〜鉄の森(アイゼンヴァルト)〜
エルザ「三人の力を貸してほしい。付いて来てくれるな?」
エルザが頼んできた。驚いたな、俺にも頼んでくるとは…。
ナ・グ「「…」」
ナツとグレイは黙ったまま睨み合っている。何であんなに仲が悪いのか…。でもケンカするほど仲がいいって言うしな。
ハル「面白そうだな。俺は乗るぜ!」
俺はナツ達が言う前にハッキリと言った。
「どういう事?」
「あのエルザがハルだけじゃなく、ナツやグレイも誘うなんて…。」
「何事なんだ?」
周りがざわついた。そんな驚くことか?俺は結構あるけど…。
エルザ「出発は明日だ。準備をしておけ。」
ナツ、グレイ。何時まで睨み合ってるつもりだ?
その時ミラの奴が…。
ミラ「エルザ、ハル、ナツにグレイ。今まで想像したこと無かったけど…」
ルーシィ「えっ?」
ミラ「これって、フェアリーテイル最強のチームかも…。」
ルーシィ「!!!」
確かに最強かもしれないけど、「オヤジ」には勝てないだろうなぁ。俺でも前は勝てなかったからなぁ。
ま、それは今置いておこう。今は…。
ハル「おい、お前ら。準備を怠るなよ。」
ナツとグレイはまだ睨み合っていた。何時までやるつもりだよ。
ハル「行くか、レット。」
レット「あぁ。」
俺はレットを連れてギルドを出た。
翌日、マグノリア駅
ナ・グ「………。」
ナツとグレイの二人は、ケンカはしてないものの、そっぽを向き顔を会わせようとはしなかった。
ルーシィ「なんだか、今日は静かね…。」
それは多分俺のせいかもな。この間やけにうるさかったから、黙らせて説教したからな。そのことまだ引きずっているのかな?
すると、ハッピーが、
ハッピー「それで、何でルーシィがいるの?」
ルーシィ「あ、それはね…(ミラ「あの二人、絶対エルザがいないところでケンカするから、止めてあげてね。」 ルーシィ「げっ、私が!?」)って。」
ハッピー「でもあんまりケンカしてないよね。」
ルーシィ「そうね。何でだろ?」
ハル「あ、多分それ俺のせいかも。」
ルーシィ「えっ!?」
ハッピー「そういえばハル、この間ナツ達にキレてたもんね。」
ルーシィ「そ、そうなんだ…。」
すると…
?「すまない、待たせたか?」
やっとエルザが来た。いつも何でこんなに遅いかな。
来たときナツ達はビクついた。
ルーシィ「あ、エルザさ…ん…」
エルザの後ろには大量の荷物があった。
ルーシィ「荷物多っ!?」
ほんと毎回あれだよな。何入ってんだ?ルーシィが突っ込むのも無理はない。
グレイ「今日も仲良く行ってみよ〜。」
ナツ「あ゛い゛さ〜。」
ルーシィ「出た、ハッピー二号…。」
出たって幽霊みたいに言うな。
エルザ「ふむ、仲がいいことが一番だ。で、君は?」
そういえば自己紹介とかまだだったな。俺は原作知ってるからいいけど、やっぱ人としてね。
ルーシィ「は、はい!新人のルーシィです!ミラさんに頼まれて同行する事になりました。よろしくお願いします!」
少し緊張してるみたいだな。ま、相手が俺やエルザだしな。しょうがないな。
そんな中、ナツ達が後ろで睨み合ってる。
エルザ「私はエルザだ。よろしくな。」
ハル「俺はハル・グローリーだ。ハルと呼んでいいよ。」
レット「俺はレット。ハルの相棒だ。」
エルザ「そうか、君が噂のルーシィか?(チラッ)「「あ゛い゛さ〜」」傭兵ゴリラを小指一本で倒したというのは君のことか。」
ルーシィ「はぁっ!?私そんな…。」
ハル「違うだろ、エルザ。そのゴリラを星霊魔法で倒したんだろ?」
ルーシィ(補正あがりとうございますけど、倒したのナツだし!?)
