
取りあえず、こちらからは交渉を出し、考えさせる時間を与えている間はこちらももしも時の策を考えねばならなかった。
あちらも絶対に自分の要求を飲むとは言えないからである。
「すまねえな。お前の忠告をちゃんと聞いてれば……」
彼は空いていたイスに腰かけてフウっとゆっくり息を吐く。
「過ぎたことはもうしょうがないわ。
……それよりアレ、連邦に通じた?」
「今、その返答を待っているトコだ。
とりあえず一時間後に返答を聞きにまた連邦と通信するつもりだ」
ユノンは腕組みし、横目で彼を見ると目を積むって鎮座している。
「連邦が要求を飲むか飲まないかでこちらの命運が変わるな……。
万が一、ここで戦闘になれば最悪の場合……アマリ―リスはここで終わりになるやもしれん」
ラクリーマらしかぬ弱気な発言を吐く。
今の彼はとても苦悩しているに違いない。
「フフっ……いつもなら前向きに事を見据えるラクリーマが弱腰とはね。
あんたらしくないわ」
「ユノン?」
顔を見上げると彼女は目を閉じて微笑している。
「私達全員はあんたを頼りにしているからついていってるの。
別にあんたのせいだなんて思ってないわ。
いつか見つかるとは思ってたけど……それが今日だっただけよ」
「だが……」
「……ラクリーマ、あんたは自分の思った通りにやればいいの。総司令なんだから。
今後悔するよりこれからどう切り抜けるか考えるのが妥当であって?」
「ユノン…………ククッ、確かにお前の言い通りだな」
あのユノンから励ましの言葉を貰う彼は不思議と嬉しい気分になった。
「お前、ホントに変わったな。嬉しいぜ!!」
「……フフっ。礼ならあの子らに言ってくれない?」
ラクリーマは、これから何が起こるのか分からず、心配しているのか浮かない表情でモニターを見ているのび太としずかの二人に目を向けた。
「なあ二人とも」
彼のかけ声にビクッと反応した。
「ラクリーマ……?」
「はっ、はいっ……?」
そんな二人を彼に頭の後ろに両手を回し、普段しているようなニヤっとした笑みをとる。
「何をそんなに心配してんだ?」
「これから……一体何が……」
「……起こるんですか?」
質問する二人をまるで心配するなと言わんばかりな態度でこう告げた。
「俺達はどんなカタチになろうが、お前らを絶対地球に帰してやるから安心しろ!」
「…………」
「そうだ。交渉成立した時にこいつらを明け渡す準備でもしておくか。
たしか二人乗り用の脱出ポッドがあったハズだ」
オペレーターはすぐにコンピューターで艦内を検索する。
「……第15格納庫に配置してあります。
ならもう起動させておきますか?」
「頼む。あと格納庫にいる戦闘員にしばらく待機するよう言っといてくれ」
「了解」
「あとはあちらが素直に応じてくれるのを待つか」
そして彼は深くイスに持たれかけた。
「ラクリーマ……聞きたいことがあるんだけど」
「どうしたのび太?」
「前にいるずらりと並んでるのって一体……」
「あれか?そういやあお前らに教えてなかったな。あいつらは『銀河連邦』ってな?」
「銀河……連邦……」
「ようは宇宙の至る所にアミを張ってる軍隊警察だよ。
俺らワルの天敵だ」
「じゃあ……もしかして」
「……ああっ、運悪くそいつらとご対面しちまったワケだ。
お前らにしちゃあ味方だがな」
のび太は何か悪いことをしたような気分に陥った。その理由とは……。
「もしかして……あたしたちを地球に送ろうとしたばかりに……」
申し訳ない気持ちを込めてそう尋ねるしずかに、彼は、
「だから心配すんなと言っただろ?
ここまできたのは俺たちの意思だ。だからお前らが気にするのは無事に帰れることだけにしろ、わかったな!」
「ラクリーマさん……」
気にする二人にとってはとてもありがたい言葉である。
彼が言うのだからそう甘えたいが、やはり自分たちのせいでこんなことになってしまったのでないだろうかと心底思えてしまうのであった。
「まあ、あなた達の気持ちは分からないでもないわ。
けどね、子供は大人の親切を素直に受け取ること。わかった?」
ユノンはしずかの頭を優しく撫でた。
「ユノンさん……」
しずかの頬はポッと赤くなった。
……そして一時間後。
“どうだ?素直に応じるか?”
