〜vsララバイ〜
ハル「…まだナツは見えねぇな。」
かなりのスピード出してるのに、戦闘の気配もない。
エルザ「大丈夫か？ハル。」
ハル「ん？心配すんな。お前よりはいい。」
すると凄い音がして、人が飛んでるのが見えた。あれだな。
ハル「それじゃ、飛ばすぜ！」
そして魔道四輪のスピードをさらに上げた。
よし着いた。そこではナツがエリゴールの髪を掴みながらハッピーともめていた。
エルザ「ナツ！無事か!?」
ナツ「エルザ！皆！」
ルーシィ「エリゴールは!?」
ナツ「あぁ、俺が倒したぜ！」
ハル「さすがだな、ナツ。」
グレイ「だが、見ると苦戦してたみたいだな。そんなんじゃ、フェアリーテイルの格が下がるぜ。」
ナツ「苦戦？どこが？見るからに圧勝だろ。な、ハッピー？」
ハッピー「微妙なとこです。」
ハル「まぁ何はともあれ、これで一件落着だな。近くにいるんだから、マスターに報告でもしておきますか。」
エルザ「そうだな。それにこれが終われば……(ブツブツ)…」
エルザ、お前どうした？なんか…ま、いっか。
すると止めてあった魔道四輪が急に動き出した。
グレイ「うおっと！危ねぇな！動かすならそう言えよ！」
レット「しかし、あれにはまだ誰も…」
カゲ「はははは！油断したなぁハエ共！ララバイは貰っていく！」
どうやら魔道四輪を動かしたのはカゲだった。
ルーシィ「あーーー!!せっかく助けてあげたのに!!」
エルザ「と、とにかく追いかけるぞ！急げ!!」
皆「「「「「「おう(ええ)(あい)！」」」」」」
クローバーの町、定例会会場のはずれ
カゲを探して森を歩いていたら、マスターと笛を吹こうとしているカゲを見つけた。
エルザ「いたぞ！」
ナツ「じっちゃん！」
グ・ル・ハッピ「「「マスター！」」」
すると、
ボブ「し〜」
ナ・グ・ル「どわっ!?」
突然現れたオカマらしき人物に止められ、驚きかつ気持ち悪いという顔をしたナツ、グレイ、ルーシィ。
ボブ「今いいところなんだから、見てなさい。てかあんた達、可愛いわね〜。超タイプ〜。」
ナ・グ「「ヒィー!?」」
ナツとグレイがマスター・ボブに目を付けられてしまったな。
ルーシィ「名にあの人!?」
ハル「正規ギルドの一つ、ブルーペガサスのマスター・ボブだ。まぁ、見た目はあれだが…」
ボブ「あらエルザちゃんにハルちゃん、大きくなったわね。てかハルちゃん、いい顔になったわね。」
ハル「お久しぶりです、マスター・ボブさん。」
ルーシィ「この人が…あのブルーペガサスのマスター…」
その反応、当たり前だな。
そうしている間に、カゲが笛を吹こうとしている。
エルザ「いけない！」
マイン「だーから黙ってろって。面白ぇーとこなんだからよ。」
クワトロケルベロスのマスター・ゴールドマインも現れた。
そして、マスターの説得が始まった。
マカロフ「何も変わらんよ。」
カゲ「!?」
マカロフ「弱い人間は、いつまで経っても弱いまま。しかし、そのすべてが悪ではない！元々人間なんて弱い生き物じゃ。一人じゃ不安だからギルドがある！仲間がいる！強く生きるために寄り添い合って歩いていく、不器用な者は人より多くの壁にぶつかるし、遠回りをするかもしれん。しかし、明日を信じて踏み出せば、自ずと力は湧いてくる。強く生きようと笑っていける。そんな笛に頼らずとも…な！」
カゲ「……参りました。」
いいなぁ、このシーン。ギルドの本質というものがわかるような気がする。
エルザ「マスター！」
