小説『FAIRY TAIL 光の魔法剣士』
作者:ライデン()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

 〜ハルの怒りと本気〜

 キィーー…チャキン。

 ハル「ふぅー…。」

 俺は刀をしまい、一息ついた。エルザはというと…座りこんでしまっていた。周りも騒がしいし、珍しいことみたいだな…。

 ハル「いい勝負だったな。ほら、立てるか?」

 エルザ「あ、あぁ……。」

 俺はエルザの方に手を伸ばし、エルザも俺の手に捕まった。

 ハル「どっこいしょ。」

 エルザを立たせ、エルザの顔を見た。その表情は呆然としていた。なんかかわいいな…。
そのとき妙な気配を感じた。俺はエルザを抱えて神速でその場を離れた。次の瞬間……

 バチ、ドゴォォ―――ン!!

 さっき俺達がいた場所に突如電撃が飛んできた。それは俺が使うようなものではなく、もっと強力な雷だった。雷は地面に当たり、砂埃が舞った。
 今俺のいる場所はあの雷を放った奴に一番近い家の屋根の上。早めに動いたから当たりはしなかったものの……。

 ミラ「ハル!エルザ!!」

 マカロフ「!ラクサス!何をしておるんじゃ!!」

 皆は俺達が当たったと思ってるみたいだ。しかし、やっぱりアイツだったか…。

 ラクサス「うるせぇ!エルザとは終わったんだろ!だったらさっさと始めろよ!こっちは退屈すぎて我慢出来ねぇんだよ!まぁ、あれ食らって終わりだけどな。」

 アイツ、そんなことで…!俺は屋根から飛んで降り、ラクサスの後ろに着地した。

 シュ…スタ。

 ハル「おい……。」

 ラクサス「!!てめぇ、いつの間に…。」

 マカロフ「おぉ、無事じゃったか!」

 ミラ「!ハル!お前何してんだ!」

 二人の反応はいいとして、ミラジェーンは俺を指差しながら言っていた。しかも表情を見るかぎり怒っている。
何を怒っているんだ?俺はただエルザを、世間的に言うお姫様抱っこで抱えて立っているだけじゃないか。まぁそのせいか、エルザの顔は真っ赤になってるけど、やっぱり辛いかな?俺はエルザを下ろし、背中を押してその場から離れさせた。
 そして、手元にある刀を鞘ごと地面に差し、俺はラクサスに聞いた。

 ハル「てめぇ、ラクサスだよな…。攻撃の理由は本当に退屈してたからか?」

 ラクサス「あ、あぁ。そうだが…それがどうした?」

 ハル「そうか。それなら……本気でいかせてもらう!」

 皆「!!」

 俺は光を体中に纏わせてそう言った。皆(シバ以外)驚いてるよ

 ハル「いくぞ……。」

 ダン!!!

 ラクサス「なっ!!」

 俺はオーラで足を強化し、ラクサスの懐に入った。ナツやミラジェーンでやったやつなんて目じゃないようなスピードだ。そして光を右手に集中させて…。

 ハル「光竜の鉄拳!!」

 ラクサスの腹目掛けて放った。

 ラクサス「ぐはぁぁ!!!」

 ドゴォォォォォン……。

 ラクサスは光の速さの拳を受け吹き飛び、物置のような小屋に突っ込んだ。
あの雷は結果的には当たらなかった。だけどもし……。

 ハル「もしエルザにも当たっていたら、どうすんだよ!!」

 俺は仲間ごと攻撃してきたお前を許せねえ!!

-12-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




フェアリーテイル ゼレフ覚醒 (初回生産版:「極の巻」同梱)
新品 \4997
中古 \3935
(参考価格:\5800)