再び、モニター映像で彼らの前に現れるラクリーマ。
相変わらず、憎いくらいに余裕のある表情だ。
一方、うってかわりカーマインは非常に真剣そのものの眼で映像を凝視していた。
「確かにそこにいる地球人の子ども達の命は大事だ。
……しかし、ここでお前たちを逃せば、他の惑星そのものやそこに住む生物達にさらなる惨劇が起こるのは確かだ!」
“…………”
「私たちはお前達アマリ―リスがこれ以上悪事を働くことを断じて許すわけにいかないのだ!!」
彼の張り上げた勢いのある決意。それは奴らの交渉を受け入れないということだった。
“……答えはそれでいいんだな!?連邦さんよぉ!!”
「……悪いがそういうことになる」
“…………”
映像はブツリとすぐに消えた。
その瞬間、アマリ―リス、銀河連邦全員の各道は一つに搾られた。
カーマインは全員に振り向いて、拳をギュッと握りしめた。
“了解!!”
全員が一気に敬礼し、すぐさま一斉に行動を開始した――。
そしてアマリ―リスでは、
「連邦は俺達の交渉を破棄した!
今すぐ戦闘準備だ。各戦闘員を『スレイヴ』、『ツェディック』に搭乗させて発進準備させよ!!」
「りょっ、了解!!」
ラクリーマの命令により、こちらも来る激戦に備えて艦内は慌ただしなり始める――。
「オペレーター、今すぐサイサリスを呼んでくれ」
オペレーターはすぐに開発エリアの映像に移し、サイサリスを画面に呼び込んだ。
彼女も全く焦る気もなく、落ち着いているように見受けられる。
“ついに来たな。連邦と対決とは……勝算はあるのか?”
「さすがに真っ向から挑んだらこちらが不利だ。
ワープホール空間に逃げ込むための強行突破を実行する」
“で、あたしになんの用だ?”
「激戦になるのは必須だ。
そこで『ログハート』と『セルグラード』の起動及び、実戦テストを行う。
サイサリス、二つを準備しろ」
しかしサイサリスは何か重い表情をしている。
彼女なら喜んですぐに取りかかるハズなのだが……。
“……ダメだ。認めることはできない”
「何故だ?」
“『ログハート』はともかく『セルグラード』はまだ完全に調整されてないぞ。そんな状態で使ったら……”
「『一発』ぐらいなら使用できるだろう。これで戦況を覆せるのなら出し惜しみはしない。
壊れたらまた造り直せばいい!!お前ならできるハズだろ?」
“わたしは心配してるのはそれじゃない!!お前自身だ!!”
「俺自身だと……?」
“聞いてやろうか?お前、今なにもしてなくても身体中に痛みが走ってるだろ?”
「…………」
彼は言い返せなかった。
彼女の指摘はズバリ的中していた。
証拠にラクリーマは今、右肋骨を押さえている。
“お前は本来、絶対安静にしなければならない怪我人だ、そんな体で何が出来る?
あの二つはラクリーマが体調万全であることを前提に開発したもんだ。
それを今の身体状態で使用したらどうなる……貴様、完全に体がイカれちまうよ”
「今はそんなことを言っている場合じゃねえだろ!!
『殺るか殺られるか』だ
……それに、その点はちゃんと考えてるよ」
“その点……だと?”
「……『BE-58』を投与する」
彼の発言は、その場にいる全員を動きを止め、凍りつかせた。
“『BE-58』……だとォ!?
バカヤロォ、あんな危険なモン使って死ぬ気かァ!?”
「けっ。痛みなんぞ、ガキん時からもうイヤになるほど慣れてるんでね。
耐えてみせるぜ!!」
『BE-58』とは軍事用に開発された即効性の麻酔薬である。これは全身麻酔ではあるが、打ち込んだ人間が例えどれだけ負傷していようと今すぐ行動できるよう、特別な方法で開発してある。
これにより、身体中の痛みは一瞬で無くなり、どれだけ攻撃を受けようと全く痛みを感じなくなる。
が、個人差があるが大体2〜3時間立てば一瞬で効果がなくなり、さらに蓄積された痛みが数倍となって一気に襲いかかるという、まさに『諸刃の剣』と言っても差し支えのない劇薬である。
効能が切れれば……並の人間はそのあまりの苦痛に耐えきれずに発狂するか最悪の場合、ショックで即死に至るのどちらかである。
効果中は痛みや感覚すら感じなくなるため、出血していることすら気づかずにそのまま失血死することも充分考えられる。
……など、デメリットがあまりにも多すぎるのであった。
「こうなった以上、使うしかねえよ。
俺はアマリ―リスをこんなとこで壊滅させたくねえんだ!!」
“お前、今度こそ命の保障はできねえぞ!?お前は……”
「俺は死なねえよ、まだまだ人生長いし。
それに……俺が死ぬと悲しむ奴らがいるみてえだしな」
ラクリーマは顔を後ろへ向けた。
その視線の先には沢山の部下やのび太としずか、そしてユノンがいた。
「頼むサイサリス。あの二つを起動させてくれ。これは総司令の命令だぜ?」
“…………”
(考えたら……こいつは言い出したらもう一歩も引かない奴だった)
サイサリスはついに諦めた風な深いため息をついた
“……わかった。そこまで言うならお前のその心意気を尊重しよう。今すぐ開発エリアにこいよ!!この二つの封印を解いてやる!!”