ハル「それに加え、戦闘中に屋敷を半壊させたって言うしな「えっ!?」」
エルザ「なる程それほどとは、力になってくれるならありがたい。よろしく頼む(チラッ)「「あ゛い゛さ〜」」」
ルーシィ「こ、こちらこそ…)なんか色々と誤解だし!?)」
これぐらい言っとけばエルザも期待するだろ。それにしでも、ナツとグレイが面白いんだけど。
ナツ「エルザ!付き合ってもいいが条件がある!」
グレイ「お、おい!?」
エルザ「何だ?言ってみろ。」
ナツ「帰ったら俺と勝負しろ!」
ル・ハッピ「「えぇぇ!?」
グレイ「ナツ早まるな!?死ぬ気か!?」
ナツ「前にやり合ったときとは違う!今なら…エルザに勝てる!」
エルザ「ふっ、確かにお前は成長した。私はいささか自信がないが、いいだろう、受けて立つ!」
ナツ「それとハル!お前ともやるからな!」
ハル「おいおい、昨日やってお前負けただろ。」
ナツ「あれはお前も本気じゃなかった!だから今度は本気でやる!」
ハル「やれやれ、いいぜ。ついでにグレイもどうだ?」
グレイ「いや、俺はまだ…」
流石に遠慮するか…。
ナツ「うおー!!燃えてきたー!!」
列車内
ナツ「う〜…あ〜う〜……」
グレイ「ったく情けねぇやつだな。ケンカ売った直後にこれかよ。」
ルーシィ「毎回のことだけど辛そうね。」
ハル「ま、これがナツだし。」
ほんと辛そうだな。なんかかわいそう。
因みに席は……
グレイ ルーシィ+プルー(ニコラ)
ハル+レット
ナツ+ハッピー エルザ
の順だ。
エルザ「仕方ないな。ナツ、私の隣に来い。」
ナツ「あ゛い゛…」
ルーシィ(どけってことかしら)
ナツとルーシィが入れ替わり、
グレイ+ハッピー ナツ
ルーシィ+プルー(ニコラ)
ハル+レット エルザ
の席順になった。
エルザ「楽にしていろ。」
ナツ「あ゛い゛…」
ドカッ!!
ナツ「グェッ!?」
エルザはナツの腹を殴り気絶させた。
エルザ「これで少しは楽になるだろう。」
グレイは何も言わず見てみぬふり、ルーシィはビクッとしていた。
相変わらずエルザは容赦ねぇな。
ハル「それでエルザ、俺達は何をすればいいんだ?」
エルザ「あぁ、そうだな。まずは……」
エルザは鉄の森(アイゼンヴァルト)のことを話した。ついでにララバイも。
そしてエリゴールについても…。
エルザ「不覚だった。あのときエリゴールの名に気付いていれば、全員血祭りにして何をするか白状させたものを!」
ドカッ!! ナツ「ぐはっ!?」
エルザの力が入った拳が勢い余って、ナツの顔を殴ってしまい、ナツがまた気絶してしまった。ルーシィは「怖っ!?」とか言って怖がってたし。
グレイ「なるほど、アイゼンヴァルトはそのララバイで何かしようとしている。それを止めたいってことか?」
エルザ「そうだ。ギルドが目的を持って動く以上、私一人では心許ない。だからお前達の力を借りたいんだ。アイゼンヴァルトに乗り込むぞ!」
グレイ「面白そうだな!」
ハッピー「あい!」
ハル「確かに面白そうだ。」
レット「うむ。」
ルーシィ「来るんじゃなかった……。」
ルーシィだけネガティブ発言している。人生ポジティブに行かなきゃどうにもならないと思うが。
途中の駅で駅弁を買った。ルーシィは値切ろうと色仕掛けを仕掛けたが、200Jしか値切れなかったらしい。俺はレットのためにみかんも数個買っておいた。
そして電車の中ルーシィが聞いてきた。
ルーシィ「ところで、エルザさんとハルさんはどんな魔法を使うんですか?」
エルザ「私はエルザでいい。」
ハル「俺もさん付けしなくていいから。」
するとハッピーが答えた。
ハッピー「エルザの魔法は綺麗だよ。相手の血がいっぱい出るんだよ。」
ルーシィ「それ綺麗なの…。」
ハッピー「因みにハルは人があり得ないほど吹っ飛ぶよ。」
ルーシィ「それはそれですごいわね…。」
すると今度はエルザが、
エルザ「私はグレイの魔法の方が綺麗だと思うぞ。」
グレイ「そうか?」
グレイが手を合わせると、冷気が収束していった。てかエルザ、ナツをテーブル代わりにするなよ。
そしてグレイが手を開き、そこにはフェアリーテイルのマークの形をした氷が出来ていた。
ルーシィ「わぁ!」
グレイ「氷の魔法さ。」
ルーシィ「炎…氷…。あぁ、だからあんた達仲悪いの?」
エルザ「そうだったのか?」
グレイ「ど、どうでもいいだろ…。」
グレイは顔を少し赤くし、そっぽ向いた。ふ、わかりやすいな。
オニバス駅
着いたな。でもなんか忘れているような……。
グレイ「アイゼンヴァルトの奴らは、まだこの町にいるのか?」
エルザ「わからない。それをこれから調べる。」
ルーシィ「なんか雲をつかむような話だけど…。」
なんか違和感があるなぁ。何だろう?そう考えているとハッピーが、
ハッピー「あれ、ナツは?」
「「「「!!?」」」」
みんなしてナツの存在を忘れてしまっていた。