ナツ「じっちゃん！」
グレイ「じーさん！」
マカロフ「んおおぉぉぉぉぉ!?何故お主達がここに!?」
エルザ「さすがです！今の言葉、目頭が熱くなりました！」
マカロフ「硬ぁぁぁっ!?」
エルザはマスターに抱きついたが、鎧を付けてるんだから、こうなるよな。
グレイ「ま、何はともあれ…」
ハル「一件落着だな。」
ナツ「すげーよ、じっちゃん！」
ペチペチ…
マカロフ「ペチペチせんでくれ！」
そうやって皆と話していたところ、笛から煙が立ち上り、煙から言葉が出た。
？『どいつもこいつも情けねぇ。仕方ない、俺が自ら貴様らの魂を食らってやろう。』
その煙は巨大な化け物が出てきた。
ルーシィ「な、何あれーー!!」
ハル「あれがララバイ…か。」
ララバイ『さて、どの魂から食らってやろうか？』
ナツ「何ーー！魂って食えるのか!?うめぇのか!?」
グレイ「知るか！そんなこと！」
ハル「ナツ、人間では無理があるぞ。」
そして再びララバイが動き出した。
ララバイ『決めたぞ、貴様ら全員だ!!』
それを聞いてギルドマスター達が一斉に逃げ出した。
ハル「三人共、行くぞ!!」
ナ・グ・エ「「「あぁ(おぉ)!!」」」
俺の声でララバイへ走る俺達。
エルザ「換装、ザ・ナイト！」
ララバイ『ぬっ!?』
エルザは天輪の鎧に換装、ララバイを斬りつけた。
グレイ「アイスメイク…ランス！」
そしてグレイが氷の造形魔法でララバイを攻撃した。
ハル「食らえ、電撃球(エレキボール)！」
俺はララバイの背中に攻撃した。
ルーシィ「電撃!?何あれ？」
ハッピー「ハルの魔法はオーラっていうものを使って戦うんだ！」
レット「さらにそのオーラで体を強化したり変化させたりするのだ。」
ルーシィ「へ、へ〜……」
ハッピー、レット、説明ありがと。
ナツ「これでも食らえ、火竜の…鉄拳！」
ナツはララバイの顔面を殴りつけた。
ララバイ『うぜぇぞ！てめぇら！』
そう言ってララバイは俺達に殴りかかってきたが、それを全員避けた。
エルザ「ハァァ！」
グレイ「ダァァ！」
ナツ「もう一発食らえ！火竜の翼撃！」
ハル「俺もいくか！光竜の…鉤爪！」
次々と俺達の攻撃が決まっていく。
ルーシィ「何ハルのあの一撃!?」
レット「ハルは光の滅竜魔法(ドラゴンスレイヤー)なのだ。」
ルーシィ「嘘ぉ!?ハルも!?」
そして俺達の連携攻撃が決まっていく。
カゲ「すげぇ!!こんな連携攻撃、見たことがない！」
ルーシィ「それに息ピッタリ！」
ハッピー「あい！」
レット「うむ。」
その時、
ララバイ『ガァァァァァ！』
ララバイが大きく息を吸い始めた。
ルーシィ「なんかヤバそう!?」
ハッピー「ララバイくるよ！」
ララバイの周りの草木がみるみる枯れていく。
ルーシィ「緑が枯れていく!?」
レット「ララバイに生気を吸い出されているようだ！」
ララバイ『貴様らの魂を頂く！ウオオォォォォォォォォォ!!!』
プス〜〜〜〜〜〜〜〜
プス〜〜〜〜〜〜〜〜
ララバイ『んっ!?』
ルーシィ「何それーーーーっ!?」
ハッピー「すかしっぺ!?」
レット「ハッピー、お前いつの間に耳栓を……」
みんな唖然としている中、レットはハッピーに突っ込んでいた。
ララバイ『なんじゃあこの音はぁ!?ワシの自慢の音色は一体どこにぃー!?』
カゲ「そ、そうか、さっきの攻撃で…」
ルーシィ「たくさん穴空けたから、音がちゃんと出ないのね…」
レット「まぁ、元が笛だったしの…」