「よっしゃーっ!!」
歓喜を上げ、ただちに走り出した。が、
「ラクリーマ!!」
「ユノン!?」
突如、向かおうとしていたラクリーマを彼女が引き止める。
振り向くと、ニィっと彼女らしくない笑みを浮かべ、こう言った。
「あたし、今回『デストサイキック・システム』を使用するわ。発動キーを貸して」
「ユノン、それを使ったら……」
「フフッ、最近体が鈍っててね、久々に体を動かしたくなったのよ。それに……」
「それに……?」
「あの子達を地球に送り帰すんでしょ?
なら……あたしも頑張らないとね?」
「ユノン……。分かった。だが絶対無理すんじゃねえよ?」
そして彼はポケットからアクアブルー色の玉子の形をした物質……オーブを取り出し、彼女へ投げ渡した。
「ユノン、もし生きてこの宙域から脱出できたら……二人だけでゆっくり酒でも飲まねえか?
……もっとお前のことを知りてぇしよォ」
クスっと軽く笑うユノン。
「……死ぬかもしれないようなこと言って……何弱気なこといってんのよ?
言ったでしょ、ラクリーマらしくないって……。
……けどまあ、その時はとびっきりの上酒を用意しておくわ」
それを聞いたラクリーマはついに吹っ切れたのか、表情が本来の不敵な笑みへと変貌した。
「これで思い残すことはねえや。今は互いに尽くそうぜ」
「……ええ」
二人は軽く手をタッチし、互いの健闘を祈った――。
これから始まるであろう大激戦に向けて。
――互いに交差し、彼は開発エリアへ向かおうとした否や、近くにいた部下の持っていた拳銃を取り上げ、のび太の方へ向かう。
「ほらよ、のび太!!」
「えっ!?」
なんとそれをのび太に投げ渡したのだった。
「ラクリーマ……これは……」
「もしものときのためだ。これでしずかを守ってやれ、いいな!!」
ラクリーマは親指を上に突き上げてのび太に向けた。
それに対し、のび太は、
「ラクリーマ……気をつけて……絶対に死なないで!!」
「ああっ!!お前との約束を果たすまでは死ねねえよ!!」
自信満々な返答をし、彼はすぐに走り去っていった。
一方、ユノンは既に真剣に表情となっており、高らかに右手を上げた。
「艦内にいる者全員に告ぐ。私はこれより『デストサイキック・システム』を発動させる!!
本艦の全ては私に任して、各オペレーター、その他の員は戦闘員のサポートに尽力せよ!!」
「頼みましたよユノンさん!!」
「決して無理しないで下さい!!」
熱い励ましを受けて、彼女は一気に中央の司令塔に登り詰めた。
その中、しずかは恐る恐る近くにいたジュネにこう聞いた。
「あの……一体何が始まるんですか?」
「すばらしいことだニャン♪」
ユノンはあのレンズが置かれた台座に到着すると、ラクリーマから渡されたあのオーブをレンズの中央に静かで置いた。
すると、レンズがまるで水のように波紋が発生、オーブを飲み込んでいく。
瞬間、その台座の左右の床から二つのバスケットボール程の無透明の水晶が置かれた台座が出現。
手が置ける高さに到達し、彼女は腕を交差し天を突き刺すように高くあげて、そして!!
