〜エルザからの頼み事〜
side ルーシィ
?1「よう、ただいま。」
?2「ただいま〜。」
ミラ「お帰り。ハル、レット。」
ゆっくりと、だけどしっかりとこちらに歩んでいるハルと呼ばれた男の人と、レットと呼ばれたオレンジ色のハッピー。
ハル「お、エルザじゃねぇか。久しぶりだな!」
エルザ「あ、あぁ。そうだな。」
エルザさんが少し動揺している?どうしたんだろう?
そう思っていると……。
ナツ「ハァァァァルゥゥゥゥゥ!!!」
後ろから大きな雄叫びをあげながらハルって人に突っ込んでいくナツがいた。ちょ、ナツ!!何してんのよ!!?
ハル「お、ナツか。元気してたか?」
ナツ「てめぇ、よくもこの前はーーー!!!」
ハル「まぁ、落ち着けって。この前のやつはすまなかったって。」
ナツ「謝って済む問題かぁぁぁ!!」
そう言って手に炎をまといながら攻撃したナツ。だけど……。
バチィィ……。
ハル「あれはそんな大事ではないだろ……。」
ハルって人はそれを素手で受け止めた。すごい……。ナツのパンチを、あんなにあっさりと……。
するとナツは……。
ナツ「うるせぇ!!てめぇは俺の飯を食ったんだ!俺にとっては大事だ!!」
えぇぇーー!!そんなことで怒ってたの!?しかもナツのご飯って燃えてるあれだよね!?てことはあの人それを食べたってことだよね!?どんな人よ!!?
ハル「だったらナツ、ここで勝負して俺に勝てたら今日飯おごってやるよ。」
ナツ「よし、わかった!燃えてきたぞ!!」
なんかご飯をかけて勝負が始まってしまった。大丈夫なのかな?
ナツとハルさんはそれぞれ距離をとり、ナツは構えをとり、ハルさんは手を上に上げた。すると急に刀が出てきて、ハルさんはそれを手に取った。
ルーシィ「え、どうなってるの?あれ?」
?「あれは「換装」の魔法だよ。」
横からそんな声が聞こえて、見るとレットっていう猫が立っていた。こう見るとほんとにハッピーに似ているなぁ。
ナツ「それじゃいくぞ!」
ハル「来い……。」
ナツ「うおぉぉぉぉ!!!」
ナツがハルさんにまっすぐ突っ込んでいった。それに対してハルさんは刀を構えたままじっと待っていた。
ハル「悪くない動きだ。だが……。」
ナツ「火竜の鉄拳!!」
ナツは炎を纏った拳を突き出したけど、ハルさんは…。
ハル「まだ甘い!!」
そう言ってそれを受け流し、ナツの横を回り一回転したところでナツの首筋に刀を振った。
ハル「龍巻閃!!」
ドゴ!!
ナツ「ぐはぁ!」
ズザーーーーゴロゴロゴロ…ドサ。
ナツは吹き飛んで入り口のところに転がった。大丈夫かな、ナツ。
グレイ「お見事…。」
エルザ「やはりハルの剣筋は凄まじいな。」
ハル「そうでもねぇよ。」
エルザ「そうだ、ハル。ナツを起こしてきてくれ。話したいことがある。」
ハル「あぁ、わかった。」
誰一人としてナツの心配をしていないなんて。なんかかわいそうに思えてきちゃったな、ナツのこと。
そう考えてるうちに、ハルさんがナツを担いで持ってきた。てか早!持ってた刀もなくなってるし。そしてハルさんはハルを寝かせ、
ハル「どっこいしょ。セイッ!」
ナツのおなかを殴った。
ナツ「ぐふぅ!痛ぇよハル!」
ハル「こうでもしないと起きないだろ、お前。」
いや、寝かせたのハルさんだとを思うんですが……。
エルザ「グレイ、ナツ、そしてハル。頼みたいことがある。」
グ・ナ「「えっ!」」
ハル「はい?」
エルザ「仕事先で厄介な話を耳にしてな。本来ならマスターの判断を仰ぐところだが、早期解決が望ましいと私は判断した。三人の力を貸してほしい。付いてきてくれるか?」
エルザさんの言葉に三人は驚いてた。いや、それだけじゃない。ギルドにいた全員が驚いていた。