ルーシィ「散々引っ張るだけ引っ張っといてこのオチ!?」
ハッピー「おいら、お腹空いちゃった。」
ララバイも含むてみんな呆然としていた。
ララバイ『ふざけんなーー！ダァーーーーー!!』
ララバイはギルドマスター達に破壊光線みたいなのを放った。だがそれはグレイが魔法で防いでいた。
ララバイ『おのれぇ！…んっ!?』
破壊光線によって出た炎をナツが食っていた。そして俺は破壊光線の光を浴びて魔力をためた。
ナツ「食ったら力が湧いてきた！」
ハル「その光、もらったぜ。」
ララバイ『こ、この、ばけもんか貴様らぁー!?』
ナツ「んだとコラーー!!」
ハル「てめぇには言われたくねぇな！」
ナツと俺は殴りかかったララバイの腕を登り始めた。
ララバイ『登ってきたーー!?』
俺とナツは高く飛び、構えをとった。
エルザ「換装！」
エルザは天輪の鎧から黒羽の鎧に換装し、
グレイ「アイスメイク…ソーサー!!」
グレイは造形魔法で、エルザは剣で攻撃した。
ララバイ『グアアァァーー!?』
エルザ「ナツ！ハル！」
グレイ「今だ!!」
ナツ「うっしゃぁ！」
ハル「了解！」
ナツは両手に炎を溜め、俺は右手に光を纏わせた。
ナツ「右手の炎と左手の炎、二つの炎を合わせて！」
ハル「世界を照らす光よ！我が手に集まりて、その力解き放て!!」
ナツ「ウオオォォォォ、これでも食ってろ！」
ハル「ハアアァァァァ、久し振りに大技行くぜ！」
ナツ「火竜の…煌炎!!」
ハル「光竜の…光弾!!」
巨大な炎と光の球を、ララバイにぶつけた。
ララバイ『グアアァァァァァァーーーーーー!!!』
ララバイは定例会会場を巻き込むほどの大爆発を起こし、消えていった。
マカロフ「見事！」
ボブ「す〜てき！」
マイン「ゼレフの悪魔をこうもあっさりと…」
ルーシィ「わぁ！」
カゲ「す、すごい！これが…これがフェアリーテイルの魔道士か!?」
俺達の周りには爆煙が立ちこめていた。ちょ、ちょっと煙い…。
ルーシィ「さすが最強チーム！超かっこいい！」
ハッピー「あい！」
レット「ふ…」
マカロフ「どうじゃ！すごいじゃろ！」
その言い方なんかおかしくないですか？マスター。
マイン「まっ、経緯はよくわからんが、フェアリーテイルには借りが出来ちまったな。」
「ふむ…」
「しかしこれは…」
エルザ「あっ…」
ハル「…しまった…」
マスター達の言葉で後ろを見た俺とエルザは、マスター達の言いたいことがわかった。
ナ・グ「「ん？」」
そう、後ろの状況は…。
「「「「「「「「「「やり過ぎじゃーーーーーーー!!!」」」」」」」」」」
さっきの爆発で定例会会場は勿論、周りの山が二つ三つ消えていた。
ルーシィ「定例会の会場どころか……」
ハッピー「あい、山二つ三つ消えてるよ。」
ヒュ〜〜〜
ルーシィ「あっ、マスター!?」
ハッピー「何か出た!?」
ヒィー!?マスターの魂がぁ!?
ハル「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い………」
レット「ハル、落ち着け！あれはマスターの魂だ！ハルには危害はない！」
うぅ、やっぱ怖い………。
まぁ今回の定例会会場の破壊は思いだせなかった。出来れば壊したくなかったけど、まぁいっか。
ナツ「よーし、俺が捕まえてやる！」
「「「「「「「「お前は捕まる側だぁーーーーー!!!」」」」」」」」
ナツ「え？あっ、そっか。」
ナツ、そのギャグはないぜ。
こうして俺達は逃げるように帰った。