渾身の力で両腕を左右に降り下ろし、その二つの水晶を握り込んだ両拳で豪快に叩き割った。
次の瞬間、
見たことのことのない者は必ずや、目を疑うような現象が発現した。
「うわぁアアッ!?ユノンさんが……!!」
「何がどうなってるんですか!?」
破壊された水晶の台座の中から数十、数百、いや、数千という怒涛の数の機械やまるでウネウネと生きているかのような金属で形成された触手が彼女の身体に絡み、そして生々しい音と共に体の中に入り込んでいく――。
着ていた衣服が全て剥ぎ取られ、その露呈された彼女の素肌全体に容赦なく機械やその触手が入り、取り込み、そう……ユノンは今、機械とナノレベルで融合を遂げ、次第にこのオペレーションセンターを覆い尽くす程の巨大な核を完成させていく。
その中央部では完全に体の半分以上が金属機械と化し、その核に組み込まれたユノンは閉じていた青い瞳をパッチリと開けた。
彼女の声と聞いたことのない男性の声の二重の声へと変貌し、その重々しい異様な姿と化したユノンは例えるなら……まるで『機械化した女神』とも受け取れる神々しい姿であった。
その姿に恐怖感を抱き、ガチガチに震えながら立ち尽くすのび太としずか。
そんな二人をジュネが安心させるためか柔らかい口調と表情で二人に接した。
「このエクセレクターには『デストサイキック・システム』てのがあってね。
アレを発動することで本艦の全制御……つまり攻撃や防御、行動全て副司令官の思いのままとなるのニャ。
……簡単にいったら名実共に副司令官はこの艦と一心同体化したことになるのさ」
「一心同体ですか……?」
「ここにいる全員が副司令官の体内にいるってことになるの。あたし達が踏んでる床でさえ、今ではあの人の内臓だよ?」
「「うええっ〜〜!?」」
もうワケがわからなさすぎて理解のしようがない。
……いや、ここにいる者でなければ絶対理解できないと思う。
「それにね、本艦の分離、合体変形が全て単独で行えるようになるの。
まさにこの艦の奥の手って感じね。
けど……使用するに至って気をつけなければならないことがあってね……」
「気をつけなければならないこと?」
「一心同体化したってことはつまり、この艦の被弾は全てあの人の痛みとして伝わるんだよ。
まあ強力なバリアがあるから大丈夫だけど、もし艦の装甲に穴が空くようなことがあれば、それこそ彼女の体に穴が空いたと同じ苦痛が襲うのニャ……もしそうなったら……」
二人はたちまちゾッとなり身震いする。
「それじゃ、これ……非常に危険じゃないですかぁ!?」
「ヘタをすればユノンさんは……死んでしまうってことですよ!!」
「……このシステムを使うのは本当にどうしようもない時の最終手段なのニャア。
……相手が連邦だから実際にウチラがあまりにも不利……つまり、あたし達は窮地に立たされているの。
まさに生き残れるか死ぬかの頂上決戦ってワケね……」
「「…………」」
その通りである。連邦相手には中途半端な攻撃は利くはずがない。
こちらも命をかけて挑まなければならないのであった……。
………………………
一方、連邦も攻撃準備に急いでいた。
ヴァルミリオン内の中央デッキでは。
「本艦の主砲『ユピテルス砲』のエネルギーチャージを開始しました。
そして本艦全員、それぞれ配置完了とのこと。各機『ホルス』、『クイスト』、『ゼウシウス』は全て発進準備完了!!」
副長が頭上の巨大モニターの方へ向いているカーマインにその旨を報告。
「……ついに来るとこまで来たな。生存者の証言を元に名前と首謀者以外が全く不明であったあの組織……。
私達、銀河連邦の誇りにかけて全宇宙で生きる惑星や人々の幸福のために長年追い続けた悪の組織アマリ―リス……。
ここで決着をつけてやる!!」
「ええっ!!」
「我々も全力で戦いますよ!!あんな悪人達をこれ以上野放しに出来ません!!」
部下やオペレーターの決意を胸に振り向き、その曇りなき眼で真っ直ぐ見極めた。
「諸君、時は来た。今作戦は全宇宙の平和のためであると私は信じている。
これまで諸君は我々連邦の誇りとこの宇宙の秩序のために大変よく貢献してくれた。
我々は雌雄を決する戦場の中にいる。
そして、私は誓う。必ずや、あのアマリ―リスを壊滅させんことを!!
全隊員の健闘をいのる!!」
“了解!!”
彼の命令は本艦、そして各艦に伝達された。
……一方、ヴァールダイト級3番艦内、戦闘ユニット用格納庫では……。
「……なんですって……嘘ですよね大尉……」
「ああ。もしそうなった場合は実行しろ、コモドス」
格納庫ではサルビエスとコモドスがこんな時にかからわず何かコソコソ話をしていた……。
「上司に危険が迫ったら体を張って守るのが部下達の役目だろ?違うか?」
「…………」
コモドスはブルブル震えている。何か恐ろしいことを聞いたような恐怖感に駆られていた。
「……無理です。こればかりは自分ではあまりにも……」
「上司の命令に逆らうのかぁコモドスっっ!?」
コモドスの胸ぐらを掴み、グッと睨みつけるサルビエスは彼を罵るような下品な笑みを浮かべていた。
「おい……キサマ……この俺に逆らえるような身分か?」
「いっ、いや……しかし……」
「俺がやれっていったらやれ!!
さもないと……お前の家族全員がどうなるか……分かるだろうな……」
「…………っっ」
「ケッケッケ……憐れよのォ。
だがお前ら『コンガース』が我らにたてつこうなんぞ到底構わねえんだよ!!
奴隷は奴隷らしく素直に主人の言うことを聞いてればいいんだ!」
サルビエスは彼を離すとすぐさま何事もなかったかのように自分の機体に搭乗した。
しかしコモドスはギュッと握りしめて機体へと戻っていった……。