〜仲間の為の怒り〜
side エルザ
ハル「もしエルザにも当たっていたら、どうすんだよ!!」
ハルはラクサスに怒りながら叫んでいた。私の為にあんなに怒るなんて…。あんまり動じない奴だと思ってたのに、何で……。
ガラガラ…ドガァァン!!
ラクサス「そんなこと…知るかぁぁ!!レイジングボルト!!」
バチィィィ!!ドゴォォン!!
エルザ「!!ハルっ!!」
ラクサスの魔法が当たった!!これじゃあ…。
ラクサス「ふん。口ほどでも「知らねぇだと。」!何だと!!」
ハル「じゃあてめぇは何で……ギルドにいやがるんだ!!」
ラクサス「!!」
ハル「シバさんから聞いたけど、フェアリーテイルのメンバーは皆「家族」のはずだ!それなのにお前は…ギルドの仲間を、「家族」を傷つけてしまうところだったんだぞ!」
…そうか…。わかった。ハルは私の、これからギルドの仲間になる私の為に怒っているんだ。私を傷つけそうになったラクサスを…。
ラクサス「……んなもん…。」
ハル「?……。」
ラクサス「俺には関係ねぇ。」
ハル「!!てめぇー!!!」
ラクサス「ふん!!」 バチィィィ!!
ラクサスがまた雷を放った。でも…。
ハル「うおぉぉぉ!!」
ラクサス「何!!」
ハルはそれを読んでいたらしく軽々とかわした。そしてラクサスの懐に入り、光を纏った足でラクサスを突き上げた。
ハル「光竜の鉤爪!」
ラクサス「ぐはぁ!!」
空に舞うラクサス。しかしハルはラクサスに追撃しようと魔力をためている。でもこれ以上やったらラクサスでも…。
ハル「光竜の「そこまでじゃ!ハル!!」!!」
エルザ「マスター…。」
マカロフ「おぬしの怒りもわかるが、もうよい。十分じゃ。」
ハル「……はい。」
ハルは落ち着いてくれたみたいで、纏っていた光も消えた。ラクサスはマスターが手を大きくして受け止めた。
ラクサスはマスターによって寝かせられている。今は気絶していて、起きてても動ける状態じゃなかった。そんな中、ハルはラクサスに近づいた。ラクサスの横に着くと、光を纏い始めた。
エルザ「!ハル!!」
ハル「大丈夫、もう殴っても意味ないから。」
と言いながらしゃがみ込み、ラクサスの体に手をつけた。すると光が、もっと言えば太陽の光がハルに集まっていき、それがラクサスに流れている。
マカロフ「ハル、おぬし。」
ハル「治療しているだけですから、大丈夫ですよ。」
治癒魔法か…。珍しいな。でも安心した。そうだ、今の内に…。
エルザ「ミラ…。」
ミラ「わかってるよ。行こう!」
ミラも同じ考えだったらしく、ギルドに向かって走り始めた。私もそれについて行く。私達の行動に気づき、走り始めた者もいた。その中にはナツやグレイもいた。
さあ、歓迎会の準備だ!